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フルートアンサンブルをやるなら、フルートは総銀にするべき?

 今回の記事は、洋銀系フルートのオーナーさんには、かなり厳しい事が書かれていますので、その点をご覚悟の上、読んでいただくか、あるいは、パスしてくださる事を熱望します。
 
 
 では、参りますよ。
 
 
 私自身はフルートアンサンブルはしませんが(笛先生から「まだ他の人に迷惑をかけるからやっちゃダメ」と釘をさされています:笑)、フルートを習い始めてから、フルートアンサンブルの演奏をたびたび耳にするようになりました。

 フルートアンサンブル…実に特殊な演奏形態ですよね。おそらく、フルート愛好家じゃないと聞くチャンスすらない特殊な演奏形態です。一般の音楽ファンは、その存在すら知らないんじゃないかしら? 

 知らない人のために書くと、フルートが数本集まって合奏をするのが、フルートアンサンブルです(まんまでゴメン)。弦楽合奏とか、サックスやクラリネットの合奏だと、数種類の音域の違う同属楽器が集まって一つのアンサンブルを作る事が多いのですが、フルートアンサンブルの場合は、たいていの場合、使用する楽器はフルートだけです。たまに、ピッコロやアルトフルート、バスフルートが加わったアンサンブルもありますが、でも圧倒的多数のアマチュアフルーティストがやっているフルートアンサンブルは、フルートだけでアンサンブルを組みます。

 音域的には、女声合唱と同じくらいです。ただし、女声合唱ならば低音補強のため、必ずピアノ伴奏が入りますが、フルートアンサンブルの場合は、フルートだけで演奏するケースが多いので、低音による下支えがないのが残念と言えば残念でしょうか? また合唱なら必ず指揮者がいますが、フルートアンサンブルでは、かなり大所帯にならないと指揮者はいません。

 フルートアンサンブルには、有名作曲家の作品が無い事から分かる通り、どちらかというと“聞くための音楽”と言うよりも“演奏するための音楽”です。プロの演奏団体もあるけれど、やはり圧倒的多数なのは、アマチュアフルーティストさんたちによる演奏団体で、そういう意味では、吹奏楽などと同じ立場なのかもしれません。つまり「アマチュアによるアマチュアのための開かれた音楽」って奴ね。

 それはさておき、そんなわけで、フルートを始めて以来、フルートアンサンブルの演奏を聞く機会が増えた私です。

 そんな私の感想です。フルートアンサンブルは、演奏するための音楽だと、重々承知の上で(私は演奏しないので)あえて聞く立場で感想を書きますと…

 …フルートアンサンブルは、メンバーのフルートの材質を揃えた方がいいんじゃないかな? 少なくとも、それが理想だと思います。

 もうちょっと言うなら、それも総銀に揃えた方が良いかな…って思います。次善の策として(アマチュア演奏家の集団なので)フルートの材質を揃えられずに、メンバーの中に洋銀系フルートの方がいらっしゃる場合は、その方はメロディーは取らずに、2ndや3rdなどの中低音のパートを演奏した方がいいかな…って思います。

 なんて、でたらめな! なんて横暴な! 洋銀差別、はんたーい!

 …はいはい、批判は甘んじて受けとめますが、やはり、何度かフルートアンサンブルを聞いたところ、観客として、率直に言わせていただけば、まあ、そういう事なんです。

 もちろん、自分自身もフルートを吹きますから、そんなに簡単にいかない台所事情ってのは分かるつもりです。だいだい、総銀フルートって、そんなに安くないし…。
 
 
 今まで、このブログを読んできた方なら、私が洋銀系フルートに偏見を持っていない事はお分かりだと思います。

 それでも、フルートアンサンブルをするなら、フルートの材質は揃えた方がいいと思うし、できれば総銀に揃えた方がいいと思います。

 理由ですか? それは、フルートの材質の違いによる音色の違いは明らかであり、その違いは、腕や技術では乗り越えられないくらいに大きい…と感じるからです。

 これは洋銀系のフルートがダメだという意味ではありません。ただ、洋銀系と総銀は別物だって言いたいだけです。もちろん、ゴールドや木管も別物です。しかしアマチュアだと、使用しているフルートは、圧倒的に洋銀系か総銀の二種類でしょ。だからこそ、この二つの混在している団体の演奏を聞く事が多いわけだし、そこで感じた事は、やはり、フルートの材質の違いによる音色の違いって、かなり大きいなあと感じるわけなんです。

