先日、フルートの調整をしてきました。いつもは妻と二人で出かけるのですが、今回、妻は別用事があったので、私一人で調整にやってきました。
私は“おしゃべりなオッサン”と思われがちですが、実は無口でコミュ障なオッサンです。だって、ヲタクだもん。クチは重いし、人見知り激しいし。それでも妻がいると、彼女が色々と他人との間を取り持ってくれるので、なんとか社会生活が営めるってわけです。
なのに、今回は一人でフルートの調整に行ったものだから、楽器店の店員さんともロクに話をせず(そのために、予約を入れていたにも関わらず、結構待たされた:笑)、調整をしてくれた職人さん(いつものSさんではなかったのです:涙)ともクチをきかず、実に物静かで微妙な空気の中でのフルート調整となりました。
特に職人さんとのやり取りは、今思うに、少しひどかったかな?って思うほどでした。
職人さんが「どこか調子の悪いところはありますか?」と尋ねてきたものだから「いや、別に…」と返答。さすがに、その答えだけでは職人さんも困っているようだったので「特に調子の悪いところはないのだけれど……ここのところ、フルートの調整をさぼっているものだから……見てもらおうと思って…」とボソっと言ったものだから、職人さん、やおらフルートを手にとって、あれこれチェックをし始めたら、ほとんどのキーの調子が悪かったようです(笑)。
ですから、職人さんは、ダメになっているキーの説明をして「これらのキーを調整します」とおっしゃったものだから「はあ~」とか生返事をしちゃった私です。
作業中も、ずっと黙っていて……私が黙っているものだから、職人さんも黙ってしまって、実に静かな時間が流れちゃいました。調整が終わって、職人さんが「いかがですか?」と言うから、チャチャッとフルートを吹いて「いいです」と、ぶっきらぼうに答えたし…。ああ、ダメだな。
で、調整が終わって、礼を言って、フルートの調整は、お終い。いやあ、これじゃあ、ブログのネタにもならないよ(笑)。
このままではいけない…と思った私は、見知らぬ人に話しかけるのは、とっても苦手なんですが、がんばって勇気をふるって、アルタスの新しい営業さん(始めて見る顔でした)に声をかけて質問してみました。
質問内容は「ここに並んでいるフルートたちは、素材以外に、それぞれどう違うんですか?」です。
素材の違いは分かるんです。銀の含有率だと、メッキの有無とかね。あと、巻き管とか、ソルダードとか、ドゥローンとかの違いも分かる。それ以外の、主にフルートの造りの違いはありますか? という趣旨の質問なんです。
そうしたら「頭部管が違います」という答えが返ってきました。なんでも、頭部管の造りは、次の4つのグループ(私が勝手にA,Bと名づけました)ごとに、それぞれ違っているんだそうです。
Aグループ…A807,A907,A1007,A1107
Bグループ…TS
Cグループ…A1207,A1307
Dグループ…A1407,A1507,A1607,PS,AL,GPT,Platinum,その他ゴールドフルートなど。
Aグループの頭部管は、フルート初心者が吹きやすくて、大きな音量が出るように作られているそうです。Bグループは、Aグループの発展形で、吹きやすくて、大きな音量が出て、なおかつ、総銀っぽい音する頭部管なんだそうです。Cグループが、いわばアルタスの標準で、Dグループは、Cグループの発展形で、吹きづらいけれど、良い音がするように作ってあるんだそうです。
つまり、Aグループがスクールモデルで、Bグループがスクールモデル(上級)。Cがアルタスのスタンダードモデルで、Dが高級フルート(あるいはプロ仕様モデル)ってわけです。
この話を聞いて、納得したのがBグループと言うか、TSモデルの立ち位置。こういうコンセプトで作られていたのかと、納得です。で、意外に思ったのが、A1407とA1507の立ち位置。これら二種類のフルートは、当然Cグループだと思っていたけれど、実はDグループだった事。つまり、A1207とA1407,あるいはA1307とA1507の違いは、単にトーンホールがドゥローンかソルダードかの違いだけでなく、頭部管の造りも違っていた…ってわけです。意外だね。あとGPTは、A1307にメッキ加工を施したフルートと思っていたのですが、話はそんなに単純ではなかったようです。
