久しぶりに藝大オペラを見てきました。演目は、モーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」でした。前回、藝大オペラを見に行ったのが、2019年だから3年ぶりですね。ま、コロナ禍だったから仕方ないです。本来ならこの時期、昭和音大と東京芸術大の2校の大学オペラを連チャンで見るのがベストな楽しみ方なのでしょうが、今年は仕事の都合があって、東京芸大の方だけを見てきました。昭和音大は…来年行けるといいなあ。
さて、スタッフとキャストは以下のようです。
指揮:高関 健
演出:久恒 秀典フィオルディリージ:松原 奈美(ソプラノ)
ドラベッラ:依光 ひなの(メゾソプラノ)
フェッランド:坪井 一真/有ヶ谷 友輝(テノール)
グリエルモ:大野 光星(バリトン)
デスピーナ:大塩 麻乃(ソプラノ)
ドン・アルフォンソ:中尾 奎五(バス)合 唱:東京藝術大学音楽学部声楽科3年生
管弦楽:藝大フィルハーモニア管弦楽団
3年前の藝大オペラの感想でも書いたけれど、やはり女声が素晴らしい! 特に今回なら、フィオルディリージとドラベッラが素晴らしいです。やはり主役に抜擢される女声は素晴らしいです。
その2人以外でも、技巧的には素晴らしいと思いましたが、声という面では、さすがの芸大生とは言っても、まだまだ未熟な部分があるなあと思いました。若いから仕方ない部分はあるにせよ、声に関しては、今後の成長に期待したい感じです。
私は前から6列目の中央寄りという恵まれた座席で聞きましたが、藝大の奏楽堂って、とても大きな音楽ホールなんですよね。後ろの方まで声は聞こえたのかしら? オーケストラの音がホールに合わせた音量だったので、声量に関しては、ちょっぴり心配しながら聴いていました。私の席ですら、時折、声が失速して手前で落ちてしまっていましたからねえ…。
今回の公演の特徴は、テノールのフェッランド役がダブルキャストだった事で、第一幕と第二幕で歌手が変わりました。まるで、幼稚園のお遊戯会や素人の発表会みたいです。まあ、いろいろな事情があって、やむをえずそうなったのだろうけれど、この2人には明らかな力量差があったので、なぜ一人に決めなかったのだろうかと、観客的には思いました。だって、2人で同じ役をやると、どうしても比較されちゃうじゃない? 未来のある若手歌手にとって、それは良い事にならないと思うんだよね。少なくとも私は、片方の歌手について、残念な印象を持ちました。
残念と言えば、まだまだ仕方ないとは言え、合唱団はマスク着用で歌っていました。衣装がちゃんとしていただけに、その上からマスクというのは、ほんと残念ですし、やはりマスクをしてしまうと、声が飛ばないですね。マスクは、フェイスシールドよりはマシな感じはしますが、ちょっぴり残念です。
と、辛口な事を書いてしまいましたが、全般的には素晴らしかったと思うし、若い人たちの真剣な姿を見られる事は、オジサンとしては、とてもうれしかったです。出演者の中の幾人かはプロとして活躍されるのでしょう。今から数年後の彼らを楽しみにしています。
蛇足 普通の興行として行われるオペラ公演と比べると、圧倒的にオジサン&オジイサンの姿が多かったです。やはり可愛い娘や孫娘の晴れ姿を見に来られたのでしょうね。その気持ち、とてもよく分かります!
蛇足2 私が座った座席は、座席ブロックの列の真ん中付近でした。本当は、ブロックの端の席に座りたかったのですが、端の席が私がチケット購入した時(発売開始から1時間も経っていなかったのですが…)に、ほぼほぼすでに売り切れていたので、仕方なかったのです。なので、私の座席の両脇には人がいたのです。左隣りは妻なので問題ありませんが、右隣は見知らぬオジサンです。オジサンも迷惑だったろうなあ…。でも指定席なので仕方ありません。右隣りが見知らぬオジサンなので、カラダを常に左にひねって、なるべく迷惑を掛けないようにしましたが、舞台を見るには右側を向かないといけないので、カラダをねじるようにして舞台を見ていたわけです。はい、その後、腰が痛くなりました。変な格好でオペラを見てはいけませんね。
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