 具体的にどう感じるかって言うと…洋銀系のフルートと総銀フルートが混ざったアンサンブルでは、洋銀系フルートが音的に負けてるように感じるんですよ。

 負ける…と言うのは、もちろん、音量の問題ではありません。あくまで音色の問題です。音色の強さで、洋銀系は総銀に負けちゃいます。もちろんこれは、音色の善し悪しではなく、その個性の違いに起因するものだと思ってください。

 洋銀系のフルートの音って、色で言うと中間色のような感じに、私には感じられます。淡くて、少し曇っていて、柔らかい感じです。そこに行くと総銀は、善くも悪しくも原色です。まじりっけなしで、濃くてコシが強くて、押しも強くて、輝きもあって、パワフルでグイグイ来る感じです。なので、この二つが一緒に演奏すると、どうしても洋銀系の音が霞んでしまうのです。

 中低音域では、この材質の差というのは、まあ、それほど顕著には現れません。しかし、メロディと言いますか、聞かせどころで使う高音域では、この材質による音色の差がテキメンに現れます。やはり、メロディは際立ってナンボです。

 ですから、はっきり書いちゃうと、ファーストフルートが洋銀系だと、とても残念に聞こえます。たとえ音量で、セカンドやサードの総銀さんたちが抑えても、音色が立っていますので、どうしても観客の耳にそちらが鮮やかに、メロディを担当しているファーストさんが地味に聞こえちゃうのです。

 団体として、一生懸命に熱心に演奏していても、メロディが色あせて聞こえたら、全体の印象はとてもとても残念に聞こえるものです。

 ちなみに、洋銀系フルートが2ndや3rdに入った場合は、それほど残念には聞こえません。

 なので、フルートアンサンブルをするなら、全員のフルートの材質を総銀に揃えるか、あるいは洋銀のメンバーは伴奏に徹した方がいいと思います。…あくまで、これは聞く立場に立った時のセリフです。

 …フルートって高価な楽器だし、総銀は決して安い値段じゃ買えない事を知った上で、それでもあえて書いてます。それくらい、客席からは大きな違いに感じるんですよ。

 でも、この事って、たぶん、フルートを吹く人だと、想像もできないかも、って思います。実際、私も、なかなか気づきませんでしたもの。

 フルートアンサンブルの客って、大半が関係者とは言え、やはり友人知人が多いわけで、つまり「フルート音楽が好きで聞きたい」というよりも「知人が出演するから見に来た」という感じのお客さん、つまりフルートの素人がとても多く集まっているものです。だから、お客さんのほとんどは、ちょっと聞いたくらいで、楽器の材質の事までは分かる耳を持っている人は少ないです。

 私などは、洋銀さんをファーストに置いたグループの演奏を聞いても「あ、ファーストは洋銀系のフルートだな…。洋銀もなかなかいいねえ」なんて、まったりした気分で聞いてますし、おそらくフルートを吹く人は、ほとんどが同じような感じだろうと思います。

 ところが、普通の観客の中には、洋銀の優しい音を聞いて、「あの人たち、ちょっとアレだね」「なんか、パッとしないね」と思っちゃう人が、どうやらいるみたいなんですよ、ってか、実際にそんな会話しているのを、たびたび耳にする機会がありました(いや、実際はそこまでロコツではなかったけれど、そういう意味内容の会話って事です)。

