金魚は…寝ます。生き物ですから当然です。ただ、彼らは床にカラダを横たえて寝ることはありませんし、まぶたも無いので目もつぶらないし、我々には彼らがいつ寝ているかが分かりづらいのです。
魚類である金魚は、哺乳類である我々とは、色々と睡眠そのものが違ったり同じだったりするようです。
まず、我々だとて、寝ているからと言って、全く休止しているわけではなく、呼吸は継続しているし、脳も働いています。我々の場合は、記憶の整理のために睡眠中も脳は大活躍しているとかしていないとか…。
金魚も寝ているからと言って、全く休止しているわけではなく、当然、呼吸を継続しています。金魚はクチをパクパクさせる事で水を飲み込んで呼吸をしています。ですから、寝ていても、結構忙しげにクチをパクパクさせていますので、我々的には寝ているのだか起きているのだか分かりづらいわけです。
おまけに金魚は寝ながら泳ぎます。泳ぐと言っても、意思を持って力強く前進するような行動ではなく、水の流れの中で漂いながら、姿勢を保っているようです。それと外界に対する反応もします。何かが近づけばヨロヨロと避けますし、音や光にも反応します。もちろん、人間だって寝てても音や光に反応しますが、人間よりも外界の刺激に関しては鋭敏のようですし、行動的です。でもだからと言って、目覚めているのとは…ちょっと違うようです。
睡眠時間は短いです。いや、トータルすると、それなりに寝ているようですが、短い時間の睡眠を一日に何度も何度も取っているようです。人間的に言えば、ベッドで熟睡せずに、常に机でうたたねを繰り返しているような感じなのかもしれません。
一応、金魚は昼行性の生き物で、昼間に主な活動をしますが、だからと言って、昼間寝ないわけではなく、お昼寝は大好きなようです。夜も更けてくると、さっさと寝てしまいますが、真夜中は案外起きていて、活発な活動をしているような気配もあります。
ちなみに寝る時は、だいたいみんな一緒に寝ています…ってか、おそらく誰かが起きていると、他の子たちは安心して寝ていられないだけなのかもしれません。特に、ヤヨイが起きていると、他の子たちは寝られないようです。
寝ている時の姿勢は、元気な子は水中に堂々と漂っています。やや元気のない子は水底に沈んで、ベチャッとした格好で寝るようです。具合の悪い子は、水面近くでカラダを斜めにして寝る傾向があります。
可能であれば、物陰に隠れて眠りたいようですが、水槽ですと、物陰があまりないので、そこで苦労しているようです。そこで水草の陰とかに入り込むことが多いです。金魚的には、最低限、目玉が隠れれば、安心するようです。
物陰に隠れて眠りたい理由としては、もちろん精神的に安心するから…というのもあるでしょうが、金魚にはまぶたがないため、実は少しでも暗い所で眠りたい…という心情もあるかもしれません。と言うのも、昼寝の時なんかは、ほんと、あらゆるところにアタマを突っ込んで、電灯の直射を避けるようにして寝てますからね。
夜は水槽の電灯を暗くする(真っ暗にはせず、赤色あるいは青色のライトだけつけてます)と、あまり物陰に隠れずに(全く隠れないわけではない)寝ることもありますので、まぶしさ対策というのは、絶対にありそうです。
とにかく寝ている金魚と言うのは、全体的な動きが緩慢です。呼吸のためにクチはパクパクするし、姿勢保持のために各種ヒレは常にヒラヒラと動いていますが、一箇所でユラユラと漂いながら目玉が動いていない時は、たいてい寝ています。
寝ている金魚は…案外、かわいいものですよ。また、起きて活動している時は、何かと活発ですから、写真なんて簡単に取らせてくれませんが、寝ている時はスキができているので、割と簡単に写真を取らせてくれます。もっとも、ちょっとの物音や光の変化で、すぐに目覚めて騒ぎ出すので、そのあたりは要注意なんですが…ね。
ちなみに、寝ている時であっても、光とか音とか振動といった刺激には敏感な金魚ですが、案外、匂いには鈍感のようです。彼らは常に欠食児童ですから、エサを入れると、水槽のどこにいても何をしていても、まっしぐらにエサにやってきますが、彼らが寝ている時に、エサを入れると、寝ている子はエサが入った事に気づかずに、たいてい食べ損ないます。あれだけエサ大好きなのに、寝ている時はエサセンサーがオフになっているというのも、なんか愉快な話です。
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