フルートのお手入れ(と言うか、お掃除)の話です。
管内のお手入れ(水分取り)のために、演奏後に、お掃除棒にガーゼを巻いて、拭くでしょ。私は吹いた後、きちんと水分取れたかな?と思って、いつも頭部管の中をのぞきます。
銀メッキ(?)のチャイナ娘の時は、管内はいつも薄暗かったです。盲管ですし、光は歌口くらいからしか入らないので、薄暗いのも当然だなっと、その時は別にそんなものだと思って、気にもしませんでした。とりあえず、水分がキレイに取れたかをチェックして、お終い。
フルートをチャイナ娘から、総銀のアゲハに変えた時は、本当にびっくりしました。だって、総銀のアゲハは、まるでLEDでも仕込んであるかのように管内がピカピカなんです。これが銀メッキ(かどうか、チャイナ娘の場合、ちょっと怪しい)と銀無垢の違いかあ…と思いました。見事に材質の違いで、フルートのピカピカ度が違うのです。まるで、万華鏡で光の輪を眺めているような感じでした。
そんな私なので、いつもはアゲハのお手入れ後にしか中を見ないので、ピカピカのアゲハしか知りませんでした。ところが、ある時、何気なく、演奏後に分解をして、まだ掃除する前のアゲハの頭部管の中をのぞいてみました。
あれ? アゲハのはずなのに、チャイナ娘?ってくらい暗かったです。演奏直後の頭部管の中は、結構暗いんです。
ところが、不審に思いながらも、例のごとく、管内をガーゼで拭いてみたら、いつものようにピカピカになりました
ははぁ~ん。拭く前は別に気がつかなかったのですが、管内一面にうっすらと水滴が付いていたようでした。肉眼では水滴の存在は分からなかったのですが、管内の輝きを奪うには十分なだけの水滴がフルートの内側を覆っていたわけで、だから、それを拭き取ったら、嘘のようにキレイにピカピカになりました
ただ、そんだけの話ですが、自分的にはおもしろかったので書いてみました。
お掃除つながりのおまけの話。フルートの内側はガーゼですが、外側はセーム革で拭いてます。最近、演奏終了後にリッププレートをウェット・ティッシュで拭いてます。ウェット・ティッシュには、アルコール以外に各種保存料とかが入っていて、フルートのためには良くないのは分かっていますが、自己責任で使ってます。簡単にキレイになってうれしいです。
週1回程度(だいたい土日)は歌口というかライザーを、アルコールに浸した綿棒で拭いてます。月に1回程度は、豚毛の絵筆で管体の指の届かないところの汚れや埃を払っています。
フルートがキレイだと私もうれしい。だけど、キーとキーの間が黒くさびているフルートは、実にカッコいいと思います。
コメント
管内の掃除、すとんさんはガーゼ派なのですね。私もガーゼです(^^)
インナークロスというのを買って使っていた時期もあるのですが、生地がしっかりしているからか反射板の隅っこがキレイに拭けない気がしてガーゼに戻りました。
ただ。。。毎日の練習後の掃除、根が無精者な上に時計とにらめっこしながらなので、お世辞にも「キチンとしている」とは言えない状態(泣)
管内はツルピカ☆になるまでガーゼの位置や方向を替えてふくのですが、その分外側の掃除がおろそかになっています(汗)
リッププレート周りは丁寧に吹きますが、あとは大雑把に拭いてオシマイ!