 それで私も、この件に気付いた次第なんですけれど…ね。

 …本当は下手なのではなく、肝心のメロディの音色が沈みがちで、ちょっくら残念な演奏をしているだけなんですけれど、そんな事は観客にとっては、知ったことではありませんから…。本当は、腕の差でなく、材質の差なのに、観客からは、それが腕の差であるかのように思われるのです。それで“残念な演奏”って思われたら悔しいでしょ。

 ですから、フルートアンサンブルをするなら、フルートの材質を総銀にぜひ揃えましょう。もちろん、洋銀系で揃えてもいいのですが、共演する他の団体が総銀で揃えていたら、やはり残念に思われるので、ここは一発、総銀で揃えた方がよいと思います。

 洋銀系フルートでフルートアンサンブルをするな、と私は言いたいわけではありません。でも、フルートアンサンブルをして、良い印象を観客の皆さんと共有したいのなら、楽器を見直してみましょうって事を言っているのです。努力をしたなら、その努力の分だけ、観客を笑顔にしたいじゃないですか。

 もちろん、洋銀系フルートであっても、ピアノとフルートのデュエットとか、吹奏楽の中でのフルートと言った場合は、その限りではなく、洋銀系のフルートでも十分イケると思います。つまり、複数のフルートが同時に鳴る場面、それもフルートだけしか鳴らない場面では、洋銀系フルートは残念な事に、総銀フルートと比べて、ちょっとばかり音色が優しいって事なんですよ。もしかすると、洋銀系フルートは、フルートアンサンブルには、あまり向いていない楽器なのかもしれません。

 オッサンの戯言です、気に障ったら、ごめんね。

コメント

  1. 水香 瑶妃 より:

    私もすとんさんに同感です。最近訪問演奏の依頼が増え、もちろんフルートアンサンブルもやりますし、私は何と言ってもボランティア講師をやっているものですから吹奏楽の指導へ言っても感じます。やっぱり吹奏楽のような合奏であっても、銀かそうじゃないか(洋銀その他)は大きいです

    洋銀はオケなんて言ったらもう太刀打ちはできないけど吹奏楽なら…と思っている人も居るようですけど、悲しいことに吹奏楽のフルートって意外に曲の中でアンサンブルしたりが多いんですよね。最近の吹奏楽作曲家(特に日本人)はフルートが大好きなのかは知りませんがやたらと目立つ楽曲が多いですよ。そうするとやっぱり素材の違いは大きいなぁと吹いていても感じます

    私も決して安いものではないということは承知ですが、やっぱりある程度吹けるようになったら総銀にするのがベストなんじゃないかなぁとすごく思いますね。実際、前回の演奏会でフルートがアンサンブルする曲があり、パート割上、下2人(2と3)は銀で上(1st)が洋銀という組み合わせになってしまい、かなり残念でした。音源でも一目瞭然でしたし…

  2. すとん より:

    >水香瑶妃さん

     ああ、よかった。そう思っている人が私以外にもいて(ちょっぴり安心しました)。自分でも書きながら「これはかなりの暴論かな? 私だけの感覚かな?」と思っていたんですよ。

     私は基本的に洋銀系のフルートの音が好きです。あの軽やかさやくすんだ音色とか、結構好きなんですよ。特にボサノヴァとかのナイーヴな音楽には洋銀系の優しい音色が、ピッタリだと思ってます。でも、合わせモノだと、ちょっと内気すぎるかな…って感じです。

     昨今の吹奏楽でのフルートの位置づけについての情報、感謝です。そうですか、フルートが目立つ曲が多いのですか…客席からだとフルートの音など聞こえないのに、そんな曲が増えると困った事になるんじゃないですかねえ(っと、いらぬ心配ですね)。

     聞こえないモノを、なんとか聞かせようとするならば、音量でフルートが金管打楽器に勝てるはずはないし、かと言って、力任せが通じるような世界でもなし、そうなると材質で勝負って事になるんでしょうか? ならば、フルートも、総銀やゴールドが必要になってくるのかな? たしかにそれらの材質の楽器なら、音量で負けても、音色は立っているし、音のトルクは高いので、奏者の腕次第で勝負になりますが…そんなレベルの事を、中高生やそのご家庭に要求するのは、演奏技術的にも家計的にも、酷だと、個人的に思います。

     いっそ、吹奏楽でのフルート演奏には、ポップス歌手のように、マイク使用を前提にして作曲しちゃえばいいのに(あ、これこそ暴言か!?)