現在、私が使っているフルートは、A1307です。つまり、Cグループのフルートになります。アルタスの標準的な立ち位置のフルートなんだけれど、それでもこんなにツンデレなら、Dグループのフルートって、本当にツンデレなんだろうね。いや、ツンデレではなく、ツンツンデレなのかも…。いずれはフルートをゴールドに買い換えようと思っている私なんだけれど、この話を聞くと、まだしばらくA1307でいいやって思ってしまいました。アルタスフルートの音色は好きだし、ゴールドにしてもアルタスがいいなあ…って思っていたけれど、今のA1307ですから、吹きづらい点は否定できないのに、ゴールドを含む上級モデルだと、その吹きづらさが、さらに増しているのなら、ちょっと考えてしまいます。
ゴールドに買い換えてもアルタス…とか思っていたけれど、ゴールドに買い換えるなら、他所のメーカーにした方がいいかしら。…って書くと、いかにもすぐゴールドフルートに買い換えるような感じがするかもしれませんが、そうではありません。やっぱり、しばらくは今のフルートでいいやと思う私です。
ゴールドに買い換えるのは、ずっとずっと先にしておこうっと。
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コメント
おはようございます
うちのピーミッチャンは若干細目なので
市販の頭部管はまりません(^_^;)
よって試し吹出来ないのです
一本位頭部管見栄張ってみたいですが音選び出来ないのは悲しいですね
chakoさん
頭部管コレクションは、楽しいそうですが、極端にグレードが違うものに替えるわけでなければ、実利は薄いですよ。と言うのも、フルートって、楽器や頭部管の違いよりも、奏者の違いの方が、音に影響出ますから。今の楽器の頭部管と値段的に変わらないモノなら、ほとんど同じ結果になってしまいます。
なので、市販の頭部管を試せないのは寂しいですが、悲しい事ではありませんって。
おはようございます
シルバーだと変わらなそう
14Kは高くて無理
今は高村さんの木製頭部管狙ってますよ
chakoさん
木製頭部管、いいですね。でも、それこそ試奏が必要です。木製だから、木っぽい音がする頭部管も当然ありますが、実は金属管と変わらない音のする木製頭部管もあります(ヤマハなんかが代表格かな?)。そこはご注意を。
ゴールドの頭部管は、音色的にシルバーと変わらなくても、より遠鳴りがしますので、広い会場で吹く機会が多いのなら、お薦めです。
こんばんは。
アルタスの情報ありがとうございます。
アルタスは何本か試したことはありますが、歌口がガバガバすぎてコントロールは逆に難しかった記憶があります。管体はベネットスケールで、倍音も含めてスケールとしてはいい線いっているはずです。ゴールウェイは何故か避けていますが。
近々楽器屋さんに寄る機会があるので、手持ちの楽器の頭部管とアルタスで試してみたいです。
元師匠がオールドヘインズからアルタスに変えて、すごく楽になった、とか目の前で言われて、自分が今まで追っかけていたのは何だったのかという衝撃はキョーレツでした。こちらは未だにベネットスケールには改心していません。今からGisオープンは厳しいかもしれませんが、それも試したいです。
tetsuさん
ゴールウェイは確かにアルタスを避けていますが、おそらくそれはアルタスがダメだからではなく、同じイギリス出身のウィリアム・ベネットやトレバー・ワイなどとの関係が根っこにありそうな気がします。まあ、あくまでも私個人の推論なんですが(笑)。狭い世界ですからね、色々とありそうな気がします。
アルタスは確かにコントロールが難しいため、嫌う人は徹底的に嫌うんですよね。たぶん、合わないんでしょうね。その代わりに、合う人には合いますから、私のように偏愛する人もいるわけです。とは言え、ツンデレなフルートである事には間違いないですが(笑)。