吹いた後の余分な湿気を飛ばそうと、ケースの蓋をロックせずに半日程度置いているのもあってか少しずつキィの間に変色が見られるようになりました。私、色味にはあまり頓着ないらしいです(^^;変色は意外に気にならないのでした。
黒く変色したフルートって上手そうなイメージがあって、あまり黒くなると初心者の私としては恥ずかしいかな?と思うのですが…実際は銀メッキがかかっているのでそう黒くはならないんじゃ?と考えています。
うっすら微妙に変色したフルート…無精者の私の楽器らしいかもしれません(^^;
>小夜子さん
はい、私はガーゼ派です。理由は「道を歩いていたら、薬局で1枚100円のガーゼハンカチが売っていたので、それを購入」したからですが、やっぱりガーゼは柔らかいし、吸水力は抜群なので、ラブです。インナークロスはガーゼよりも生地がしっかりしているので、小夜子さんと同じ理由(隅々までしっかり拭けないんじゃない?って思いました。たぶん単なる誤解でしょうが)で、使うのを止めました。
私は外も中も、割と丁寧に(しかしチャランポランに)掃除をする人なので、フルートを片づけるのに結構時間がかかります。毎日10分前後は使っているかな? そんな私を見て、妻は「フルートを磨いている」と言ってます。決して、ゴシゴシとはやってませんが、ゆっくりゆっくり吹いているので、そういう風に見えるのでしょうね。
アゲハは銀無垢なので『すぐにサビます』と楽器屋さんに脅されたけれど、一年たちましたが、とりあえず、まだピカピカです。とは言え、多少は管体の表面に白っぽい薄曇りがあるかな?って感じですが。
>黒く変色したフルートって上手そうなイメージがあって、あまり黒くなると初心者の私としては恥ずかしいかな?と思うのですが…
そうそう、確かに初心者が年季の入ったように見える、黒サビのフルートを持っていたら、こっ恥ずかしいかもしれない。分かるような気がする。同じ理由で、金色のフルートも初心者にはこっ恥ずかしいですね。
私が細かい事を書くとまずいと思いますので一言だけ。
私はインナークロスを使ってます。きちんと水分は取れますよ。
>橘さん
でしょうね。日本の楽器メーカーがこぞって、楽器用のインナークロスを発売しているんだから、拭けないはずはないし、たぶん科学の目で見ると、ガーゼよりも色々な面で優れているのだと思う。…しかし、それでもやっぱり、ガーゼなんだな、私は。
私なんかは、まだどこか昭和をひきづって生きているので、化学繊維? なんかねえ…って感じなんですね、たぶん、それだけの話。だから、外側もセーム革使っちゃうんだろうね。
黒く変色した銀のフルートは格好いいなあと思います。
まあ金閣寺のきらびやかさに比べて、銀閣寺のワビサビの世界の味わいといったところですか。
ところで、今週のN響アワーを見ていたら、たぶんパウエルだと思うんですが、木管・キー金の楽器を吹いてましたねぇ。
金細工を施した漆器のような美しさを感じたのは私だけでしょうか?
>たかさん
>金細工を施した漆器のような美しさを感じたのは私だけでしょうか?
漆器かどうかは別としても、何ともいい感じですよね。私が大金持ちなら、特注木管フルートに、装飾として蒔絵を施しちゃいますね。きっとカッコいいよね。
おや、ここに「木管メカ金」がお好きな方々が(^^)
その組合せって、、、、仏壇に見えません?(失礼)
以前のオケの指揮者(某音大指揮科の先生)が、その組合わせの木管奏者(Fl,Cl,Ob)を見つけると、しみじみ「仏壇みたいだねぇ」って言っていたから、つい、洗脳されてしまって…^^;;
以前のピッコロ(ハインミッヒ)に漆を塗りました(^^)
音色がハインミッヒらしからぬ甘さ…になってしまいましたが、古典を吹くには凄く良い音色で、、、師匠の元へ嫁ぎました。
クラリネットの管は黒檀なので、フルートもそうだと思っていましたけど、違うんですか?
>めいぷるさん
うむ、確かに“仏壇”だね。有り難みというのが、でてきますね。いいじゃない、仏壇でも。そのまま、極楽に連れて行ってもらいましょうよ。
それにしても、木管ピッコロに漆を塗ると、甘いサウンドになるのね。勉強になりました。
>chikoさん
私も木材については詳しくないのですが、高級木管フルートの材料はグラナディラが多いみたいですね。黒檀(エボニー)は中国製の安価なフルートでよく使われています。
グラナディラと黒檀は同じだと言う人もいれば、いや違うと言う人もいて、私にはよく分かりません。クラリネットの世界では、グラナディラと黒檀を区別しないのでしょうか?
クラリネットはABS樹脂と言って、プラスチック製の安価なモデルがありますが、フルートにはプラ製の安価なモデルがありません。クラリネットがプラスチックで作れるなら、フルートもプラスチックで作れそうな気がしますが…どうなんでしょうね。ピッコロには…ABS樹脂製のものがあるのに…ね。
私はいつもフルートフラッグという、棒にスエードの生地がくっついているものを使っています。
それだと、演奏中でもさっと掃除できるし、頭部管もすみのほうまできれいに拭けます。日本で売ってるのでしょうか?http://www.fluteworld.com/index.php?action=prod&wart=53186
ちなみにこれです。 URLを載せて不都合がありましたら削除してください。よろしくお願いいたします。
クラリネットは グラナディラというアフリカ産の木材を使っております。私も正確な知識はないのですが エボニーとは 分けて考えているようです。
たかさんさまは ご存知かと思いますが B社では随分前に エボニーを使っていたらしいですが 今は グラナディラだけのようです。
ただ グラナディラの粉末を特殊な方法で固めた 「グリーンライン」という素材の製品もあります。
樹脂管と木管は やはり音色や鳴りに差があるように思います。
フルートに樹脂管がないのも このあたりに理由があるのかもしれませんね。
>ディアさん
このフルートフラッグってやつ、つまり「フルート用のスワブ」じゃないっすか!? ああ、これは日本では見たことない。少なくとも、私は知らない。見たことない! うへー、すっごい。私はこれ欲しい!