     それにしても、フルートは高価な楽器ですよね。たとえ総銀であっても、もう少し庶民的な価格で提供してもらえると、世界中のフルーティスト予備軍とその家族が大喜びするし、演奏人口も増えると思うんですよ。なんとか、ならんものですか(…とつぶやいてみる)。

  3. Sonore より:

    それって、単純に洋銀モデルが総銀モデルより安物である場合がほとんどである現状とは関係なく言ってらっしゃる?
    怒っちゃいないのでご安心を!(笑)

  4. すとん より:

    >Sonoreさん

    >それって、単純に洋銀モデルが総銀モデルより安物である場合がほとんどである現状とは関係なく言ってらっしゃる?

     はい、全然関係無しですよ。それ以前に、私は楽器の品質と値段は必ずしも、比例関係には無いと思ってます。具体的に言っちゃうと、安くても国産の楽器はかなり良いものが多いと思うし、逆に外国製品の中には極端にコストパフォーマンスの低いモノが多々あると思います。

     それと「操作性の良い楽器」と「音の良い楽器」も別物だと思ってます[両方ともアバウトな表現でごめんなさい、雰囲気(笑)で分かってください]。

     楽器の値段って、単純に、材料費と人件費と広告費と利益の四つの要素の足し算でしょ。この四つの要素と、楽器の優劣には特に関係ないと思ってます。

     あと、楽器って、相性ってのがあって、ややこしいでしょ。優秀な職人さんの手作り一品ものな楽器でも、奏者との相性が合わなきゃ、ダメな楽器って事になるし。逆にスクールモデルでも相性が良ければ、それがその奏者にとっての名器ってわけだし…ね。

     よく都市伝説で聞くのは「洋銀系フルートはわざと音が鳴らないようにヘマに作っている」って奴。これはデマだと思ってます。消費者をナメたらアカンよ。そんな事をしたら、その会社、つぶれるって。

     ただし「洋銀系フルートは、経験年数の若い修行中の職人さんが勉強のために作っている」というのは、一部の真実を含んでいると思います。ただし、若い職人さんが作ったものを、ノーチェックのまま出荷しているなら、その会社、つぶれるよ。たとえメインの製作が若い職人さんでも、親方のチェックを受け、親方が手直ししたものじゃなきゃ、出荷されないはずだけどね。

     あと「ハンドメイド楽器は量産品よりも良い楽器」と言うのも嘘だと思ってます。これは単純に品質管理の問題なので、量産品でも良いモノは良いし、良い量産品を製作できなきゃ楽器メーカーとしてはダメダメでしょ。

     と言うわけで、私は「安い楽器はダメな楽器」とは思ってません。単純に「値段に関係なく、ダメな楽器はダメ」と思ってます。ただ、確率論的に、高価な楽器になるほど、良い楽器と出会えるチャンスは増える、とは思いますが…やはり、これも上限ってのがあって、ある一定以上の値段になると、あんまり関係ないような気がします。

  5. Sonore より:

    現在、普通に手に入る洋銀フルートで、まともなものはほんの一握りですし、頭部管銀のものばかり。すとんさんのようなご意見が出てきてもしかたないなぁ、非常に現実的なお話だしという感想です。

  6. すとん より:

    >Sonoreさん

    >頭部管銀のものばかり。

     それには同意。総洋銀(って言い方もあれですが)のモノって少ないですね。

     メーカーの(たぶん販売サイドだと思うのだけれど)「洋銀普及品、総銀標準品」って感覚があるんじゃないかな? だから、たっぷりとコストをかけて製作した洋銀系のフルートって少ないですね。

