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挫折した趣味 サーフィン編

 これでも湘南ボーイです(笑)。歩いて、湘南海岸に行けます。湘南海岸と言えば、サーフィンのメッカじゃないですか。猫も杓子もサーフィンやってます。そんな土地に私は住んでます。

 当然、サーフィン、やりたいじゃないですか。何しろ地元ですから、板一枚あれば、あとは何もいらないんですよ。交通費も宿泊費もかからずに、毎日、波乗り三昧の生活ができる環境がここにあるんですよ。そりゃあ、始めない理由がないじゃないですか!

 乗馬を何となくフェードアウトした私は…次の遊びのターゲットをサーフィンに絞りました。乗馬が挫折したのは、自分が住んでいるところで、できないから。だったら、自分が住んでいるところで、できるものなら、楽勝ー! ってわけです。

 思い立ったら吉日です。さっそく行動です。

 道具も何も持っていないし、やり方も全然知らないので、まずは、こちらにいくらでもある「サーフィン・スクール」というのに入校して、基礎からバッチリ学びましょうと思って、近所の(全国的に有名な)サーフショップに行きました。

 「サーフィン、習いたいんですけれど…。この(ポスターを指さしながら)サーフィン・スクールって、まだ間に合いますかね?」

 「…(店長とおぼしき人、私を一瞥しながら)…お客さん、サーフィン、始めて?」

 「はい、全くの素人です。道具も何も持っていないので、道具を揃えるところから、よろしくお願いします」

 「…無理だね」

 「へ? なんですか?」

 「…お客さんにはサーフィン無理だね、悪いことは言わないから、辞めなよ」

 「…無理…と言うと?」

 「失礼だけれど、お客さん、体重どれだけあるの?」

 「だいたい、100キロくらいですか?(当時は今とだいたい同じくらいの肥満度でした)」

 「その体重を支えるボードがないんだよ。それに、お客さんが着れるウェットスーツもない(季節は春先でした)。ま、特注すれば話は別だけれど、素人がいきなり、ボードとスーツを特注するのは、薦めないね。ボードもスーツも特注すると、高いよ。それに途中で辞めたら、もったいないしね。悪いことは言わないから、サーフィン、あきらめなよ」

 私は言い返すこともできずに、なんか釈然としない気持ちのまま、お店を出ました。別に、サーフ・ショップはここだけじゃないんだし、他のお店に行けばいいんだ。

 しかし……どこでも、同じような扱いを受けました。デ、デブは、サーフィンやっちゃあー、いけないのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!

 というわけで、サーフィンは挫折しました。いや、正確に言うと、挫折する前に現実の壁(体重の壁)にぶつかって玉砕しました。うへー。

 その頃はサーフィン関係とは無縁な私でしたが、今では、私自身はサーフィンをやらないにも関わらず、なぜか数名のサーファーさんとお友達になりました。もちろんプロサーファーさんも数名います。この話をすると「じゃあ、今度ウチのスクールにおいでよ、道具ぐらいどうにでもなるから」とか「道具貸すから、一緒に海にやろうよ、はじめてだって、やっているうちにできるようになるって。いくら太っていても、ロングボードならOKさ」とか言ってもらえるようになりましたが…、なんかもう、タイミングを外したというか、サーフィンにはトラウマしかないと言うか、せっかく誘ってもらっても、なんか腰が重くてね。何ものも、時機というのがあるみたい。

 私は、音楽の神様には、かわいがられているようだけれど、波乗りの神様とは相性が悪いみたいなんですわ。残念。あの時、サーフィン始めていたら、絶対、今頃、フルート吹いてないよ。

コメント

  1. Cecilia より:

    サーフィンもやっていらっしゃったのか~と思いながら読んだら・・・!
    面白かったです!(すみません・・・。)

  2. たかさん より:

    私の職場の同僚だった人に、湘南生まれの湘南育ちの人がいます(もちろん今は埼玉住まいですが)。その人も「おれはサーフィンはやらないんだ!だから埼玉に来たんだ」と言ってましたが、理由はすとんさんと一緒かも…。だってその人、柔道部の顧問なんですもん。ちなみにその人に勝てる生徒はいないらしいです。

  3. ダリア より:

    自分もいろいろな神さまに守られて可愛がられている気がしてますが、やはりスポーツの神さまとは縁がないっていうか、ミコがよくない(ヒイキしてくれないの・・っていう意味です)らしくてずっと見放されてますね。でも、音楽の神さまはきっと私をミコしてくれてかわいがってくれてるみたいです、感謝してます。この神さまにだけは見放されないようにしたいです・・・。

  4. すとん より:

    >Ceciliaさん

     面白かったですか? それはうれしいです。その手の話は、せめて笑い話にしないと…ね。誰を恨んでも仕方のない事ですから(笑)。

  5. すとん より:

    >たかさん

     おお、柔道部顧問のお知り合いがいらっしゃるとは! 私も柔道やりますよ、初段です、黒帯です。高校卒業する時は、マジで相撲部屋へ行くか、警察に就職するか、迷ったくらいですから。

     ちなみに、私のリアルな知り合いに、埼玉生まれの埼玉育ちで湘南ギャルと結婚して湘南住まいしているのに、職場は埼玉と言う、わけの分かんない人がいます。なぜ湘南に住んでいるかというと、サーフィンがしたいからなんだそうです。でも、たぶん、本当の理由は、嫁さんの実家(当然、湘南にあります)に住まわせてもらっている(二世帯住宅って奴だ)からだと思いま~す。

     こっちで働けば、楽でいいのにね。

  6. すとん より:

    >ダリアさん

     海のほとりに住んでいるのに、マリンスポーツの神様にシカトされているのって、結構つらいものがありますよ~ぉ。

     でも、人間は、自分を取り巻く環境をどのように受け入れるかで、実は幸せと不幸せの大半が決まってしまうのではないかと、私は思ってます。だから、シカトしている神様の事は忘れて、自分をかわいがってくれる神様に感謝しつつ、日々を過ごせばいいと思ってます。

     少なくとも私は、音楽の神様に感謝してます。あと、仕事の神様もね。何にせよ、誰に対してであれ、感謝の気持ちを忘れずに持ち続けたいと思ってます。感謝の気持ちがモテる間は、私は幸せなんだと思います。

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