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雪は降っていないけれど、降るんです[音源付き]

 フルートのレッスンに行ってきました。楽しい楽しいセッションレッスンでした。

 まずは音出しから。今回は自分なりに、しっかりと息の支えを意識して音出しをしてみました。時折、音がうわずることはあったけれど、まあまあ、しっかり音は出せていたと思いますが…一通りやったら、背筋がちょっとつりました(笑)。室温が多少低めだったという事もあるけれど、日頃はきちんとカラダを使ってフルートを吹いていないから、背中がつるんだね。

 本日の一曲目は「Tombe la neige/雪が降る」です。私的にはオリジナルのアダモでもなく、有名な越路吹雪のバージョンでもなく、なぜかグラシェラ・スサーナ(アルゼンチンの歌手ですね)が日本語で歌ったバージョンが私のデフォです(笑)。なので、彼女の歌いまわしを参考にしてみました。ちなみに、このスサーナさん、どうやら日本に住んでいて、今も日本で活動しているようです。

 この曲は先生のピアノと少しずつ詰めていって、ようやく4度目で決定版ができました。今回アップするのは、それです。

 まず最初の演奏は、ほぼ楽譜どおりに行いました。この曲には一カ所、低音Hが出る箇所があるので、この音を回避するために、やむなく、全体を1オクターブあげて吹いてみたところ、なんか全体がピーヒャラしすぎて“雪が降る”というようなしっとりした感じにはなりませんでした。

 二度目の合わせでは、今度は全体を実音で吹いてみる事にし、問題となっている低音Hが出るフレーズだけを1オクターブあげて吹いてみました。部分的に1オクターブ上げる? はい、部分的に上げます。ただ、1オクターブ上げた時に、その前後のフレーズと違和感が生じないように、その上げた箇所は、とりわけ優しく吹いてみました。低音Hのあるフレーズに関しては、この解決法で正解でしたが、最初から最後まで実音で演奏したため、今度は曲全体が沈みすぎ陰鬱な印象になってしまいました。これでは「雪が降る」ではなく「雪に閉じ込められて、冬眠しちゃいそう…」って感じです。

 なので、今度は、曲の構成を考えて、低音Hの箇所以外でも、部分的に1オクターブあげて吹いてみて、多少華やかにしてみました。これは、バランス的になかなか良い。でもまだカチっと演奏している私でした。

 この曲はポピュラーソングですから、今度は少しメロディラインを崩し気味にして吹いてみましょう、となりました。この4回目のセッションが、決定版となり、今回アップした音源です。

 とりあえず4度目の演奏で、決定版ができてよかったです。と言うのも、例によってですが、4度目の時には、私のクチビルがふるえ始めて、曲の終わりの方では、もうふるえが止まらなくなっていたからです。それにしても、ちょっと続けてフルートを吹くと、クチビルのふるえが起こるのはなぜかな? ふるえと言うよりもケイレンに近い感じになるので、ちょっと深刻ですよ。

 さて、二曲目は「Mona liza/モナ・リザ」です。ナット・キング・コールの歌唱が私のデフォです。私の持っている譜面は、コールのバージョンに無い8小節が冒頭に含まれているので、最初に譜面を見たときは、ちょっと迷いました(笑)。

 まずは譜面どおりに演奏してみました。案の定、つまらないです。そこで、最初の8小節はフリーテンポでルーズに歌うように吹き、残りはリズムを跳ねて演奏してみましょうとなりました(この段階でかなり楽譜から離れ始めました)。

 やってみましたが、なんか吹いていて、おもしろくない。冒頭のフリーテンポの部分がまだフリーに成りきれていない事と、残りの部分のリズムの跳ね方がおもしろくないんです。私があまり考えずにリズムを跳ねると、だいたい3:1で跳ねてしまいますが、その割合がカッコ悪さの原因だと言われました。ポピュラーソングで跳ねる場合は、普通、2:1の割合で跳ねるもの(つまり“十六分音符の四連”を基本譜割りにして跳ねるのではなく“三連符”を基本にして跳ねなさいという事です)。