     じゃあ、腕のいい職人が同じ手間をかけて、洋銀と総銀の二つのフルートを製作したとして、その洋銀フルートと総銀フルートは同じ音色になるかと言うと、私はそれは違うと思います。やっぱり、洋銀フルートは、軽くて繊細な音色になると思うし、総銀の方はしっとりとした音になると思いますよ。

     でも、ちゃんとした腕の職人が丁寧に作った総洋銀の楽器って、実は興味あります。さぞ、いい音がするんだろうなあ…って思います。

     製造コストに伴う、楽器の造りの善し悪しはさておき、材質による音色の違いってのは、奏者の腕をもってしても、なかなか埋めることのできない違いなのではないかと…と思っている次第です。

     たしか、モイーズは洋銀フルートを愛した奏者ですよね。そういう意味でも洋銀フルートって、馬鹿にしちゃいけないと思ってます。そして、彼の録音の大半は洋銀フルートのものだったと思います。ちなみに、彼が総銀フルートやゴールドのフルートで録音したものって、あるんでしょうか?

  7. Sonore より:

    洋銀が軽い音というイメージは、比重の軽い洋銀を銀と同じ程度の管厚で造れば当然そうなります。
    モイーズの楽器はやや肉厚ですよ。

    1930年前後でモイーズはケノンのモデルをメインにしているはずです。1928年あたりが試作品と過去の楽器との分岐点かと想像してます。モイーズはゴールドは吹きませんでした、嫌いだったと思います。1930年代の中ごろだと思いますが、その頃から頭部管だけ銀製になりました。

    僕はケノンと三響のCSモデルというケノンのコピーの2本を使っていますが、どちらも洋銀ですが管厚の違いやパーツまで洋銀かどうかの違いなおで、鳴りや響き方がまるで違います。

  8. kazu より:

    はじめまして、kazuと申します。
    いつも楽しく、うんうんとうなづきながら読ませていただいています。

    私は今児童館のボランティアでフルートを吹いています。
    最初はフル洋銀(ヤマハYFL211)で参加していたのですが、
    すとんさんのおっしゃるとおり、音色が合わず、浮いてしまっていて、
    耐え切れずにフルートを買い換えました。
    今は頭部管銀+リップ・ライザー・反射板10K(サンキョウエチュード)
    で、3rdを吹いています。
    おさいふの事情で、総銀ではありませんが、
    アンサンブルとしてはかなり改善したと感じています。

    もともとはブラバンのユーフォニウム吹きなのですが、
    フルートを始めたら楽しくて、すっかりはまってしまいました。
    すとんさんのブログ、フルートはもちろんですが、金魚の記事も
    おもしろいですね。いつも楽しみにしてます!

  9. すとん より:

    >Sonoreさん

    >モイーズの楽器はやや肉厚ですよ。

     あ、納得。なんか、今、目の前の霧が消えたような気がしました。モイーズの録音、もちろん古い録音ですから、色々分からない事はあるのですが、ただ軽いだけの音ではなく、きちんとした芯のある音だと思っていましたが、肉厚洋銀でしたか…。洋銀というのは比重が軽く、管自体を軽くできるのが長所ですから、その洋銀を肉厚にするという発想が私にはありませんでした。そして、最終的には頭部管銀になったのですね。なるほど…ねえ。

    >管厚の違いやパーツまで洋銀かどうかの違いなおで、鳴りや響き方がまるで違います。

     でしょうね、それほどまでに、材質の違いって、音に与える影響が大きいということですね。情報、感謝です。

  10. すとん より:

    >kazuさん、いらっしゃいませ。

    >頭部管銀+リップ・ライザー・反射板10K(サンキョウエチュード)

     三つの素材で作られた、まさにハイブリッドなフルートですね。どんな音がするんだろ? 金・銀・洋銀のイイトコ取りなんでしょうね。

     昔、ブラバンで他楽器を吹いていたけれど、オトナになってフルートを始めましたって人、結構いますが、やはりフルートって魅力的な楽器なんでしょうね。音色に惚れたり、メロディを楽しんだり、持ち運びが用意だったりって、その辺りがアドヴァンテージなのかな? クラシック系のフルートもいいですが、ジャズ/ポップス系も捨てがたいですよ。