>今からGisオープンは厳しいかもしれませんが、それも試したいです。
行きますか? 行きますか! 私は興味はありますが、まだまだ、そんな余裕はありません。まずは、普通のフルートを満足に吹けるようになるのが先決ですから。
> ゴールウェイは確かにアルタスを避けていますが
失礼しました。ゴールウェイはクーパースケールでした。
クーパースケールとベネットスケールの違いもわからない程度の音痴です。
失礼しました。
tetsuさん
いわゆる“クーパースケール”は、フルート職人であったクーパーを中心に、ゴールウェイやベネットが力を合わせて作ったスケールなんだそうです。ですから、wikiでは“クーパースケール”の事を“ベネット・クーパー・スケール”と表記しているのは御存知の通り。このクーパースケールで留まったのがゴールウェイであり、さらに駒を進めて改良に励んだのがベネットであって、アルタスと手を組んで“クーパースケール”の改良版を作り、それが今日の“ベネットスケール”ってわけです。
一方ゴールウェイは、一時期は“クーパースケール”を使用していましたが、やがてクーパー陣営から離れて、メカの信頼性を求めて、ムラマツに移動し、今はナガハラを使用しています。
だから、ゴールウェイとベネットの間には、色々あると思うのです。
フルートのスケール設計って、いつも思うんですが、とても微妙なこと、というのはよくわかるんです。オクターブの割り方をほんのちょっと変えるだけで独自性が・・・ということだと思うんですが、フルートという楽器に、ピアノの調律ほどの厳密なスケール感を要求するのはおかしいし、できないし、無駄だ、と思います。それほどの厳密なスケール設計は、管楽器には必要ない、と思うんです。
一般に管楽器、特にフルートって、吹き手さんの、ほんのちょっとの気持ちと息の量などの条件で、二音の音程は千変万化しますよねえ。バッハのときとラフマニノフのときと、吹き手のほうでは勝手に、っていうか、無意識にスケールを変えちゃってますし。
スケールの設計で、ベネットさんとかクーパーさんとか、他の人と区別をして独自性を強調したがるメーカーさんの気持ちもわかりますが、お二人のスケールの違いを、耳で聴いてわかる人がいったい何人いらっしゃることか、と思います。
近現代のフルートはどれをとっても、結局、「吹き手スケール」で鳴るのではないか、と思います。
だりあさん
だりあさんのおっしゃる事、もっともだと思います。もしも厳密に正確なスケールがフルートに必要ならば、現代の最新技術で作られたスケールが登場した途端に、旧来の設計は破棄されて、あっという間に新しいモノが古いモノに取って代わるはずなのに、未だに古い設計のフルートは生きていますし、プロ奏者ですら、古い設計で作られたフルートを愛用して、それで演奏していたりしますからね。
まあ、元々、フルートは音痴な楽器であって、それを少しでも是正する方向で進歩し続けていくのは、無駄ではないと思うのです。なにしろ、モーツァルトがフルート曲をあまり書かなかったのは、フルートの音痴さに我慢がならなかった…という説もあります。おそらく、現代フルートは、モーツァルトの時代と比べれば、かなりマシになっていると思います。これもフルート職人さんたちのたゆまない努力の結果だと思うのです。
スケールが変わると、微妙な音程が変わるだけでなく、倍音構造も変わると聞きます…が、おっしゃるとおり、あまりに微妙すぎて、その違いは、少なくとも私には、分かりません。
まあ、私がアルタスフルートを選んだ理由も、別にベネットスケールだからじゃないです。単純に、その音色が気に入ったから。フルートを選択する理由は、人それぞれでしょうが、スケールの違いでフルートを選ぶ人って、どれだけいるんでしょうね。おそらく、かなり耳が良い人でないと、スケールの違いって聞き分けにくいんじゃないかと思います。
