世の中には、オジサンオバサン呼ばわりをされると、ムッと来る人がいます。まあ、確かに、いくら呼びかけているのが幼い子供であっも、女子高生を捕まえて「ねえ、オバチャン」と声をかけられるのは、少々可哀相な気がします。
とは言え、アラサー…いやアラフォーあたりのご婦人で、他人からオバサン呼ばわりされて怒っているのは、ちょっと違うんじゃないのかな?って思わないでも無いです。
オジサンオバサンの漢字表記は色々あります。“伯父さん伯母さん”“叔父さん叔母さん”“小父さん小母さん”あたりの表記が多く使われますでしょうか? 共通しているのは、いずれの表記にも“父”や“母”という字が入っている事です。
また感覚的にも、オジサンオバサンと言うのは、お兄さんやお姉さんよりも年長で、お爺さんお婆さんよりも年若って感じではないでしょうか? つまり、家族内での呼称(自分の両親の兄弟姉妹は、年齢とは関係なく、オジサンオバサンです)は別として、世間一般的には『父または母である世代の人』をオジサンオバサンと呼ぶのだろうと思います。
昔々(と言っても100年ぐらい前)ならば、人々(特に女性)は10代の後半で嫁入りをして、すぐに子を産みますから、20代はすでに母親世代となります。そこで産んだ子が、また10代後半で出産すれば、そのお母さんは40代で祖母になるわけですから、オジサンオバサンと呼ばれるのは、20代~30代となりますし、私が子供の頃は、まだまだそんな感覚が残っていたような気もしますが…それはさすがに現代の感覚とは合致しません…ね。でしょ?
今の日本は、世界でもまれに見るほどの晩婚社会です。当然、親になる年齢も昔よりも高齢化しているわけです。現在の平均初婚年齢は、男女ともに約30歳なんだそうです(遅すぎてビックリ!)。…と、なると30代で親になり、その時生まれた子が30歳で孫を産むと考えると…なんと、30代~50代がオジサンオバサン時代となります。
100年前、お爺さんお婆さんと呼ばれていた人たちが、100年後の現在、オジサンオバサンの世代となります。いやあ、晩婚にもほどがあります。
ちなみに、21世紀の現代、世界の平均初婚年齢[女性]は25歳です。昔の“女性はクリスマスケーキ”と言ってた時代の方が、世界標準に近かったわけです。それを考えると、ほんと今の時代は、異常なくらいに晩婚化が進んじゃった事が分かります。
それにしても、日本人の平均初婚年齢が30歳ってなると、アラフォーはともかく、アラサーのご婦人方が「オバサン!」と呼ばれて怒ってしまうのも、全くスジの通らない事ではないのかもしれません。でも、20歳と30歳を同じ「お姉さん」と呼ぶのも、ためらいがあります。やっぱり30歳はオバサンって呼びたいなあ(ごめん)…ってか、オバサンと呼んでも自然な世の中になってほしいなあ…と思います。
だいたい、平均初婚年齢が30歳って、おかしな世の中だと思うよ。ちなみに、不妊治療の平均開始年齢が33歳だそうだけれど、初婚年齢と不妊治療の開始年齢が、ちょっと近すぎると思いませんか? (ちょっと乱暴な言い方だと承知していますが)結婚後の自然妊娠可能期間があまりに短いですよね。これでは日本の人口が減っても仕方ないと思います。
日本の初婚年齢が高齢化しているのは、本人だけの責任ではなく、当然、社会の責任、政治の責任も大いにあると思いますが、それでもなんとか、もっと若い時代に結婚出産できるような世の中にしていかないと、日本もかなりマズい…と思います。
それはさておき、30代~50代はオジサンオバサン時代です。アラサーになったら、オジサンオバサン呼ばわりされても甘受しましょう。世の中は、あなたをそう見ているって事です。
↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村
コメント
すとんさん、こんにちは。