    >金魚の記事もおもしろいですね。

     さっそく、ウチの子たちに伝えておきます(笑)。

  11. アンダンテ より:

    なつかしいですー。
    学生時代は、四本、五本のフルートで合奏することが多かったのですが、曲はすごく古いの(ボワモルティエとか)か、または近現代フランスものとかでしたね。真ん中がないの。

    音色の差はもちろんあるんだけど、技量の差と楽器の差があって、だいたいうまい人が高いフルート(総銀)を持っていたので、この記事にあるように洋銀フルートの問題として考えたことがありませんでした。ちょっと新鮮。

    むしろ、最近になってバイオリンどうしで合わせる機会があるようになって、「音が前に出る」タイプの楽器でないと、1stとかソロをやるのは厳しいなというふうに思うことが増えました。つまり、うまい下手ということのほかに、楽器の特性というものがあって。

    私が新しく買った楽器は、明らかに「前に出る」タイプの音色だもんで、ときどき恥ずかしくなるというか(^^;; いや、そこまででしゃばるつもりはないんですがごめんなさい…って感じ。

    追伸:
    ところですとんさん、バイオリンWeb発表会への参加をご検討いただけます?? よろしくお願いしま~す(^^)

  12. すとん より:

    >アンダンテさん

    >真ん中がないの。

     そうそう、フルート音楽って、バロックと近代しかないんですよね。一番美味しい、古典派~ロマン派の音楽が、ごっそり抜けているんですよ。逆に、その美味しい音楽がヴァイオリンだとたっぷりあるんですよ。そこが私がヴァイオリンに惹かれる要素の一つだったりします。

    >音色の差はもちろんあるんだけど、技量の差と楽器の差があって、だいたいうまい人が高いフルート(総銀)を持っていたので、

     あ、確かにそういう傾向、ありますね。何もこれはフルートに限った事ではなく、一般的に「奏者の腕前」と「楽器の前への出方」って関連してますわな。だからこそ、フルートを吹く人だと、気がつかない事なんだと思います。

    >バイオリンWeb発表会への参加をご検討いただけます??

     実は参加の可否について、真剣に悩んでます(汗)。J-POPですよね、実は選曲済みなんです。で、web発表会がフルートだったら、さっさとカラオケ作って、テーマ吹いて、アドリブかまして~って録音しちゃうんですが、ヴァイオリンだと、まだまだメロディーすらマトモに弾けない段階だし、ましてやアドリブ? ソロ? なんですか、それは…状態なんです。

     一応書いておきますが、私、篠崎教本の一巻を始めたばかりなんですよ(笑)。教本だと、まだA線しか使ってないです。そんなレベルの人です。

     なので、せっかく選曲してあるんですが、実行に移せずにいます。ちょっと冬休み、頑張って練習してみますが…一月中でしたっけ? 締め切り? …仕上がらなくて、参加できない方に3カノッサかな?

  13. ダリア より:

    すとんさんの着眼点はいつもユニークでなるほどそういう見方もあるのか、と考えさせられます。材質の差というのは大きいようですね。ところで、メーカーの差というのはいかがでしょう。材質は総銀同士で、メーカーが違う場合のアンサンブルの音の溶け合い方というのはどうなのでしょうね・・。
    実は以前、ムラマツ・アルタス・サンキョウ、のメーカーバラバラのフルートでのアンサンブルを聴いたとき、どの人も演奏技術はすばらしいのに音色がバラバラしているように聞こえていました。
    あんなにお上手な方なのだからみなさん総銀だったと思うので、そのときはメーカーの差かなあ、と思って聞いていました。もしかしたらあれは材質が総銀、頭部管銀、洋銀とかそれぞれ違っていたのかもしれませんね・・・。

  14. すとん より:

    >ダリアさん

    >ところで、メーカーの差というのはいかがでしょう。

     実は今回の記事の続編として、すでにそのあたりについて文章を書いております。ほぼ、書き上がってますよ。レッスン系の記事を順番にアップしていく都合がありますが、たぶん来週中にはアップできると思います。

