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あなたは「自分大好き人間」ですか?

 先日、ある人から面と向かって「すとんさんって、自分の事が大好きでしょう?」と言われました。「はい、もちろん」と即答したら、呆れられたような顔して「この…ナルシーが!」と言われました。

 自分が大好きじゃ、いけないの?

 私は自分の事が大好きですよ。だから、音楽をやっているという部分があります。

 私が歌うのは、もちろん歌が好きだから。 他人が歌っているのを聞いているだけじゃ満足できなくて、自分でも歌ってみたいから。

 自分で自分に歌を歌ってみせて、自分自身に聞かせるのは、もちろん楽しい。だけど、それだけじゃ、なんか、もったいない! せっかく私が歌うんだから、私一人で満足しちゃダメ。他の人たちも、私と同様に楽しくなってもらいたいじゃない、なら、私の歌を聞いてもらわなきゃ。私が歌うと私がうれしいように、他の人たちも、私の歌を聞いて、気分よくなってもらいたい。つまり“幸せのおすそ分け”だ!

 そうでなきゃ、歌う意味がないでしょ。

 もちろん、前提条件として、それなりにちゃんとした歌を、きちん歌わないといけないという事はあります。だから、毎日練習しているわけだし、毎週レッスンに通っているわけよ。お恥ずかしい歌やみっともない歌は、披露できませんし、しちゃいけないと思ってます。

 しかし、だからこそ、ちゃんと仕上げた歌は、人前でぜひ披露したい。そう思います。

 たぶん、歌う人って、みんなそうなんじゃないかな? 少なくとも、独唱を志す人は、プロアマ問わず、こういうタイプの人間じゃないと、やっていけないんじゃないかな? 自分が大好きで、自分に自信があって、世間の人たちの注目を集めたい…ってタイプじゃないと、舞台で一人で歌うのって、厳しいでしょ。

 この話は、歌が楽器に置き換わっても、たぶん、同じ事だと思う。

 もっとも、クラシック系の声楽の場合、声は生でしょ。楽器やマイクでカバーしてもらえるわけでなく、何の隠し立てもできないわけです。歌声に、人柄も生活も人生も出しっぱなしで歌うわけです。何も隠さずに全部さらけ出して歌うわけで、楽器やポピュラーヴォーカルの人よりも、もっともっと、自分が好きじゃないと、やれないかもしれない……。

 そう考えると……やっぱり、ナルシストなのかな?

 でもね、たとえナルシストであっても、「自分嫌い」で「劣等感の固まり」で「自尊心のカケラもない人間」で、いつもいつも「他人をうらやんでばかり」いて「妬んでばかりいて」「心の中がちっとも穏やかでなく」「イライラ」して「毎日がつらくて悲しくて」その上「退屈」で「良い事なんか一つもない」…そんな人よりは、一万倍も幸せだと思う。

 だいたい、そんな人は、誰からも愛されないと思うし、誰からも相手にされないと思う。あげくの果てに、誰も相手にしてくれないものだから、あっちでチョッカイ出しては嫌われ、そっちでイラナイ事を言っては眉をひそめられ…おお、イヤだ。そんな人にはなりたくないなあ…だったら…やっぱ…

 ナルシー、サイコー!

 少なくとも、私の場合、人前で歌うと『恥ずかしい』という気持ちよりも『喜ばしい』気持ちの方が強く、歌い終わると『喜ばしい』気持ちで心の中が一杯になります。この『喜ばしい』という気持ちが、自分へのご褒美になって、また歌いたいという気持ちにつながっていきます。

 もちろん、反省することだってあるし、自分へのダメ出しもするけれど、でもやはり、基本的に、人前で歌うと『喜ばしい』です。

 歌に限らず、何事であれ、人前で何かを表現するって、たぶん、本来的には『恥ずかしい』事なのかもしれない。でも『恥ずかしい』という気持ちよりも『喜ばしい』という気持ちが上回るから、人は表現者を目指すんだと思う。

 表現者って、やっぱり、自分が大好きじゃないとダメなんじゃないかな? だって、もしも、自分の事が大嫌いだとしたら、そんな嫌いな自分を人前にさらす事なんて、考えられないでしょう。ましてや、自分の事が恥ずかしいなんて思ってたら、なおさらでしょ。表現する事って、自分を他人にさらすことだから、そのためには、まず、自分が大好きでないとね。「こんなステキな私を見てください/聞いてください」って気持ちがないと、人前で表現できないよね。