私は頭部管については、一番大事だと思います。なぜか?クラリネットもやりますが、市販のバンドレンではなく、Chicago PhilのセカンドであるGregory Smithがハンドメイドで作っているマウスピース(Chedevil modelと、Kasper modelがあります)を使って全く、違うことを知ったからです。1ケ月前に、T-Tuneというフルートのマウスピースの歌口を改造してくれるところをみつけて、オールドへインズの本体側はなくしてマウスピースだけ残っているものを改造してもらって、本体はマレーシアのノミの市で買ったものを(John Rosenbergという刻印あり)つけて吹いてます。まったく違います。よくなりました。
アルタスも買いました。銀997の奴です。吹きにくかったです。やめました。山野で買ったのですが、タンポがちゃんとふさがっていないようでした。購入履歴は村松の洋銀→Sankyoのセミハンドメイド→アルタス997→村松DS→今のもの、桜井のGモデルも持っています→今後マテキを購入予定。DSはsynthetic padsで音がおもちゃみたいで即×です。一番なったのは村松の洋銀でした。銀のフルートより洋銀の方が音色がつけやすかったです。
やっと、モィーズのソノリテの使い方がわかってきたような気がします。あれは、いろいろ実験してみて、第三オクターブ、最低音、アタック、これらがムラナクなるところを探すこと、唇の回りを訓練すること、という試行錯誤の元ネタだと。
練習するときの心理学的な側面もわかってきました。間違ったところは、2回目で正しく吹いて、まずそのマチガイの記憶を消す、その次にもう一回正しく吹いて、アタマに正しさを擦り付ける。
まあ、フルートは時間を費やすには最高の道具です。
こみまささん、いらっしゃいませ。
プロの方はともかく、アマチュアの人は、楽器談義も楽しいですから、私もやりますし、みんなでワイのワイのとやるのが良いと思います。別にそこでは結論というものは必要ないので、誰もが勝手なことを言っていればいいし、それに楽器屋さんも乗っかって、大いに業界を盛り上げていけばいいと思います。
で、私は、フルートにとって一番大切なのは、メカだと思います。きちんと調整されたメカ、これに如くものはないでしょう。
頭部管は、全くの好みだと思います。確かに頭部管には良し悪しと言うか、奏者と相性のようなモノがあると思います。でもそれは奏者にとっての違いであって、観客にはほとんど伝わりません。観客に伝わるのは、楽器の違いではなく、奏者の違いです。ですから、頭部管であれなんであれ、自分の好きな楽器を使えば、それで良しというのが私のスタンスです。どんな楽器を使っても、観客には“フルートの音”としてしか聞こえないのですから。
だからと言って、楽器をコレクションする人とか、頭部管をコレクションする人を否定するつもりは全く無いです。と言うのも、それらの違いは観客には通じなくても、奏者本人にとっては大きな違いであって、コレクションの価値があるものだからです。
音楽は誰のために演奏するかという問題があります。プロは当然、お客のために演奏し、その対価として金銭を得ます。アマチュアは誰のために演奏するのでしょうか? 私は、その対象に自分があってもいいと思ってます。対価として得るのは…満足です。ならば、楽器にこだわりがあってもいいのではないか…そう考えるわけです。
私は自分のためにフルートを吹きます。自分のためだから、アルタスのツンデレフルートを吹いています。おそらく観客のためにフルートを吹くのなら、ムラマツを手にした方が良いと思ってますが、他人のためにフルートを吹くつもりはないので、ムラマツではなく、アルタスを吹きます。
私は機械いじりが好きです。今はヒマがあれば、マウンテンバイクの改造に励んでいます。オートバイは三十台以上乗り継いできました。
バイクやクルマの改造については、自分なりにひとつの結論が出ています。改造して良い結果を出すのは「難しい」ということです。下手に改造するよりは、ノーマルの方が良い結果を生みます。改造、つまり既存のメカを加工して自分に合うようにカスタマイズするには、明確な目標、豊富な商品知識、数学や物理の基礎能力、そして経験と資金が必要です。
