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シネマ歌舞伎「春興鏡獅子」を見てきました

 …と言っても、別にいつものように「春興鏡獅子」のお話をしたいわけじゃありません(ちょっとはしますが:笑)。

 実は、先の三連休の最終日に、隣町の映画館に「春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)」を見に行こうと計画をたてたわけです。歌舞伎なんて(映画であれ実演であれ)なかなかに行けないし、ましてや有名な演目を狙っていくというのは難しいわけですし、先日シネマ歌舞伎で見た「京鹿子娘二人道成寺」が良かった事もあって、それで三連休のお楽しみとして「春興鏡獅子」に辿り着いたわけです。

 「春興鏡獅子」とは、いわゆる「鏡獅子」と呼ばれる、割りと有名な歌舞伎の演目です。

 で、その「春興鏡獅子」は、映画館で朝一発目に上映されるんです。一日一上演で、一週間限定なんです。まあ、そのあたりは、メトのライブビューイングの上演なんかと一緒ね。配給会社も松竹だから、そういうシステムはほぼ同じなわけで「まあ、そんなもんだよね」と思いながら、映画館に行ったと思って下さい。

 まずはその旅程(笑)から失敗がありました。実は、隣町の映画館、我が家からバスで一本なんですね。家のすぐそばにあるバス停からバスに乗って、10分少々で映画館に着きます。バス停すぐ近くだから、バスが来る直前まで家で涼んで、バスが来る頃を見計らってバス停にいけば、すぐにバスに乗れるし、バスはたいていスカスカで涼しくて目的地まで座っていけるわけです。なのに…うっかり駅まで行っちゃいました。駅まで徒歩約10分。真夏の炎天下を10分も歩くんですよ。普段はなんでもない道のりでも、この季節では汗が吹き出します。で、駅に着いて10分程度電車を待って、電車に乗れば、隣町だからすぐだけれど、まず座れることはなくて…なんかしんどい思いをして、時間を余計にかけて、映画館に行ったわけです。まあ、運賃がバスより電車のほうが若干安い事は救いですが…。

 で、全身から汗が吹き出ている状態で、映画館に着きました。映画の上演まで30分ほど余裕をもって到着しました。それなのに…すでに満席でチケットが買えないって、どーゆーこと?

 終了! なにしろ、1日に1回しか上演しないんだから、アウトですよ。なんかもう、呆れちゃいました。そこで慌ててググったところ、そこから東京に行けば、「春興鏡獅子」が見られることが分かりました。チケットも事前にネットで購入すれば確実に入手できるけれど、これから、わざわざ東京まで時間とお金をかけて、シネマ歌舞伎を見に行く? 最初っから東京で見るつもりだったら、全然平気だけれど、隣町で見るつもりだったから、余計にかかるお金と時間を、シネマ歌舞伎を見たいというモチベーションとを天秤にかけた結果…ウチに帰って、オペラのDVDを見るという結論に達しました。いやあ、連休の最終日なのに、半日つぶしてお出かけするのを避けたかったわけです。それやっちゃったら、今週のお仕事に差支えが出るって思ったわけです。

 で、ウチに帰って、1991年にコヴェント・ガーデン王立歌劇場で上演されたドホナーニ指揮による、ベートーヴェンの『フィデーリオ』を、うっかり見たわけです。いやあ、楽聖ベートーヴェンが作曲した唯一のオペラ、クソつまんねー(笑)。やっぱ、ベートーヴェンはシンフォニーに限るよな(涙)。

 で、なんか色々とむしゃくしゃした私は、翌日仕事に行って、あれこれ調整して、平日に休みを取って、リベンジを決行したわけです。

 と言うわけで、平日に映画を見に行く事にしました。ちょっとやっている事がダメ人間っぽくて、うしろめたい気持ちもありますが「有給は労働者の正当な権利だ!」と心の中で何度も唱えて出かけたわけです。

 今度はちゃんとバスに乗りましたよ。チケットも事前にネットで購入しました。上演30分前に映画館に着きましたよ。チケット売り場で「ええ~、もうチケット、売り切れなんですかー!」とビックリしているオバちゃんたちのグループに、ちょっぴり同情しながら、劇場の中に入りました。

 売り切れだけあって、空席無し。歌舞伎、すげー。メトのライブビューイングなら、どんなに混んでいても、空席はありますし、それ以外の普通の映画だって、滅多なことじゃあ、売り切れ&満席にはならないものです。それなのに空席無し。当然、私の隣にも人が座ります。シネマ歌舞伎、なめたらアカンぜよ。

 まあ、左隣りは妻だから良し。問題は右隣の赤の他人のオジイサン。すっごく体温が高い。まるでヒーターのように発熱しているんです。この人、なんでこんなに発熱しているの? 劇場内は強めの冷房が入っていて寒いくらいなのに、私、カラダの右半分だけ、汗が止まりませんでした。

 でも、満席なんだから、文句は言いません。シネマ歌舞伎見れるだけでラッキーです。

 肝心の「春興鏡獅子」ですが…十八世中村勘三郎の最後の「春興鏡獅子」とあって、悪いはずがありません。胡蝶の精を踊った、片岡千之助と中村玉太郎の二人の子役もなかなか良かったです。とにかく、途中、衣装替え(と化粧替え)のために、子役の二人の演舞を挟んで、約1時間、勘三郎が踊りまくるだけの「春興鏡獅子」。いやあ、すごかった。ネットで予告編を見つけたので貼っておきます。これこれ、私が見たのは、これなんですよ。

 「京鹿子娘二人道成寺」「春興鏡獅子」と、シネマ歌舞伎は連続して舞踊ものも見たので、次はもう少しストーリーのあるお芝居モノを見たいなあって思ってます。でも、その前に、そろそろメトのライブビューイングのアンコール上演が始まるんだよね。そっちはそっちで、楽しみ楽しみ。

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