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キレイにアクートで歌えました(ごくろうさま)[音源付き]

 ちょっとヘトヘトでしたが、頑張って声楽のレッスンに行ってきました。

 今回のレッスンも二重唱はなし(残念)。さっそく発声練習です。今回の発声練習は『背中とか腰とかを使ってきちんと発声してみよう』というテーマでした。

 前回のレッスンで“ガッツポーズ”で高い声の出し方が何となく見えてきたので、そこからもう一歩踏み出してみましょうって事です。もちろん、基本は“ガッツポーズ”なんですが、単なる“ガッツポーズ”ではなく、もう少し筋肉の動かす方向を考えてみましょうってわけです。

 とにかく、息は腰から出し、声はアタマから後ろの方向に出すわけです。トライ&エラーの連続です。一声出してはダメが出て修正し、また一声出しては修正し、の繰り返しです。

 ・脚や内股を緩めない事。
 ・胸は開かない。
 ・アゴは引く。うなじは伸ばす。
 ・背中に一本太い管を通す。
 ・声は後ろに向かって出す
 ・背中や肩は下向きに引っ張る。
 ・腰は地面と水平に後ろに引っ張る。
 ・思いっきり息のエネルギーを使って叫ぶ。

 なんですが…これを読んでも分からないよね(笑)。でも、この通りなんです。この通りにやって、やっと先生からOKが出た時の身体感覚は「鳥人になって、背中の翼を広げて、その翼で風を自分の前に向かって思いっきり起こす感覚」で、その広げた翼を前に合わせる感覚で高い声をウォ~リャ~って出していきます。

 …はっきり言って、かなり力まかせです。ノドにキマス。最初にやった時は、声帯がぶっちぎれるかと思いました(マジで)。

 先生に「これはノドに負担がかかり過ぎます」と言ったら「我々が楽に高音を出していると思ったら大間違いだよ。みんな涼しい顔をしているけれど、実はかなりキているんだよ。ただ、筋肉量がある事と、出し慣れているだけの話で、テノールはみんなキツいんだよ。だから、高音なんて、ポンポン出せるものじゃないんだ」と言われました。つまり「そのキツさに早く慣れろ」って事ですね。ラジャーです、ゲホゲホ(涙目)。

 ここまでのレッスン時間は、約10分です。先生が「今日のレッスンはこれで終わりにしてもいいくらいの内容をやったけれど、どうする?」と尋ねられました。確かに、かなりカラダにキてます。この日は寒い日でしたが、確実に発熱してカラダはポカポカで汗ばんでいるし、あきらかに血圧もかなり高くなっています。ノドはヒリヒリしているし、目も充血気味。確かに、今回はこれで終わりにしてもいいんだけれど……やっぱり歌いたいよねえ~(笑)。「では、コンコーネは止めて、歌いましょう!」と言っちゃいました。レッスンに来て歌わないで帰るなんて選択肢はないよね~(バカなテノールです:呆)。

 と言うわけで、おもむろに「Lasciatemi morire!/私を死なせて」を歌ってみました。この時の録音は、この記事の最後にありますので、よかったら聞いてみてください。歌う前に先生から「Pとか強弱とかは一切気にしなくていいから。sempre forte(常に全力で、ぶっとばしていこー!)のつもりで歌ってください」と言われたので、思い切って「最初からクライマックス!」のつもりで歌いました。

 歌ってみてビックリ! 高いGが実にスコーンと出るじゃないですか? もちろん代償(ノドが痛いです)は支払ってますが…。いやあ、自分でもホレボレとするくらい見事なG。こりゃあ“アクート”って奴だね。音楽的な叫びだね。うん、やっとここまで来れました(涙)。前半のキビシイ発声練習の成果が早くも現れましたね。こういう声で歌いたかったんだよぉ~。

 一度、スコーンと出せたわけだから、この感覚を何度も思い出して、確実に自分のものにしていきましょう。そういう意味では「Lasciatemi morire!/私を死なせて」は毎日歌って、その度にスコーンとしたGを出していきましょう。この曲も私の日々のレパートリー曲に決定です。うむうむ。

 この歌がこれだけ歌えれば、今の段階ではOKなので、これで合格です。本来は、強弱やら感情移入やらをしていかないといけないのすが、それはまた今度って事で、Gがスコーンと歌えたので良しです。

 で、もう一曲「Nel cor piu non mi sento/うつろの心」も歌いましたよ。こっちも気持ち良いくらい声が出て、一発OKです。いきなり二曲合格になりました。

