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フレディ・マーキュリー…生誕70周年&没後25年

 今年(2016年)は、クイーンの初代ヴォーカリストであるフレディ・マーキュリーの、生誕70周年と没後25年にあたる年なんだそうです。

 「クイーンって何ですか?」

 …1970年代から80年代前半にかけて大人気となったイギリスの4人組ロックバンドです。ギターのオーバーダビングと分厚いコーラスが特徴で、そこに初期のサウンドはこだわりを持って、NOシンセサイザーを貫いた骨のあるバンドでした。今でこそ20世紀を代表するバンドの一つですが、彼らがデビューした当時、世界は彼らを認めず、ただ日本のファンだけが彼らを認め、日本での人気から世界へと人気が広がっていたバンドで、それゆえ、メンバーは大の親日家なんだそうです。

 その初代ヴォーカリストであるフレディの生誕70周年と没後25年が、今年なのです。

 フレディは…実にすごいヴォーカリストだったと思います。もちろん、ロック歌手であり、ロック唱法をする歌手なんだけれど、持っている声がとても美しくて、おそらくオペラ歌手としての勉強をしたなら、オペラ歌手としても大成功をしたのではないか…と当時から言われるほどでした。実際に、当時の大ソプラノである、モンセラート・カバリエとのデュエット曲「Barcelona/バルセロナ」は世界的なヒットとなりました。

 ちなみに「Barcelona/バルセロナ」は、バルセロナ・オリンピックの開会式でも歌われたのですが、すでにフレディは他界していたので、ホセ・カレーラスとモンセラート・カバリエによる歌唱になったそうです。

 そんな「Barcelona/バルセロナ」は、こんな曲です(もちろん、フレディー&カバリエのバージョンです)。

 さすがに、カバリエと比較してしまうと「フレディはロックの人だな」と改めて感じますが、それにしてもパワフルで美しい声で、確かに間違ってオペラ歌手になっても成功したかも…?と思わせる歌声です。

 私も大好きなヴォーカリストです。

 実際、フレディ自身もオペラが大好きで、ロックとオペラの融合というのが、クイーンの初期のテーマの一つだったと思います。それが結実したのが「Bohemian Rhapsody/ボヘミアン・ラプソディ」でしょう。この曲は、2002年にギネス・ワールド・レコードが調査した「英国史上最高のシングル曲」として第1位になった曲で、当時はその話題でもちきりでした。…それにしても、史上最高って評価だよ、すごいよね。

 では、どんな曲なのかと言うと、こんな曲です。

 いやあ、マジですごい曲です。ちなみにこのビデオ、古さを感じさせますが、それもその通りで、このビデオ、世界初の(意図的に製作された)プロモーション・ビデオなんだそうです。年季が入っていて当然です。

 ビデオ中間部で、人の顔がたくさん映し出されている部分(この部分はオペラパートと言うそうです)の顔は、もちろんメンバーの顔なんだけれど、これは歌声を何度も何度もオーバーダビングをしている事を映像的に表現しているそうで、メンバーの声を何度も何度もオーバーダビングをして声を増やして、コーラスを厚くしているのだそうです。つまり、電気的操作ではなく、実際に多くの声を重ねてコーラスしています…って事らしいです。

 そういう事もあって、この曲のオペラパートと呼ばれる部分は、ライブ演奏が無理なわけで、この曲をステージで披露する時は、このオペラパートの部分になると、バンドメンバーは演奏を止めて、録音を流して、メンバーは舞台から引っ込んでしまうのだそうです。引っ込む理由は「この部分は僕らの生演奏じゃないよ」というメンバーの主張なんだそうです。クチパクすらしないのですから、なんとも正直ですね。

 それにしても、フレディが亡くなって、もう25年も経つんだね。つい先日亡くなったばかりだと思ってましたが…時間が経つのは、ほんと、早いね。

P.S. ちなみに現在のクイーンは、三代目のヴォーカリストであるアダム・ランバートがフロントマンです。彼はアメリカの有名な素人オーディション番組である『アメリカン・アイドル』のシーズン8の優勝者であります。で、番組を優勝をして、クイーンにスカウトされた…ってことらしいです。すでに新メンバーでの来日公演も終えたそうですが、私はコンサートには行きませんでしたが…今の時代は便利ですね。YouTubeを漁ると、公式チャンネルを始め、色々な方がアップした“Queen + Adam Lambert”があります。ああ、三代目はこんな声でこんな歌い方をするのね…と分かります。

 三代目は…かなりいいですね。声そのもののキラキラ度は初代にかないませんが、それは比較するのが野暮というものです。

 三代目と初代が共演している「Bohemian Rhapsody/ボヘミアン・ラプソディ」を見つけました。二人のヴォーカリストの共演も面白いのですが、この曲をライブでやる時はこんなカタチでやるというのもよく分かります。

 しかし、ロジャーとブライアンがすっかりジジイですね。アダムとは…爺さんと孫ぐらいの年齢差がありそうです。

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コメント

  1. めいぷる より:

    むかしむかし、まだフルートという楽器を知らなかった頃、大ファンでしたね~♡
    人生初武道館がクイーンのコンサートです♪(*^^*)
    勿論、がっこにばれたら大目玉の義務教育生です。
    フレディが亡くなる頃には離れちゃったけど、大好きなサウンドで、当時の曲はいまだに歌えます…爆

  2. 名無 より:

    錦織健もカバーしてるみたいですよ。
    https://www.youtube.com/watch?v=DyPjBCFX6lQ

  3. びび より:

    きた、きた!!
    すとんさんと同世代のわたし、当然大ファンですよ~
    やっぱりフレディは秀逸です!