     簡単に結論を書いちゃうと(いいのか、おい)、メーカーによる差は確実にあります。だから、プロ団体の場合は、それらを考慮にいれて、メーカーやモデルを統一したり、あえて統一しなかったりと、楽器をセレクトしているようです。

     でも、アマチュアの場合、そこまでこだわるべきか…、来週をお楽しみに(笑)。

  15. 星花 より:

    こんばんは!さっそくきました(*^_^*)
    ですが とてもレベルの高いお話。。。なんとコメント入れたらよいのか(p_q*)
    音の違いが分かるようになりたいな。
    よろしくです!

  16. すとん より:

    >星花さん、いらっしゃいませ。

     いやいや、いつも、こんな小難しい話ばかりしているわけじゃないので、ご安心を。大半は、私のレッスンの備忘録だったりしますからね。コメントは無理につけなくても平気ですよ。自分のコレと思ったものに付けてくだされば結構だし、記事と関係ない事を書く人もいますが、それだって程度をわきまえてくだされば、それはそれでOKです。

     どうぞ、お気楽に、ブログを楽しんで行ってください。

  17. だりあ より:

    よく、「遠音がさす」、とか「遠達性}って言いますが、あの現象?はやはり材質の差なのでしょうか、それともメーカーの設計?それとも奏者さんの技量の差なんでしょうか。

    いろいろな要素がいろいろ複雑にからんでいて音色や鳴りになっている、フルートってほんとにおもしろい不思議な楽器のようですね。すとんさんのお見立てを楽しみにしています。

  18. 河童 より:

    ジェームズ・ゴールウェイが加わっているCD
    A SONG OF HOME An American Musical Journey
    RCA/09026 63883 2
    を聞きましたか?
    フィドルとキターに加わってカントリーソングを演奏しているのですが
    洋銀を思わせるそこはかとない音色で味を出しているのですがゴールドフルートのはず
    超一流は違いますね!!

    楽器をそろえなくても頭部管を代えるだけで音色は合わせられるんじゃないですか?
    そのためにトマジ・マンケ・トムグリーンなどの地元に密着した職人がいるんだと思います。

  19. すとん より:

    >だりあさん

     遠達性ですよね、私も時々考えます。結論は専門家の方に任せますが、素人の私見としては、単純に、笛の重量によるのではないかと思ってます。これは「比重の重い楽器の方が遠達性が良い」と「同じ材質ならば管厚な楽器の方が遠達性が良い」という二つの事実からの演繹ですけれど。

     これはおそらく管が重いほど、管体の鳴りが悪くなり、その鳴りの悪い管体を鳴らすためのエネルギーが、音を遠くまで運ぶエネルギーになっていくのではないかと思いますが…素人の私見なので、あんまり信じないように(笑)。

  20. すとん より:

    >河童さん

     A SONG OF HOME An American Musical Journey、知りません。今度聞いてみますね。

     洋銀を思わせる音色だそうですが、ゴールウェイは各種色々なフルートを所有していますから、総洋銀ではないかもしれませんが、頭部管銀のフルートで演奏している可能性はありますよ。実際、彼、ムラマツEXは愛用しているみたいですし。

    >楽器をそろえなくても頭部管を代えるだけで音色は合わせられるんじゃないですか?

     他のメンバーの笛との関係もありますから、頭部管変更で音色を合わせられるかもしれませんし、それだけでは不十分かもしれませんね。

     ただ、頭部管の材質を変える事で多少の音色は変わりますよ。でも、音色を変える事を考えるなら、頭部管だけでなく、管体すべてを、いやメカまでも替えた方が良いので、結論として「総銀にしましょう」と言っただけの話です。

     それに頭部管の変更は、音色の変更と言うよりも、音量の増加とか、得意な音域の変更とか、吹きやすさとかの方に影響があると思います。音色そのものは、頭部管よりも、管体やメカの方に依存するんじゃないかと思いますが、いかが?