 歌も楽器も、芝居やダンスもそうだし、作品つくって展示する人も、その展示品に自分の魂込めるんだから、やっぱり一緒だね。「こんなステキな私を見てください」という気持ちで表現しているんだと思う。

 うん、やっぱり、私は自分が大好きだ。そして、幸せだ。心に色々なものが満ちあふれているんだ。

 だから、人前で歌えるんだし、演奏できるんだ。うん、きっと、そうだ。そうにちがいない。

 私の幸せを、みなさんに、お分けしたいです。

コメント

  1. おぷー より:

    芸術系人間は、多かれ少なかれ、みーんなナルシーですよ。
    でなきゃ、やってらんないもん!
    頑張って下さい。
    ナルシー、上等!!\(^o^)/

  2. すとん より:

    >おぷーさん

     でしょでしょ。でないと“やってらんない”と言うか“やっててツライ”んじゃないかな? とりあえず「常に一歩前に出る!」という感覚。たぶん、分からない人には永遠に分からないんじゃないかな?

     『ナルシー!』って揶揄される事も多いけれど、恥をかきつつ、人生を楽しんでいるわけで、レッツ・ポジティブ・シンキングだよね。「そんなナルシーの歌なんか迷惑だー」と思う人は、普通、こちらに寄ってこないから無問題だし(笑)。わざわざやってきて文句を垂れる人間って、たまにいるけれど、そういう寂しすぎる人は、文句を垂れる前に、ご自分の問題を解決してくださいとしか言えないし。いやあ、そういう人については、同情しかできない。

     やっぱり、ナルシーで行きましょう!

  3. BEE より:

    確かに、ナルシー、上等です!
    私なんて、ドレス着ちゃ駄目って言われたら発表会出ませんから。(爆)←ストンさんの記事とは意味が違いますね。(実はドレス大好き女^^;)

    ところで、「ひとこと」の方ですが、METのライブビューイングのルチアは多分アンコール上映にかかりますよ。
    あ、例年通り、アンコールをやってくれればですが。。。

  4. すとん より:

    >BEEさん

     女性にとってドレス着用の可否ってオオゴトですよね。私はむしろ、なぜ、他の楽器などの発表会で、ドレスを着用しない人がいるのか不思議でたまりません。女性は色鮮やかなドレスを着用し、男性は女性を引き立てるために黒服着用。当然じゃないですか!

     女性はステージの華ですって。

     ところで、アンコール上映ですが、やるとしても東劇でしょ。湘南からだと、ちいと遠いのよ。それにこちらの都合と上映スケジュールが必ずしも一致するわけじゃないしね。なので、なるべく、見たいものは最初の上映で見ちゃいたいと思ってます。それに横浜は劇場がキレイだし、音響もシートもバッチリなんで、できれば横浜で見たいなあ。

     実は今回のルチアはとっても見たいのですが、カルメンと天秤にかけたら…やっぱりカルメンかな…3Dだし(爆)。3D映画って結構好きな私なんです。

  5. BEE より:

    ドレス着て舞台に出ると、成り切り易いというのもあります。

    うーん。なるほど。湘南から東劇はちと遠いですね。
    しかも確かに、東劇は古いです。
    でも、あの古さに嵌るんですって。私だけか。(^^;)
    同じようにノスタルジーを感じた新宿コマも大好きでした。(^^;)
    東劇のシートは変えてほしい気もしますけどね。
    私のようなチビには深すぎて、以前、4時間も見てたら首から背中にかけてガチガチに固まってました。

    3Dってみたことありません。
    気持ち悪くならないんですか?
    3Dじゃないですけど、鮫洲で運転シュミレータをやらされた時に、
    気持ちが悪くなって30秒で脱落しました。(^^;)

  6. すとん より:

    >BEEさん

     東劇って、なんかレトロですよね。劇場の雰囲気といい、売店の様子といい、場内の座席の配置とかスクリーンの高さとか…とにかく昭和を感じさせる劇場ですね。私にとっても、あそこは“なぜか懐かしい劇場”です。レトロに浸るには良いけれど、やはり機能面では、新しい劇場の方がいいかな? 特に最近の劇場は音響設計がしっかりしているから、同じ作品を見ても、音の鮮度のようなものが違ってきます。