私の叔父は、29歳の時、21歳の女性と結婚しましたが、当時小学生だった私は「叔母さん」と呼んでいましたよ。
もちろん、その叔父も「叔父さん」と呼んでいました。
結局、結婚して子供がいてもおかしくない年齢という基準なんだと思います。
それに、寿命だって延びていますからね。平均寿命の半分くらいで「オジサン」「オバサン」で良いのではないでしょうか。
若い世代が結婚できない理由は、経済的なものもあると思いますが、若くして結婚するための教育もなっていなかったと思います。保険体育で「女性が子供を産むのは二十代前半が適切」と習いましたが、女子校だったから男子に対しても同じような教育しているかどうか疑問でした。女性だけ「若くして結婚しろ」と叫んでも、その年齢と釣り合う男性の意識って、どうなんでしょうね。
高校生までは異性に興味を持つと「不純異性交遊」と言われ、大学生で予行練習してもスムーズにいかず、就職活動ではバブリーな先輩のツケのせいで結婚すればキャリアが中断されるという情報が横行して、社会人になってからさあ!と言われても・・・という感じです。
若い人が結婚・出産できる環境は、同時に「失敗してもやり直しがきく」ことが大切なんだと思います。相手の男性がクズで別れても、シングルマザーとして安心してやっていけるというのなら、結婚も出産もするでしょう。
ただ、日本という世の中は、失敗した人にはとても冷たいので、出産も起業もリスクのあることはやりずらいでしょうね。
ドロシーさん
身内は何歳であってもオジサンオバサンですよ。
若い世代が結婚できない理由に、教育がなっていないという説には説得力がありますね。今の教育って、自立の方向、つまり一人生活が可能な方向(男女ともに、一人で自分の生活がまかなえるようにする方向)への教育であって、結婚したり家族を持ったりする方向を促す教育ではありません。また、高等教育を受ける事を是とする現在の教育では、学校を卒業して社会に出る年齢もどんどん高齢化しているわけで、学校時代が長くなったために、色々な事が後回しになっている事も事実です。
みんなが学校へ行かなくなって、いきなり中卒は無理でも、高卒が当たり前の時代になったら、結婚年齢も若返り、出産数も自然と増えるかも…って、ちょっぴり考えました。猫も杓子も大学に行くこと自体が、本当は不自然で間違ったことなのかもしれません。
てね。
すとんさん
幼少の頃から、キャリアを意識する機会があって、「大学進学より、中卒で職人目指す方が自分に向いている」という前向きな気づきがあれば、良いのだと思います。ただ数十年後を見据えると産業の変化に対応しにくい「職人」は、ハイリスクですけどね
学生は、恋愛に興味を持たず勉学に専念せよ、と言うのなら、働きながら勉強も子育ても介護もしている社会人は一体何なんだって思います。
逆に、高校生か大学生でも安心して出産できて、かつ就職にも支障が出ない環境とかあれば、少子化は防げるのかも、と思います。
ドロシーさん
>学生は、恋愛に興味を持たず勉学に専念せよ、と言うのなら
まあ、そういう雰囲気はありますね。ただそれは『学生だから恋愛に興味を持つな』ではなく『半人前のうちは(恋愛なんてせずに)真面目に勉強しろ』ってだけで、それは学校を卒業しても、きちんと就職できなければ、いつまでも半人前のままなので、なかなか結婚できないわけです。
実際、最近の若者は、ひとまずバイトや臨時採用で現場に入って、そこで認められて正社員になると、すぐに結婚するケースをたくさん見てきました。いくら相手がいても、バイトや臨時採用のままでは半人前なので結婚できない…ってわけです。
となると、少子化の原因は、教育にだけあるのではなく、やっぱり社会情勢や景気動向とも関わってくるわけだよね。不景気だと男子側の理由で結婚できないわけです。
だからと言って、景気が良くなると、こんどは女子が結婚したがらなくなるそうなので、ほんと、どうすればいいんでしょうね。