オートバイの排気管をいじるライダーは多いですが、そこをいじるとなると、吸気系からいじらないことには良い結果は出ません。キャブレターをいじり、点火系もいじり、計測器にかけ実際に走って、初めて改造の良し悪しの結果が出ます。マフラーだけいじって音が良くなったと満足するライダーは多いですが、実際のところ馬力が落ちたり、パワーの出方が不自然になったりします。つまり下手に改造することによって性能が落ちます。何よりもトータルバランスが崩れます。それぞれのパーツが80%の性能を出していたとしても、一つのパーツをいじってその部分の性能が70%に落ちたとしたら、トータル性能も80%以下に落ちます。
もっとも、オートバイや四輪と違って、フルートは性能を数字で表すことはできません。頭部管を変えて自分が満足できる音が出ればそれでOKといえるでしょう。バイクや四輪などの複雑系と異なり、フルートには銃やスケボーのようなシンプルさがあります。改造の敷居が低いです。エンジンの燃焼状態を見ることはできませんが、フルートのキーの動きを目で観察することはできます。
私がフルートをノーマルのままで使っている理由は、ヘッドとボディの関係が気になるからです。フルートメーカーは各パーツのバランスやクリアランスを絶妙に仕上げてきているはずです。そこを素人が下手にいじくると、気付かないところで問題が生じるのではないかという気がします。音色は良くなったが、一部の音程が微妙に狂う、あるいは安定度が落ちる、などのきわどい瑕疵の発生です。
頭部管を別ブランドに取り替えるのは、メーカーとしては想定外でしょう。あくまでも自己責任と自己満足でやってください、というスタンスだと思います。でもマイナスの要素よりもプラスが大きければ、改造は成功ということでしょう。ビジネス的には費用対効果が気になるところですが。
もしも私が頭部管を別ブランドに変えるならば、接合部の調整をプロに頼みます。それにより、音色だけでなく、気付かなかった問題点も改善されると思います。単純にサイズが合ったからOKという簡単な問題ではないはずです。
私は某国内有名メーカー(通販の決め台詞か笑)のフルートを使っています。そのブランドの営業マンから聞いた話ですが、同じ型番のフルートであっても、C管とH管の頭部管では作りを微妙に変えているそうです。同じ楽器でも、C管H管で頭部管の設計を変えるということは、トータルバランスを最適化するのにそれだけ苦労しているということなのでしょう。
ということで、私のようなシロウトレベルならば、メーカーによって最適化されたフルートの性能を充分に引き出してやれ、つまり、下手クソさを楽器のせいにするヒマがあったら練習しろ、というスタンスでやってます。
今、使っているフルートは大音量できらびやかな音色のするフルートだと思っていましたが、繊細な音も出せることに最近気がつきました。ちょいと毛色の違うオールドフレンチ的なフルートも一本欲しいなと思っていたのですが、その必要はなかったようです。
在日日本人さん
経験に基づいた話は説得力がありますね。私も概ね在日日本人さんと同じ考えです…と言うか、アルタスのフルート職人さんと話した時に、フルート職人さんが在日日本人さんと同じような事を言ってました。
フルートは、C管とH管では、トーンホールの位置が違いますし、リング式とカバード式もトーンホールの位置が違うんだそうです。だから、リング式のリングをホールキャップ等の詰め物で塞ぐのは良くないそうです。一番いいのは、穴を塞がないことなんだそうですが、自分の指だけで塞げない人は、詰め物ではなくシールを貼ってくれ…とその職人さんは言ってました。
もちろん、頭部管と胴部管の関係も同じで、フルート職人さんは、フルートをトータルで考えて作っていますので、完成形が一番良い音で鳴るように作っているんだそうです。実際にフルートを作っている人がそう言っているのですから、たぶん、本当です(笑)。
とは言え、購入しちゃえば、こっちのものですから、改造上等なのも、アマチュアの楽しみです。
