…実に楽しそうですね。
と言うのも、先日(と言ってもだいぶ前)、Y先生の関係で、童謡や唱歌の会の人たちと親睦の時間を持ちました。
参加された方々は、私の母親よりもずっとご年配の元気なお姉さま方で、私などは、終始タジタジだったのですが、それでもやはり面白かったです。
色々と知らない世界を教わりました。
素人が歌を楽しむにも、色々なやり方があるわけで、私などはすぐに“素人の歌=合唱!”と思いがちですが、童謡や唱歌などを斉唱で歌って楽しむ団体も、それぞれの地域にポツポツとあるわけです。
基本は斉唱ですから、歌うにしても、合唱ほどハードルが高いわけではありません。事前の練習など要りません。知らない曲を歌う事になったとしても、楽譜をちゃんと読めなくても、耳で曲を覚えればいいわけですから、音楽の専門教育を受けている必要もありません。ただただ楽しく歌えばいいのです。音楽的なレベルはカラオケと大差ないでしょう。ただ、カラオケが少人数で個室に籠もってワイワイ歌っていくのに対して、この手の団体はある程度の人数が集まってワイワイと交友しながら歌っていくわけで、友達作りとしても健全に機能できそうだなあって思いました。
そういう間口の広さはいいですね。Y先生がご指導されている団体などは、数千人単位の規模の団体なので、活動場所も毎回大ホールを借りてやってらっしゃるようで、ある意味、合唱よりも人口が多いんじゃないの?って思ったりもします。
(実際、日本の合唱人口と、童謡や唱歌を歌う団体さんの人口と、どっちが多いんでしょうね)
どうやら、童謡や唱歌を歌う、この手の団体って、分かりやすく言えば、毎回シングインをやっているようなものです。
参加する度に、新曲をいただいて、その場で簡単なレッスンを受けたら、すぐにみんなで歌う。難しい歌だと、数回連続して取り上げて、自分たちのレパートリーにもするけれど、大抵の曲は、さほど難しくないし、難しい事もしないので、その日に歌ったら、それでお終い。毎回毎回新鮮な気持ちで歌っていくわけです。
物足りないなあ…と思ったら、周囲の人たちに声をかけて、下部団体を作ってみても良いわけで、実際、Y先生のところは、下部団体として合唱団を作っていましたよ。もっとも、合唱団と言っても、童謡や唱歌の団体から生まれているわけだから、緻密にギチっと合唱をやっていくのではなく、楽しく歌ってハモれば良しって感じの合唱団のようです。
団体として、忘年会や新年会もあるし、夏の音楽合宿もあり、それらのイベントに参加しても参加しなくてもいいし、マイペースで団体とかかわっていけるのも、なんか自由で良さそうです。
こういう団体に参加するのって、楽しさ優先なんですね。歌う楽しさ、声を出す喜びを求めていくわけで、案外、私好みかもしれない。
私の場合、今すぐにこの手の団体に入るつもりはないけれど、年を取って、声も出なくなり、目もしょぼしょぼして楽譜もロクに読めなくなって…それでも元気で歌いたい衝動が無くならなければ、そういう童謡や唱歌を歌う団体に入って、歌い続けていく晩年も…案外楽しそうだなって思いました。
若い時ならともかく、年を取ったら、合唱団に入って小難しい曲を歌うよりも、そういう斉唱の団体で気軽に歌える方が楽しめそうだよね。
そういう世界もあるんだなあ…って話です。
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コメント
あります、近所にいくつか。
時おりチラシが入ります。
地方テレビ局でも、定期的に募集して集まった会を放送しているのをみたことがあります。
みんなで歌い、ちょっとレッスンして、上達する。
合間にはブロが歌声を披露。
最後は”イベントのオリジナル曲”を歌って終わり。
歌っている方々は、皆さん楽しそうでした。
私の所属していた合唱団体の発表会でも、そういう団があって”歌うときには楽譜をガン見していて、最後だけ顔をあげる人”が、なんとも可愛らしく……熱意を感じました。
私はそういう団に、いまのところは興味ないですが、
入るにしても、派閥やらがありそうな気がするのは杞憂でしょうか。
ともさん
>入るにしても、派閥やらがありそうな気がするのは杞憂でしょうか。
それは歌の会に限らず、どんな集団であれ、団体をコントロールし、マウンティング大好きな人が複数いれば、必ずあります。集団行動大好きな日本人の悲しい習性です。お山の大将って必ずいるんです。
ただ、そういう団は、合唱団ほど組織力も強くないので、派閥の圧も合唱団とは、おのずと異なってくる…なんて私は思ってますが、そうでも無いのかな?
派閥うんぬんの複雑な人間関係を回避するなら、個人で楽しむしかないんだろうなあって思います。
すとんさん、こんにちは。
正直、唱歌や童謡を老人ホームなどで歌う方が、オペラアリアで難易度を高くしていくよりも、よっぽど人から喜ばれる歌が歌えるのに・・・って思います。
物足りなかったら、このような唱歌に変奏曲風に技巧的にアレンジした曲などもあるので、そういうのをチャレンジするのもアリかも。
あと、誰でも知っているような歌でもその歌詞の裏には色々なエピソードがあって・・・ということを知るのも面白かったりします。
自分でコンサートを企画して、最後は「皆さんで歌いましょう」とやると、すごく好評です。
基本、音楽の団体は、本番終了後、即解散が一番だと思います。
ドロシーさん
発表会などを除いて、普通に客前で歌う時は、客のニーズに応える事が大切。
そう考えると、オペラアリアって、喜ばれないし、客のニーズにも合っていないよね。やはり、童謡唱歌の類は受けます。ちなみに、もっと受けるのが、演歌を始めとする、昭和歌謡。やはり若い時に聞いていた歌は、いくつになっても好きみたいです。
>このような唱歌に変奏曲風に技巧的にアレンジした曲などもあるので
岩河智子氏の「おとなのための童謡曲集」は良いですよ。私もいつか歌おうと温めています。
>自分でコンサートを企画して、最後は「皆さんで歌いましょう」とやると、すごく好評です。
結局、歌を聞きに来る人って、歌が好きで、歌が好きな人って、やっぱり自分でも歌いたいものなんですよ、だからウケる…と私は思ってます。それに他人の歌を聞いていると、その気はなくても、結局最後は歌いたくなるものだし…ね。
>基本、音楽の団体は、本番終了後、即解散が一番だと思います。
それが出来ないのが人間…なんだよなあ。