 次の曲は…未定です。先生の中に、今の私に歌わせたい曲があるそうですが、どれにしようか悩んでしまうのだそうです。なので、次回はコンコーネの12~14番(1曲増えてます)だけが宿題となり、曲はひとまずお預けとなりました。コンコーネ、がんばるぞ。

 「Lasciatemi morire!/私を死なせて」の音源はこちらです。

コメント

  1. Cecilia より:

    朝一番に聴かせていただきました。また一歩成長された感じがしました。
    素晴らしいと思います。
    やっぱり楽して高音は出せないのですね。私は一度結節になってから喉に負担がかからないようにと”守り”の姿勢になる癖がついてしまいました。

    ところですとんさんのお声はやはりとても明るい音色ですね。コミカルな役柄のアリアが似合いそうです。

  2. Yテノール より:

    音源拝聴!
    おお、まさにアクートのG。
    ゆとりのある堂々としたテノールの風格ばっちりですね。
    いままでのストンさんのGとは、はっきり別ものだって判ります!!
    もともと良い声に恵まれている上にアクートを習得されたのだから、
    まさに鬼に金棒ですよ〜♪

    改めて,キング先生の指導の的確さに感嘆!!

  3. すとん より:

    Ceciliaさん

    >やっぱり楽して高音は出せないのですね。

     …みたいですね。この時はノドを若干痛めてしまいましたし、筋肉もあっちこっちヤラレテおります。声を出し終えた直後は腹筋(主に下腹)がギュ~~って感じで痛いですし、しばらくしてから、ウチモモが笑うようになりましたし、ただ今、微弱な腰痛も発症しております。おそらく、骨盤周りの筋肉に過剰な負担がかかったんでしょうね…。

     あっちこっちに痛み止めのチールを塗って、しのいでいます(笑)。

     声の出し方は何となく分かったような気がするので、後は、カラダを作っていかないと…。高い声を出すたびにカラダを痛めていては話になりませんから、筋肉増量が目下の急務のようです。

    >私は一度結節になってから喉に負担がかからないようにと”守り”の姿勢になる癖がついてしまいました

     ああ、結節ですか。それは大変でしたね。アレは再発をしますから、ついつい用心してしまう気持ちも分かります。今は手術ではなく、薬でもキレイに治せる(もちろん程度問題でしょうが)そうなので、昔ほどは心配しなくてもいいようですが、問題は…医者ですよね。声やノドの医者が身近にいないと…いくら医療が進歩しても心配は心配ですからね。

     ウチは斉田先生の病院に通えますので、その点は安心なんですが…いくら名医が近所にいても、私のノドは丈夫でなかなか壊れないので、医者にかかるチャンスがなくて、なんとなく残念な気持ちです(贅沢!)。

  4. すとん より:

    Yテノールさん

     アクートが出たと言っても、まだまだ百発百中というわけではないし、それにGだし。まだまだ精進をして、完成度をあげると同時に音域も上に伸ばしていかないとね。YテノールさんのようにBが出るのは、いつの日のことやら…。

    >改めて,キング先生の指導の的確さに感嘆!!

     激しく同意です。ほんと、キング先生がいなければ、ここまでたどり着く事はなかったわけで、先生には感謝感謝です。

  5. 婆猫 より:

    すとんさんおめでとうございます!
    キング先生の的確なご指導のもと、日々の積み重ねが結実したのでしょう。
    きれいな高音が聞こえました。
    私も皆さんと同じように、大きな前進だと思います。
    これからの飛躍がまた楽しみです。

  6. グレッチェン より:

    わあ、凄いですね。でもそんな大変そうに聞こえません。大きな鳥がぱあって青空を飛んでゆくように聞こえます。え、でも喉に来るのですか?私はついつい喉をいたわって歌ってしまいます。わ、私もがんばらねば!何せフルートとピアノに傅かれて ルチアですもんね。今エドガルドを誰に設定しようか物色中です。カレーラスかな、やっぱ。ほら、ここがおばさんの面目躍如(笑)アップ有難うございました。どんな狼さんになられるのかも興味深々。プリロゼさまに宜しくお伝えくださいませ。

  7. すとん より:

    婆猫さん

     ありがとうございます。たぶん、私、声楽の階段を“一つ”昇ったんだと思います。ここのところ、同じ段でくすぶっていたので、ちょっとの進歩がとてもうれしいです。

     キング先生に感謝しつつ、これからも頑張っていきます。

  8. すとん より:

    グレッチェンさん

     これ、結構、キマス。ま、私の場合、まだカラダが高音発声に最適化されていないので、あっちこっちキチャイマス。練習を積み重ねていって(楽器としての)カラダが高音発声用に最適化してくると、もう少し楽になるのかもしれません…それでもキツいらしいですが。

