スポンサーリンク

大好きなクリスマスのレコード ポピュラー編

 12月24日です! Christmas Evening がやってきます。ヒャッホー!、イエス・キリストが誕生した(と言われている)日です、やったね。

 えっと、ここで豆知識。クリスマスは24日の夕方から25日の昼過ぎまでです。一日の区切りを午前零時ではなく、夕陽が沈む時刻で考えます。だからクリスマス・イブは「クリスマスの前日」ではなく「クリスマス当日の夕べ」という意味なんですが、これを勘違いしている人が一般人だけでなく、クリスチャンにもいたりするのが、日本的ですね。

 イブはEvening のことで「夕べ」という意味。「前日」なんて意味はありませんが、23日の事を「クリスマス・イブ・イブ」なんて表現するなんて、なんてシャレの分かる国民なのかしら、日本人って、てへ。

 も一つ豆知識。12月24日は元々ヨーロッパでは冬至のお祭りだったそうで、この冬至のお祭りは同時に新年のお祭りだったそうです。つまり、一年の区切りは冬至だったわけね。この冬至&新年のお祭りを、救い主の誕生日にしちゃうなんて、ヨーロッパ人もなかなかシャレの効いた人たちですね、てへてへ。

 ま、なんであれかんであれ、自分たちの神様の誕生日をお祝いするという気持ちは大切にせな、あかんと思うよ。神道の方々は天皇誕生日をお祝いしているだろうけど、日本人の大部分を占める仏教徒の方々は灌仏会をちゃんとお祝いしてるかな? オジサン、ちょっと心配。

 それはともかく、クリスマス当日は、やはりクリスマスの話題に触れないわけはいかないだろう…。ここは一応音楽系ブログなんだから、やはり音楽の話題で…と考えた末、ありきたりだけれど、私の一番好きなクリスマス・アルバムを紹介するって事で、お茶を濁すことにしました。

 で、私の一番のお気に入りのクリスマス・アルバムは…って、それは、カーペンターズの「クリスマス・ポートレイト」です、いやん! 石を投げないで!

 なんで、声楽系のブログでポピュラー・アルバムなんかを…とお怒りの諸氏。ごめんなさい、ポピュラーであろうとクラシックであろうと、クリスマスと言うと、私の中では、このアルバムが断然No.1なのです、すいません、自分に嘘がつけない性質なもんで…。

 私には珍しく試聴できるサイトにもリンクを張ってみました。Disc1がこのアルバムに相当します。日本盤とトラック番号が若干違っているので注意してください。日本盤でトラック1が、アメリカではトラック1と2に分かれていますので、2曲目以降はアメリカ盤の方が数字が一つ大きくなってます。

 クラシック系の人って、ポピュラーを頭から毛嫌いする人もいるけれど、ポピュラーソングでもいい感じのミュージシャンって結構いますよ、だまされたと思って聴いてみてくださいな。それにサ、有名なクリスマスソングって、案外、アメリカ発のポピュラーソングだったりするじゃん(ボソっ)。

 では、アルバムの解説をします。

 アメリカでは、一流ミュージシャンの証の一つとしてクリスマス・アルバムを制作するという習慣があるそうです。つまり、名実共に一流と認められたアーチストだけが、レコード会社から「今年のクリスマス・アルバムを作ってちょ」ってお願いされるそうです。

 このアルバムは1978年の制作。人気の絶頂を極め、その人気ゆえに身体と精神を病んだカーペンター兄妹。リチャードが麻薬中毒から回復し、カレンが拒食症に走る直前の、わずかな平和な時に作られたアルバムです。この時はたくさんの曲がレコーディングされ、その中のベストテイクだけで作られた贅沢なアルバムがこれ。カレンの死後、この時のレコーディングのボツテイクとリチャードのソロレコーディグから作られたのが「オールド・ファッションド・クリスマス」というアルバム。現在では「クリスマス・コレクション」という2枚組のアルバム(さっき試聴のリンクを貼ったのがソレ)になってます[Disc1が「クリスマス・ポートレイト」、Disc2が「オールド・ファッションド・クリスマス」]。

 サウンドはカーペンターズらしく、コーラス中心でちょっぴりJazzyで、いかにもアメリカの田舎のクリスマスって感じのサウンドになってます。

 アルバムの特徴としては、カーペンターズとしては、始めてコーラスを自分たちでやらなかったアルバムでもあります。コーラスだけでなく、ちょっとしたソロパートもバックミュージシャンに任せていたりします。これは兄妹の調子が悪かったということもあるだろうけれど(次のオリジナルアルバム「メイド・イン・USA」もコーラスはバックミュージャンを使っているし…)、仲間が集まってお祝いするクリスマスという行事の雰囲気を盛り上げる意味では、バックミュージシャンの起用は成功だと思います。本当に色々な声がこのアルバムからは聞こえます。

 アレンジも全曲リチャードではなく、一部をアシスタントに任せているのは前作(「パッセージ」)同様。ま、色々とカーペンターズ的には過渡期のアルバムですね。

 12トラックの「メリー・クリスマス・ダーリン」だけ何となく印象が違うのは、これだけは1971年の録音だからです。この曲では、多重録音を利用した、イメージどおりのカーペンターズサウンドが楽しめます。

 何と言っても圧巻なのは、16トラックに入っている「アヴェ・マリア」。いわゆるシューベルトのそれですが、いいですよ、これ。この一曲だけでも、このアルバムを買う価値があります、それくらいの名唱だと私は思います、ま、趣味の問題と言っちゃえば、その通りだけどサ。

 明日はまだまだクリスマスなので、クラシック系で一番好きなクリスマス・アルバムを紹介するつもりです。

 というわけで、皆様。メリー! クリスマス!!

コメント

  1. Cecilia より:

    カーペンターズのCD、うちに山のようにあるのですが、これもあるかな?
    全部夫のなのですが、聞いてみます。
    以前2人に関するドキュメント番組を見たことがあります。

  2. すとん より:

    >Ceciliaさん
    「クリスマス・ポートレート」は同じタイトルで同じジャケットで違う内容のものがあるので、注意。今回、私が紹介した方がオリジナルで、違う方は編集アルバムです。違いはずはり曲数。オリジナルは16曲。編集ものは20曲。編集ものは「ポートレイト」と「オールド・ファッションド」から編集したものなのですが、オリジナルとはミックスが違うので、マニアは3種類とも揃えますが…一般の方はそこまでの必要はないと思います。
    編集ものの方には、私の大好きな「久しく待ちにし」が入っていないので、オリジナルを薦めました。

タイトルとURLをコピーしました