    彼の没後、時間の経過とともに、もう、あのボイスを二度とライブで聞けない残念感が募ってきておりました。

    アダムランバートも大好きです。
    歌、とってもうまいし。
    特に例のオーディション番組で、彼の歌った whole lotta of love (綴りあってるかな?)
    をみて鳥肌立ちました。
    クイーンのフロントマンにスカウトされたって聞いて、期待度、さらに上昇でした。
    彼の高音に伸びる声は、とっても魅力的ですし、どんな風になるのかなって。
    すとんさんと同じく、なかなか良いと思います。

    でも、当たり前だけど、やっぱりフレディじゃない。
    だから、バンドも、クイーンではなくて
    アダムランバートwith クイーンってわざわざ名乗っているのかな。

    フレディじゃないけど、クイーンの曲をあれほど歌える人はやっぱりアダムだけだなあ。
    なんて思う私です。

    ロジャーとブライアンも、体形もそんなに変わらず、いい感じでそのまま older です。
    去年あたり、白髪のジミーペイジも、来日していい感じでテレビにも出てた。
    ポールマッカートニーも二時間近いコンサートを、一回もステージを下りずに最後まで歌い切りました。(見に行った。すごかった。再婚するだけある)

    なんだか、すごいなあ、私もブレないで頑張ろう、って力をもらってる中年いや後期中年?のわたしです。

  4. tetsu より:

    こんばんは。

    > フレディ・マーキュリーの、生誕70周年と没後25年

    某新聞の見出しでみてこちらもビックリです。
    同世代のシャチョーは「5年前かとおもっていた」とオオボケかましていました。

    あのころはエイズで亡くなられた方が多かったです。

    https://matome.naver.jp/odai/2138719006329482201
    で気になる方は
    デレク・ジャーマン(テンペストがキョーレツ)
    ジョルジュ・ドン(ボレロは映画館で見た数少ない映画の一つ)
    クラウス・ノミ(どこで名前を知ったのか、浅田彰? でも一度聞くと忘れられない)
    https://www.youtube.com/watch?v=HmLk2vSXXtk
    https://www.youtube.com/watch?v=gma5IUNMTn0
    ミシェル・フーコー (何となく読んだ?)
    ホルヘ・ボレット(エイズで亡くなった?というのは今回初めて知りました。リストのピアノ作品が好きになったキッカケのピアニスト。ローゼンタールの弟子(ホンマカイナ)。)
    スコット・ロス (D.スカルラッティのCDは宝物)

    失礼しました。

  5. すとん より:

    めいぷるさん

     めいぷるさんのようなファンが日本にはたくさんいて、そういうファンの後押しがあって、彼らは世界的なスターになったそうです。

     実は私は、デビュー当時の彼らには惹かれませんでした。あの頃のクイーンって、なんか『女子供向けアイドルバンド』っぽかったじゃないですか? で、その後しばらくし『変態ヴォーカルバンド』になって、ゲイ臭くなって、ますます離れました。

     音楽は素晴らしいのに、あのビジュアルで敬遠していたのですよ。まあ、男子には、ハードルの高いバンドだよね。

     私がクイーンを評価しはじめたのは、妻の影響なんです。妻は『女子供向けアイドルバンド』時代のクイーンが好きで、そこから入っていったので、その後の変態時代も聞いていて、彼らの音楽の素晴らしさに参ったようです。で、その頃のクイーンは、オッサン全開になっていたので、男子な私でも受け入れられるようになっていたわけですわ。

  6. すとん より:

    名無さん

     彼はリサイタルでもクイーンを歌いますよ。私は何度か彼のリサイタルで生歌を聞いてますが、たいてい、アンコールはクイーンです。ファンも彼のクイーンを期待しているフシがありますし…ね。

     実際、クイーンのヴォーカルは、軽くオペラが歌えるくらいのテクニックと声量が無いと厳しいみたいです。だから、ポピュラー畑の人では、なかなか歌えない…んだろうと思います。そういう点では、三代目のランバート君はよく頑張っていると思います。

  7. すとん より:

    びびさん

     クイーンも、ツェッペリンも、ビートルズも…生きている人たちは、頑張ってますよね。たぶん、彼らは死ぬまで“ロッケンロール”をやり続けていくんでしょうね。

     ほんと、ブレない。

     彼らは昔は我々に“憧れ”をくれたけれど、今は“元気”をくれていると思います。

     今も昔もずっと一線で頑張っている彼ら見ていると、すごいなあって思います。

     あと、孫のようなランバート君も、おジイさんたちから、たくさんの事を学んで、次世代にクイーンを受け渡し欲しいなあ…なんて勝手に思ってます。

  8. すとん より:

    tetsuさん

     そう、フレディはエイズで亡くなっているんですよね。

     『ラ・ボエーム』という20世紀の初頭に作られたオペラのヒロインであるミミは(おそらく)結核で死にましたが、20世紀の後半に『ラ・ボエーム』をリメイクしたミュージカル『レント』のヒロインであるエンジェルはエイズで死んでます。

     儚く死ぬ病という点では、昔の結核が、今のエイズ…なのかなって思ってます。

     今は結核も克服されたわけだし、エイズもいずれ克服されると良いなあって思います。
     豊かな才能の持ち主が、病で引退前に死んでしまうのは、どんな分野であっても、本当にもったいないです。

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