    >私はついつい喉をいたわって歌ってしまいます。

     いやいや、ノドはいたわってください。ノドは無理すると簡単に壊れますよ。私の場合、ここに来るまで、色々と手順を踏んだ上で、先生の指導の元で、思いっきりよくやったのです。手順を踏まずに、あるいは、一人きりで試行錯誤をすると、変な方向に行っちゃいますから、危険ですよ。気をつけましょう。

     ところで、妄想のエドガルド様はカレーラスですか? 私は三大テノールなら、ドミンゴですよ(笑)。だって、顔が濃いんだもの(爆)。

  9. BEE より:

    こんばんは!

    明るいテノールに磨きがかかってますね(^.^)
    ガラコンサート、ますます楽しみです。

    私ももっと自由に背中が使えるようになりたいものです。
    背中に力を入れすぎでガチガチになりやすく、コンクリみたいに固めなーーーいと言われております(^_^;)
    必ず、これだ!と思える声があるそうです。
    ストンさんの方が私より先に見つかりそうですね。

  10. すとん より:

    BEEさん

     背中をうまく使うのって難しいよね。

     私は今まで、背中を使わな過ぎたのだと思います。もっともっと、背中や腰を使って歌っていかないとダメだなあって思います。

     結局は試行錯誤なわけだし、こっちにやり過ぎたら、次はあっちへやり過ぎて…って振り子のように左右に触れながら、やがて正解に辿り着く…といいなあって思ってます。

     とにかく、ノドのヒリヒリと腰の微痛みを克服しないと(笑)。

  11. プリロゼ より:

    すとんさま♪
    おおぉ! 綺麗な高音が出ておられるではありませんかっ!!
    さすがキング先生のご指導ですわぁ[E:heart01] (すとんさまの努力も[E:happy01])
    昨日初レッスンしてきましたぁ[E:shine]
    いや~、疲れましたぁ(笑) 久々の筋肉痛になっちゃいました[E:coldsweats01]
    アクートってどんもんか、なんとなーくわかってきたような・・・。
    早くみなさんのような会話ができるようになりたいですぅ[E:note]
    あ、グレッチェンさま♪ エドガルド様は見つかりましたの?
    ワタクシだったら・・・うーん、ロミオさま(キング先生)かな[E:heart04]
    きゃはっ!

  12. すとん より:

    プリロゼさん

     ね、キレイに高音が出ているでしょ。これがいつもいつもコンスタントに出るようになれば、こっちのモノなんですよ(汗)。

    >ロミオさま(キング先生)かな

     これはまた現実的な御回答を(笑)。本当にプリロゼさんがルチアを歌う時は、お願いしてみるといいですよ。きっと、快くお引き受けしてくれるんじゃないかな? そういう意味では、カレーラスよりも、ずっとずっと現実的ですよ。

  13. グレッチェン より:

    プリロゼ様、初レッスンでアクートお分りになるなんて凄いです!それにプリロゼ様はフルートの経験がおありだから、声楽も共通点が多い(と、すとん様が仰った)ので上達も早くていらっしゃると思います。きっと歌いたい歌も次から次へと見つかるでしょうね。それが上達の一番の早道です(これは私の経験)。エドガルド様ですか?ドミンゴだと器用すぎちゃうし カレーラスにしようかと思ったのですが 私の事素通りしちゃいそうだし ビリャゾンなんかも可愛くて良いわね[E:heart04]でもトシと言うか年代考えると ノーブルなクラウスですね[E:lovely] もぉ より取り見取り[E:heart02] でも本番は出来るだけフルートさんの邪魔しないようにと思ってますのよ[E:sweat02] プリロゼ様も筋肉痛に負けず お励み下さいませ。ロミオ様素敵なのでしょうね! 私も棲息地がこんな遠くなければ… すとん様、ガラコンサートもアップして下さいませね。楽しみ、楽しみ[E:happy01]

  14. すとん より:

    グレッチェンさん

    >すとん様、ガラコンサートもアップして下さいませね。楽しみ、楽しみ

     ガラコンサートは、2012年6月24日の予定です。来年の話ですよ~、今から期待していると、鬼が笑っちゃいますって(笑)。実際、スタッフとしては色々と動いていますが、歌手としては、選曲しただけで、な~~~んにも準備してません(爆)。

    >ノーブルなクラウスですね

     おぉ、クラウスはいいですね。ほんと、ノーブルですよね、彼は。最近は、こういう品のあるテナーを見かけなくなりました。最近のテナーはギラギラな人が多くて…、残念ですわ。

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