  21. 河童 より:

    A SONG OF HOME An American Musical Journey
    はアマゾンで安く手に入ります
    聞いてみてください

  22. すとん より:

    >河童さん

     情報ありがとう。

     iTUNES Storeにもありました。さっそく聞きましたよ。

     フルートに関して言うと、大半の曲はいつものフルート(ゴールドでしょうね)を使っているみたいですが、1曲目と8曲目は、違う笛を使っているんじゃないかな? 3曲目とか6曲目も違うかも? ライナーノーツがない(そりゃそうだよね)ので詳細は分かりませんが、CDならライナーノーツがあるから、そこら辺の事情が書かれているんじゃないんですか? もし、ゴールドフルートで全部演奏しているのなら、すごいものだと思います。

     いつもながらゴールウェイは達者な方だと思います。でも、私はカントリーファンじゃないからいいんだけれど、この音色とリズムでカントリーって、ガチなカントリーファンから見ると、どうなんだろうなあと思います。ちょっと違和感を感じる演奏だと思います。泥臭さが足りないような気がします。と言うか、サウンドが黒くないんだよねえ…。

     ま、結局、音楽って好き好きだから、良いのかもしれませんが、フィドルとギターの音が黒いのに、フルートの音だけが白いっのて、個人的にはどうなの?って思いました。辛口で、ごめん。

  23. 河童 より:

    そうです。ティン・ホイッスルも使っています。
    共演者であるプロデューサーが「ルーツ・ミュージック界の大御所」と言われる方だそうです。
    ですので普段馴染んでいる?バンジョー・フィドルが入ったカントリーよりももっと古いスタイルなんでしょう。
    すとんさんの口に合わない(耳に合わない)かもしれませんが
    Celtic Minstrel RCA09026-68393-2
    でのゴールウェイの音色も素敵です。

  24. すとん より:

    >河童さん

    >すとんさんの口に合わない(耳に合わない)かもしれませんが

     ですね(汗)。もっとも合わないのは、ゴールウェイの笛ではなく、カントリー音楽の方なんですがね。私は白い音楽が大好きで、どっちかと言うと黒い方が苦手なんです。なので、カントリーとかブルースとかソウルとか苦手です。ボサノヴァは白いので大好きですが、ジャズは曲によっては黒さを前面に出していたりするので、全部が全部好きってわけじゃないんです。

  25. あい より:

    中学の吹奏楽部で洋銀の友人が1st
    頭部管銀の私が2ndを担当していました。

    先生に「2ndの音が大き過ぎる!」
    「聞こえない位で良い」と怒られていましたが
    15年経ってこの記事を読み、もしかしてコレ?!
    と思うようになりました。

    先生も知らなかったのかも知れませんね。

  26. すとん より:

    あいさん、いらっしゃいませ。

    >先生も知らなかったのかも知れませんね。

     たぶん、ご存じなかったんだと思います。吹奏楽部の顧問と言えども、自分がフルート奏者でも無い限り、フルートの事なんか分かっていない人ばかりですからね。

     「2ndの音が大き過ぎる!」なんて言ってくれるぐらい、どってことないです。中には「フルート、トランペットに負けてるぞ!」とか怒る人もいるでしょ? 金管にフルートが音量で勝てるわけない…ってか、そもそも同じバンドに居ること自体が可怪しいくらいに、楽器の性格が違うのにね。

     フルートって、金管とか打楽器と違うのはもちろん、同じ木管の中でも、かなり異質な楽器ですよね。だからこそ、バンドの中では、なかなか理解してもらえない存在だと思ってます。…ってか、そもそも吹奏楽にフルートって必要?って思ったりしてます。ピッコロはいないと困るけれど、フルートがいなくても、別に誰も困らないよね。フルートパートなんて、サックスやクラやオーボエが吹いたって大丈夫だしね。

     個人的には、吹奏楽なら、頭部管銀の楽器で揃えるといいのになあ…って思っていたりします。

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