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帯状疱疹日記 その20 ちょっぴり日本の医療現場について考えちゃいました

 入院6日目の昼下がりです。

 さすがにたっぷり寝たので、昼食後は起きていました。やがて大きな声で院内放送が流れます。どうやら、これから、いわゆる“避難訓練”をするみたいです。とは言え、病院スタッフ向けの訓練ですから、安全確保のための避難訓練ではなく、災害(今回は大地震という設定らしいです)で大量に発生した病傷者を速やかに受け入れる訓練のようです。

 放送を聞いていると、災害本部を設置し、治療のためのブースを設置しているようです。何とも頼もしい限りだけれど、ふと思ったのは、実際に災害になって、多量の病傷者が病院に運び込まれた時、我々入院患者はどうなってしまうのかしら?って事です。多くのお医者さんや看護婦さんたちは、災害による病傷者の方に、当然、掛かりッきりになるよね。そうなると…入院患者さんのケアが手薄になるわけで…私程度なら、多少治療が省かれて放置されたとしても、三度の飯さえいただければ何とでもなる(それがダメだとちょっと厳しい:涙)けれど、そうも言ってられない患者さんもいるわけだし、ましてやコロナ禍で医療が逼迫している現状で、災害の病傷者なんて(ごめん)受け入れたら、確実に病院はパンクし、医療関係者さんたちは壊れちゃうよねえ。

 コロナ禍以前、日本は人口あたりの病床数が世界一で、世界で一番病院数が多い国だと威張っていたわけで、医療大国日本とか言ってたけれど、それらは統計的には正しいのだろうけれど、日本の今の現状を見ていると、なんかそれらも全然白々しいと言うか、統計が実態と乖離しているような気がします。

 コロナとか災害とかに対応できない非力な病院が多すぎない? だから、それらに対応できる病院にばかり患者が集中して医療が逼迫するわけで、これって日本の医療現場の人のせいではなく、そんな医療システムとそれを作ってきた行政が悪いんだと思う。コロナのようなタチの悪い感染症は、これからも発生するわけだし、日本は災害の多い国で一度事が起これば大惨事になるのは分かっているんだから、国はことなかれ主義とか、問題の先送りとかしないで、きちんと医療システムの再構成をしないと、医療現場で働く人たちが、どんどん壊れてしまうと思うんだな。

 と思わず、愚痴っちゃいました。

 ぼちぼち退院後の事も考えないといけないので、昼の回診の時に先生に診断書の確認をしたら、今は退院時に診断書は渡していないそうなのです。あれ? 前回や前々回の入院の時は、黙っていても診断書がいただけたような気がしたよ? 記憶違いかな?

 先生がおっしゃるには、診断書が欲しいなら事務に発注してほしいとの事です。

 2度目の点滴の時に看護婦さんに、その件を尋ねたら、確かにその通りで、診断書が欲しいなら事務に発注しないといけないそうだけれど…今日は土曜日で、事務は土日が休みだから、発注作業はどうしても月曜日にならざるをえないのだそうです。

 事務の人が朝の9時に出勤してきて、すぐに発注を掛けても、私の退院は10時の予定だから…まず間に合わないよね。でも、診断書は職場に復帰した時には提出する必要があるだろうし、何より、ここの病院は自宅からも職場からも遠いから、わざわざ診断書を取りに来るのも億劫…ってか、仕事が終わってから病院に向かっても、ここの事務ってやっているのかしら? ううむ、診断書については、もっと早く、少なくとも昨日のうちに思いついて確認ができれば、こんな事にはならなかったのに…後悔してます。

 夕食前に薬剤師さんがやってきて、プレガバリンの説明と言うか服用に当たっての注意を言いに来ました。興味のある人はググって欲しいのだけれど、副作用が結構キツいみたいだねえ。あと薬の止め方も難しそう。色々服用が難しいと言うか、面倒な薬みたいです。

 で、心を無にして夕食食べて、ボヤボヤしていたら、3回目の点滴の時間になりました。点滴しながら、妻と電話で話して、点滴が終わったらコンビニに行って、いつもの買い食いです。今回は、お茶と水と野菜ジュースとパン3つ。焼きそばパンとカレーパンとメロンパン。栄養士さんに知られたら絶対に叱られるパターンの夜食だね。でも、この日はどうしてもパンを食べたかったんだよ。仕方ないじゃん。

 そして日付が変わりそうになったので、寝ることにしたのです。お休みなさい。

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