     3Dって、ひと言で言っても、実は色々な種類があるようです。ワーナーマイカル系はRealD方式と言って、普通に専用偏光メガネ(100円)をかけるだけで見れる、結構アバウトな3Dなので、楽ですよ。メガネも軽いし、どんな姿勢で映画見ててもちゃんと立体に見えるし、偏光メガネなので、2Dと3D混在の映画でも全然平気だし。

     問題は3D酔いという奴ですが、これは人によるんじゃないの? 車に乗って全然平気な人もいれば、車酔いする人もいるわけで、それとたぶん同じ。それに3Dと言っても「うわ~、立体だあ~」と思うのは、最初の数分だけで、それ以降は、それが当たり前の世界に感じられます。ううん、例えて言えば、窓から景色を眺めるような感覚? 立体と言っても、飛び出してくるというよりも、奥行きを感じるってところかな。

     現在、裸眼3Dというのも開発され、一部で実用化されていますから、そんなに遠くない将来、映画やテレビはみんな3D…なんて時代がやってくるんじゃないの?

  7. キング より:

    私も自分の事大好きです(笑)

    自分に酔って他人を受け入れない、見下す等なければ、自分が嫌いより好きな方が楽だし余裕になりますよね。

  8. すとん より:

    >キング先生

     自分が好きな事と、自分を神格化する事は別ですね。他人を受け入れないとか、見下すとかは、自分が好きと言うよりも、自分を神格化しているのだと思います。そして神格化と言うのは、劣等感の裏返しだと思います。

     おそらく自分を神格化する傾向のある人は、自分自身の持っている劣等感を覆い隠すために、あえて他人を拒絶したり見下したりして、自己保身を図っているのでしょう。

     だいたい、自分の事が好きな人間は、同時に他人も好きだし、人間自体や人間の営みが好きな人が多いんじゃないでしょうか?

     と言うわけで、ナルシー、サイコーっす。

  9. 星花 より:

    こんばんは!
    じつは発表会、出るのやめようかと ちらりと考えたりしてたところでした(((^^;)

    せっかく習っているんだから、聴いてもらわなきゃですねー(*^^*)
    でもこういうのって、自分が好きじゃないとうまくならないような気がします。
    音色はこれが正解!ってのがないですもんね。
    自分を信じてがんばるしかないです。
    発表会、がんばります(*^ ^*)

  10. すとん より:

    >星花さん

     おぉ、発表会ですか。せっかくなんだから、出ないとね。チャンスの女神様には後ろ髪はないんだからサ。出なきゃソンソン。それと、ステージでないと、学べない事って、いっぱ~~~い、あるんだよ。だから、本番ステージを経験しないと、上手になれませんよ。

     がんばろー。私も六月の発表会に向けて頑張ります。

  11. 名無し より:

    問題ないと思いますよ。
    自分大好きで損をする理由があれば是非とも教えてほしいぐらいです。

  12. すとん より:

    >名無しさん

     ですよね、自分大好きでも…問題ないですよ。と言うか、音楽をやる人間は、趣味であれ職業であれ、自分が大好きじゃないとできないような気がします、個人的には(笑)。

     ところで、ココログでは“任意”となっていますが、呼びかける時に不便ですから、次からは、お名前を入れてコメントしていただけると、うれしいです。

  13. 香菜子 より:

    香菜子です。自分大好き人間、悪いことなのでしょうか。私も自分大好き人間で自信家で自己愛強いです。でも周りからは自信過剰・自己中心的、自己愛性人格障害・自己愛性パーソナリティ障害と悪口を言われたりします。自分が嫌いなるよりも自分大好き人間のほうがずっと良いと思っているのに。香菜子

  14. すとん より:

    香菜子さん、いらっしゃいませ。

     気にしない、気にしない。言いたい人には言わせておけばいいのです。自己愛強くて、他人に迷惑かける…なんて事は普通はないし、もしも迷惑をかけていたとしても、それはそれ。是は是、非は非ですから、きちん謝罪をするべき点は謝罪をして、受け入れてもらうしかありません。

     自分を愛せる人でないと、他人に優しくできませんって。自己を肯定できないと、他者を肯定していく事なんて無理です。まずは自分を愛すること。これ、人生の基本ですから。

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