どこかで輸入していないかしら? なければ困るというものではないけれど、あったら、とってもうれしいモノだよ。今度、銀座や新宿に行ったら、お店の人に尋ねてみよう。
ううむ、世界は広い。アメリカはすごい。だから日本は戦争に負けたんだな(ちょっと違う)。
>杏さん
ありがとうございます。クラリネットの世界でも、黒檀とグラナディラは分けて考えるのですね。で、今のクラリネットはグラナディラがほとんどだろうけれど、昔は黒檀を使ったクラリネットもあった、というわけですね。納得です。
>樹脂管と木管は やはり音色や鳴りに差があるように思います。
そうなんでしょうね。ピッコロや他の木管楽器には樹脂管があって、フルートにないのは、やはり理由があるのだと思います。でも、なんとか、その辺りを克服して、樹脂管って作られないものかなあ…って思いますが、そんなに樹脂管を欲しがっているのは、きっと私ぐらいなものなんだろうなあ。
すとんさんのアゲハちゃんはピカピカですか~。
さくらこはキーの間とか黄金色に変色してきました。
どうしよ~へたっぴなのにプロっぽい色になってきたら^^;
私もガーゼ派です。
気軽に洗えるしいいですね。
周りはクロスでさっと拭くだけですが・・・
変色は仕方ないことなのでしょうけれど、やっぱりちょっと気になります^^
>sakuraさん
はい、ピカピカです。でも“鏡のように”ピカピカではありません。うっすらと白っぽくなっています。銀のサビって、白サビと黒サビの二種類があるそうなんですが、私のところは、白サビがボチボチって感じなんだと思います。黒サビはまだないと思います。
さくらこちゃんは、キーの間が黄金色ですか? それはなかなかシブイですね。銀の変色は仕方ないですし、銀は黒くサビた方が音が良いという事もあるそうですよ。
>どうしよ~へたっぴなのにプロっぽい色になってきたら^^;
フルートの貫祿に合わせて、sakuraさんが上達すれば、無問題です。
>>クラリネットは グラナディラというアフリカ産の木材を使っております。私も正確な知識はないのですが エボニーとは 分けて考えているようです。
杏さんの疑問に私の知っていることをお話ししますが、グラナディラは、ご存知の通りアフリカ産です。エボニーは東南アジア産で、バイオリンなどの弦楽器の指板などに使われていたりします。植物的には、 グラナディラとエボニーは全然違うらしいです。
日本にとってみると、東南アジア産のエボニーの方が手に入りやすいので、昔の日本ではエボニーでクラリネットが作られていました。今でも中国では作られていますが、たぶんそういう理由でしょう。
エボニーの方が木としては柔らかく、加工はしやすいようですが、水分には強くありません。 グラナディラよりもさらに扱いが難しいので、今ではほとんど見なくなってしまったのだと思います。
エボニー製の楽器を、もし買おうと思ったら、そのことには注意した方がいいと思います。音色的には、グラナディラと違った味わいがあったと思うんですが、なにせ昔のことなので音色までは覚えてません。
>たかさん
となると、黒檀(エボニー)はクラナディラの代用品と言うか、代替品と言うか、そんな感じのものと考えるといいのでしょうか? 水分に強くないと言うことは、水分変化に追いつけないと言うことで、割れやすい材質という事なんでしょうね。
木管はタダでさえ割れに気をつけなければいけないのですから、なるべく、強い材質のものを選びたいですね。ううむ、これで安いからと言って、中国製の木管フルートに手を出す気持ちが薄れました。だって、せっかくお金出して買うなら、割れにくい材質の笛の方がいいものね。
>音色的には、グラナディラと違った味わいがあったと思うんですが、なにせ昔のことなので音色までは覚えてません。
ほう、音色も違うのですか。勉強になりました。
以前、プロのオーケストラのクラリネットの方に、お話を聞いたときに、「黒檀はアフリカの木です」と仰ったので、グラナディラのことだと思います。
グラナディラと黒檀が違うものなら、そこで既に混乱しているのですね。
>chikoさん
あとは、昔はみんなおおらかだったから、グラナディラと黒檀を区別していなかった可能性だってあるよ。なので、グラナディラのつもりで黒檀って言っちゃったわけ。
なんか、ありそうでしょ、そういう話。
フルートの世界だって、白銅と洋銀、違う合金だけれど、混同している部分があります。そんな感じだったのかもね。