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給食に牛乳は必要か?[2014年4月第3週・通算11週]

体重:108.4kg[-0.2kg:-3.0kg]
体脂肪率:30.4%[-0.2%:-0.8%]
BMI:34.2[-0.1:-0.7]
体脂肪質量:33.0kg[-0.2kg:-1.6kg]
腹囲:106.0cm[+1.0cm:-2.0cm]
     [先週との差:2014年当初との差]

 先日、あっちこっちで報道されましたが、新潟県の三条市で、今年の12月から4カ月間、すべての小中学校(33校、結構あるね)で、給食時の牛乳の提供を試験的に中止する事に決めたのだそうです。

 三条市は2008年度より、完全米飯給食(つまり和食の給食)を実施しているのだそうです。そのため、保護者や栄養士たちから「米飯給食に牛乳は似合わない」という意見が数多く寄せられた上に、今年4月からの消費増税により食材コストが増えたため、牛乳の提供の中止を決めたのだそうです。

 つまり「保護者からも苦情が多いし~、給食の経費削減も考えなきゃいけないわけだし~、牛乳を止めて経費を浮かせれば、その分楽だし~、そうすれば増税だからと言って給食費を上げずに済むし~」って事らしいです。

 なにしろ、三条市の給食では、一人あたりの食費って、250円(安い!)なんだそうです。これが消費増税で、そのままだと270円になってしまうわけです。実際、多くの市町村では消費増税のために給食費を値上げるところも多いのですが、三条市は消費増税となっても給食費は据え置くと決めているのだそうです。となると、消費増税分のコストカットをしないといけないわけです。

 ちなみに、三条市では、給食の時に提供される牛乳のお値段は一人50円なんだそうです。250円の中の50円が牛乳なわけです。そこで牛乳を止めれば、消費増税分を差し引いても30円分の余剰金が生まれ、その分、給食のおかずに使える食材が増えるわけです。

 無論、三条市はそんなお金の話は表立ってはしません。表向きは「一汁三菜の日本古来の正しい食生活を身につけてほしい」という“食育”の観点に立っての物言いをしておりますが…。

 「牛乳を止めると、カルシウム不足が懸念される」との声に対しては、カルシウムを補うふりかけとか、おかずを考えていくそうです。…って、普通に和食を食べていれば、カルシウム不足にはならないんじゃないの?

 三条市は以前から“米飯給食に牛乳は合わない”と考えていたようで、2007年度(完全米飯給食施行の前年)には、給食時の牛乳提供を止め、その代わり、牛乳を休み時間に提供したのだそうです…が「(給食以外の時間に牛乳を提供するのは)大変だ~(涙)」という現場の声が多くなって断念したという経緯があるそうです。

 私の個人的意見を述べれば、米飯給食の時の牛乳って、絶対に奇怪しいと思います。これは食べてみれば分かります。

 私は教育実習で小学校に行って、わかめ御飯とひじきと焼き鮭と煮物の給食に牛乳が付いて来た時は、マジで「これはありえない組み合わせだろう」と思いました。でも、給食って食べ残しちゃいけないんだよね。だから、どんなに変な組み合わせだろうと食べ残しちゃいけないわけです。おまけに自分は教育実習生だし…残すわけにはいかないじゃない。すごくイヤな気分で食べましたよ。で「絶対に公立小学校の先生にはなるまい」と決心しました。だって、こんなデタラメな食事を毎日しなきゃいけないなんて、一種の地獄でしょ?

 でも、こんなヘンテコな組み合わせでも、6年間毎日食べてたら、そのヘンテコな組み合わせが当たり前になってしまうんだよね。これは恐ろしい事だと思いますよ。

 何を食べても、どんな料理の組み合わせでも、必ず牛乳を飲まなければいけない。これって、一種の食文化の破壊って奴でしょ? おおげさに言えば『日本の食文化の否定』とも言えるかもしれません。それくらい、米飯に牛乳ってのは、破壊力ありますよ。

 だいたい、パン食だから牛乳ってのも、本当は奇怪しい話だと思います。私の世代だと、子どもの頃から、パン食に牛乳の生活を6年間もやって刷り込まれているから、これが当たり前と感じてしまう部分はあるけれど、冷静に考えてみれば、洋食であっても、牛乳を飲むのって、変だと思います。

 ちゃんとしたレストランのメニューに牛乳ってありますか? ソフトドリンクのメニューはたくさんあるけれど、その中に牛乳がある店って、たぶん少ないと思います。少なくとも、私はそんな店、知りません。つまり、洋食だから言って、食事の時に牛乳を飲むわけではないのです。

 実際、いわゆる洋食では、牛乳は生で飲まれるよりも、バターやチーズやヨーグルトやアイスクリームの材料として使われるわけだし、生の牛乳が冷蔵庫にあっても、そのまま飲むのではなく、料理の材料の一つとして使われるものでしょ? 洋食ですら、生の牛乳をそのまま飲むことは少ないのに、況んや和食をや…でしょ?

 だいたい、牛乳って、子牛の食べ物であって、どんな生き物であっても、成長してから他種の動物の乳を飲んでいるって…ありえない話だよね。だから、牛乳を加工して食べるならともかく、そのまま飲むのって、かなり不自然な食生活だと思います。

 日本にも古来から牛はいたし、家畜として養っていたし、奈良時代までは、今で言うチーズやヨーグルトを食べていたようだけれど、やがて廃れてしまい、文明開化の頃から、再び牛乳が食材として注目され、戦後からボチボチと牛乳が飲まれるようになってきた…というわけで、牛乳を飲用するようになったのは、我々の食文化の延長線上の出来事と言うよりも、戦後のアメリカの占領政策の中から出てきたものだとも言えます。

 なので、給食から牛乳が無くなってしまうのは、ある意味、振り子の揺り戻しのようなもので、日本人の食事という点で考えれば、本来のあるべき姿に戻っていくだけの話なんだと思います。

 とは言え、三条市の牛乳関係の方々、つまり、酪農家の方々や、牛乳工場の方々、牛乳の流通に関わっている方々には、給食から牛乳が無くなるなんて、とんでもない話だとは思います。「学校に納めているから、ウチは安心」と思っていたのに、いきなり商売の存亡の危機ですからね。商売を畳まざるを得ない人も大勢いらっしゃるに違いないと思います。

 給食から牛乳を無くすのは、素晴らしい英断だと思うものの、牛乳関係者にとっては死活問題なわけですから、そこんところをうまくソフトランディングできないものかなと、外野席にいる私は、そう思うのでありました。

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