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対岸の火事と考えない方が良いでしょう

 少し前のニュースで、2025年向けの高知県の小学校の教員採用で、合格者280人のうち207人が辞退したというのがありました。辞退率約74%という事です。どうするんだろうね? 高知県は…。

 さらに調べてみると、高知県の今年の小学校教員の採用予定数は、実は130人で、元々辞退されることを見越したうえで、予定数よりもかなり多めに合格者を出していたようです…が、それでも現在、必要な予定数の半分程度の合格者しか残っていないので、追加合格(不合格だった人の中から改めて合格者を追加)を13人加えた上に、年内に二次募集を掛けて、何とか必要人員数を確保する方向のようです。

 それだけやって必要な人員数は確保できるのかな? また確保した新人教員の質は、基準を満たす事ができるのかな?

 しかし、どうやら話は高知県に限った事ではなく、地方の教員採用ではどこでも似たような事が起こっているようです。たまたま、今回の高知県の結果が極端に出ただけ…で、地方ではどこでも新人教員の不足が発生しているようです。

 ま、教員なんてブラックな仕事だからね。やりがい搾取も甚だしい事が世間に周知されてしまった現在、若くて優秀な人材は教師にならないよなあ…。

 解決方法は無いわけではないんだよね。それは教員だって専門職なのだから、地方の公立学校の教員の給料を、同じ専門職である公立病院の医師並にする事です。そうすれば、給料の高額さに惹かれて、若くて優秀な人材が集まるでしょう。教員は原則的に地方公務員ですから、その地方ごとに給与水準を決める事ができるのですから、地方で教員不足が発生しているところは、率先的に良い人材を集めるためにも、高額な給与を提示すればいいだけの話なのです。

 教員の仕事なんて、何をどうやってもブラックになるしかないのだから、せめて給与面で厚遇にしないと、田舎に人なんて集まらないんだよ。

 教育にお金をかけないってのは、子どもたちにお金をかけたくないって事で、それってこの国の未来にはお金をかける価値なんて無いって考えているわけで、そんな事をしていたら、早晩、日本なんて無くなってしまうよ。

 教育にはお金をかけなきゃダメなんだよ。

蛇足 とは言え、地方で教育にお金をかけて人材養成しても、そこで育った優れた人材は、やがて都会に進出して、人口流出が起きるだけ…なのかもしれません。それを防ぐには、その地方に優秀な人材にとって魅力的な産業がなければいけません。そうなるともう、問題は教育だけに留まらなくなるわけです。うむ、政治って難しいですな。

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