今回は、LFJの連載はお休みし、別の話題をぶっ込みます。
これも一種のライブビューイングだろうと思うのだけれど、先日、蜷川幸雄シアターの『ジュリアス・シーザー』を見てきました。これは、2014年に埼玉県の“彩の国さいたま芸術劇場”で上演したものをビデオ収録し、それを映画館で上映するってヤツです。蜷川幸雄氏の没後1周年を記念しての上演です。
詳しくはこちらをご覧になって下さい。
キャストはこんな感じでした。
阿部寛(ブルータス)
藤原竜也(アントニー)
横田栄司(シーザー)
吉田鋼太郎(キャシアス)
タイトルは『ジュリアス・シーザー』だけれど、主役は、阿部寛演じるブルータスでした。
私はストレート・プレイをあまり見ないし、蜷川幸雄氏の演劇は見たことがなかったので、楽しみにしていました。演劇に関しては全くのド素人なので、良いも悪いも分からず、ただただ楽しませてもらったわけです。
映画で見ても、これだけの迫力なんだから、生で見たら、すごく感激しただろうなあって思いましたし、ストレート・プレイも捨てたものじゃないなあって思いました。
演劇そのものは面白かったし、役者さんたちの演技にも引き込まれました。セリフは…いかにも古典の翻訳ものっぽく、時代がかったセリフは雰囲気があって良かったし、ストーリーもスピーディーに進んで良かったです。
ただ、参ったのは、タイトルに書いたとおり、休憩が欲しかったなあ…って事です。
実際の舞台では、第1幕が90分で、20分休憩し、第2幕を90分やる…という構成だったそうですが、映画館では、20分の休憩を飛ばして、連続3時間の上映だったんですよ。これは観客にとって、かなりキツイです。メトのライブビューイングだってなんだって、最近の舞台中継ものだったら、舞台の休憩に合わせて、映画上演であっても休憩を入れてくれるものです。でも、この『ジュリアス・シーザー』は休憩無しのぶっ通し上映でした。
DVDなら、休憩が無くても、ディスクを止めて勝手に休憩できるからいいのです。でも映画館での上映なら、休憩は必要だよ。私も途中でトイレに行ったし、他のお客さんたちも、結構上映中に出入りしていました。やっぱり3時間休憩無しはキツイって。
それと、音声が割れ気味で聞き取りづらかったなあ…。役者のセリフがよく聞こえなかったのは、困りモノです。やがて割れ気味の音質にも慣れて、後半はなんとか分かるようになったけれど、最初の1時間ぐらいは何を言っているのか、半分も分かりませんでした。音声に関する技術的な問題が解決されていない感じです。メトはもちろん、NHKの舞台中継などでも、もっと音声クリアだよ。
中身が良かっただけに、休憩無しと音声が割れ気味だったのには、困りました。一週間交代で4作品連続上映なので、当初は次週も見に行こうと思ってましたが、今はちょっと考えています。だって、休憩が無いんだよ。3時間休憩無しは、年寄りには厳しいな…。
こういう舞台中継モノは、見る人の事も考えて、上映の計画を立てて欲しいものです。せっかく良い舞台なのに、本当に残念だなあって思いました。映画だって、上映時間の長い大作モノは、昔からインターミッションがあったでしょ? そういう客への配慮が欲しかった…と思う次第なのでした。
↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村
コメント