実は私のフルートは改造してあるんですよ(笑)。もっとも、改造したのは私ではなくアルタスの田中会長さんなんですが…ね。私がアゲハ(私のフルートの名前です)のツンデレに泣かされていると直訴したら、そばにいた職人さんに指示をして、ちょびっと改造してくれました。おかげで吹きやすくはなりましたが、特定の音がちょびっとフラットするようになりました。で、後日、その改造フルートを、アゲハの製作者であるSさんに見せたら、絶句していました。いくら会長さんの仕事とは言え、製作者的にはショックだったようです。ちなみに、そのSさんのところにアゲハをオーバーホールに出したら、しっかり改造箇所はそのままでオーバーホールをしてくれました。ありがたい事です。
1307を持ってますがCグループのアルタス標準にあたるんですね。
通りでそれよりも安いAグループのモデルやPSの方が、個人的に吹きやすい理由が理解できました。
整理いただきありがとうございました。
ゆきさん
ヤマハのように、モデルごとに使っている頭部管を明らかにしているメーカーもありますが、アルタスのように、どのモデルにどのタイプの頭部管を使用しているのか、明らかにしていないメーカーもあります。どちらがどうという事はありませんが、アルタスファンとしては、知りたいところだと思い、たまたま情報を入手することができたので、書いてみました。
ちなみに、アズミもアルタス製ですが、これもまた別タイプの頭部管を使用しています。また台湾のジュピターもアルタス系のメーカーですが、当然別タイプの頭部管を使用しています。
なるほど〜。わたしは長らくYamahaを吹いていたのですが、数年前にアルタスに持ち替えました。すとんさんのブログとかいろいろ調べた上で、楽器店でも何度か試奏したりして、PSのオープンGISかな~と思っていてフルートフェアに行ったら、A1407reのブリアコフ選定品のバランスが恐ろしくよかったので、ついそれを買ってしまいました(^-^;
その後、オークションで古い1207RBを入手して、そちらも時々使っています。この2つの楽器、方向性は似ているのですが、性格が違うというか、1207の方が朗々と鳴ります。ドローンとソルダード、H管とC管の違いかなと思っていましたが、頭部管の設計思想も違うのですね。(ま、時代的にも違うので、それ以上に時代の違いかもしれませんが。)
A1407はとても繊細に柔らかく鳴るので好きです。
https://www.sakimura.org/2016/12/3671/ に、A1407RBを使ってMozartのAve Verum Corpusを録音して電子クリスマスカードを作って載せてみました。しろうとがやることですから、色々まずい点はありますが、こういうことをしようと思わせてくれるようになっただけでも、アルタスのフルートには感謝しています。
Natさん、いらっしゃいませ。
演奏を聞かせていただきました。電気的な処理が加わっているとは言え、実に幻想的で美しい演奏だなと感服しました。いやあ、良いです。まるでヨーロッパの教会堂での演奏ではないか…なんて、聞いたこともないのに、勝手に想像してしまいました。
私はアルタスの関係者ではありませんが、アルタスユーザーさんが増えるのは大変うれしく思ってます。皆さんに、アルタスの美しい音色をもっと愛してもらいたい…と思っているわけでございます。
今後ともよろしくお願いします。
ありがとうございます。
ヨーロッパの教会だともっと響きが長かったりしますよね。
先々週、パリのマドレーヌ寺院でヴェルディのレクイエムを聞きましたが、残響、3秒位あるんじゃないかと…。この録音は、低音1.9秒、高音1.2秒位に調整してあります。日本でも響きの長いところが増えると良いのですけどね。
同じメーカーさんのフルートを吹いている人が増えると、うれしいですよね。
Natさん
残響3秒ですか! 時間にすると、約6拍分の残響ですね…。演奏する曲の和音構造が単純じゃないと、あっという間に音がカオス状態になってしまいますね。だから、教会音楽というのは、シンプルな作りのものが多いのでしょうね。納得です。
>この録音は、低音1.9秒、高音1.2秒位に調整してあります。
ううむ、芸が細かいですね。そういう繊細な調整が音楽をより引き立たせるのでしょうね。勉強になりました。