 さらに言うと、すべての音符を同じように杓子定規に跳ねるのではなく、場所によって跳ね方を変えてみる(跳ねる割合を変えてみる)とか、跳ねないでみるとか、リズムそのものを崩してみるとかの、ちょっとした事をやってみましょうとアドヴァイスされました。やればやるほど、楽譜から離れてしまいますが、それはそれで結構楽しかったです。楽譜を無視するわけではないけれど、できるだけ楽譜から離れて自由に演奏するのも、ポピュラーの楽しみですし、これもまた勉強です。ああ、ポピュラーは難しい。

 三曲目は「The shadow of your smile/いそしぎ」です。良い曲ですね。感涙ものの美メロディーです。先生から「この曲はボサノヴァでやりましょう」という事になりましたので、私流の“なんちゃってボサノヴァ”でやってみました。

 実はこの曲、コード進行が難しいというか、テンション付きのコードをおもしろい順番で使う曲なんです。なので、メロディーをただ吹くだけならともかく、アドリブは全く葉がたたず、実にボロボロな演奏になりました。アドリブのボロボロさが悔しくて、何度かチャレンジしたのですが、結局、一つもまともにできませんでした。手に負えないと言うか、手に余るって感じです。この曲に苦労しているうちに、今回は時間となりましたので、終わり。この曲は結局、未消化のままですが、これはこれでお終い、次回はまた別の曲をやりましょうとなりました。

 一つの曲をじっくり学ぶ事も大切だけれど、今はとにかく、たくさんの曲をドンドンやって、色々な曲やリズムやコード進行をどんどんカラダに入れていくのが大切なので、そういう方向でやっていきましょうと言われました。頑張ってゆきます。

 ちなみに、今年のフルートの発表会は、11月を予定しているそうです。詳しい日程は場所が決まり次第となりますが、こっちは、そのつもりで準備をしていかないとね。直前三カ月になってから準備を始めたら、全然間に合わないものね。少しずつ始めておかないと。それに、今年の11月だと(まだ公表できないけれど)別件の演奏会と時期的に近いので、準備が大変かも。

 …実は、昨年のフルートの発表会は、第九の演奏会と日程的にダブルブッキングだったんです。で、フルートを優先して、第九を歌うのをやめたわけです。10~11月って、音楽的にはオンシーズンなので、色々と忙しくなるはずなんですよね。だからこそ、準備は早めに始めておかないとね。

 では「Tombe la neige/雪が降る」の音源は、こちらです。

コメント

  1. Cecilia より:

    聴かせていただきました。”ヴィブラート”、確かに聴こえました。(笑)
    実はこの曲、気になっていたのです。ただし、正確には同名の別な曲が気になっていたのですけれど。
    宝塚歌劇ではシャンソンを良く歌います。この曲はもちろん良く歌われますがもう一つ「雪が降る」があるのです。最近歌っているかどうかわかりませんがもともとシャンソンなのか日本の曲なのか不明です。Tombe la neigeで検索してみようと思っていますが・・・。

  2. すとん より:

    >Ceciliaさん

     私が吹いた「雪が降る」の作曲者は、サルバトーレ・アダモ(Salvatore Adamo)ですよ。作曲者で検索してもおもしろいかもしれませんね。同名曲…たしかにありそうですね。

  3. Y.M より:

    はじめまして
    ヴァイオリンもフルートもオペラも大好きで、昨年迷い込んだこちらのブログ楽しく拝見させて頂いております。

  4. すとん より:

    > Y.Mさん、いらっしゃいませ。

     偶然、迷い込むのも何かの縁です。これからも、ぜひごヒイキにお願いします。それにしても「ヴァイオリンもフルートもオペラも大好きで」とは、三拍子そろっていて、なんかうれしいですよ。

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