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これ、すごく気になる…だんぼっち

 皆さんは、音楽の練習をどこでなさっていますか? 基本的に音楽の練習というのは、毎日毎日行うものですから、演奏団体に所属していて、きちんとした練習場が用意されている方とか、自宅に防音設備のしっかりした練習室をお持ちの方は良いのですが、そうでない人は、色々と大変だと思いますし、オトナの趣味人で音楽をやっている方の大半は、日々の練習場に苦労されていらっしゃると思います。

 地方の戸建てにお住まいで、隣近所とは、それなりに距離のある家に住まわれていらっしゃるとか、私のように住宅密集地に住んでいても、防音仕様の戸建てに住んでいるような方とか、マンションなどで最初っから防音仕様で作られている部屋にお住まいの方などは、まあなんとかなるでしょう。もちろん、リフォームされる時に防音室を作っちゃうという恵まれた方は、完璧ですね。

 問題は、防音仕様の造りではない家に住まわれていらっしゃる方ですね。特に集合住宅の場合は、隣の話し声も聞こえちゃうようなところもあるそうですから、そんな環境で音楽の練習をするわけにはいきませんし、戸建て住宅だって、この季節だと窓開けっぱなしのところも多く、音なんて筒抜け状態のところも多くあります。

 音楽練習も一回や二回の事なら、日頃からの人間関係で勘弁してもらえますが、日々毎日、それもそれなりの長時間、頻繁に繰り返されるわけでしょ。それもCDの演奏かと間違えられるような、美しくて素敵な演奏だったらまだしも、練習過程で音程も音色もリズムも不安定な演奏で、うまくいかない所ばかりを繰り返して聞かされたら…そりゃあ文句の一つも出ますし、実際には面と向かって言われなくても、こちらが気に病んでしまうものです。

 これが大正琴やギターのように、元々の音量が小さいな楽器なら問題はありません。ヴァイオリンや三味線のように、弱音器があるモノなら弱音器を使用すれば、音色が多少変わってしまいますが、まあ、フィンガリングを中心とする練習ができないでもありません。

 最近では“サイレント○○”と言って、弦楽器や管楽器を中心に、ミュートの働きもする弱音器がありますし、ピアノなんかもサイレントピアノがあります。サックスなどはケース型のミュートがあります。電子楽器なら、ヘッドホーンをプラグインすれば何の問題もありません。

 しかし、フルートやクラリネットなどの木管楽器には、弱音器も消音器もありませんし、当然ですが、声を使う声楽に、弱音器なんてあるはずありません。私のように、フルートや声楽を学ぶものは、日々、練習音を垂れ流しで練習するしかありません。

 それに対する処置は、出張練習か防音工事しかありません。

 出張練習…いわゆる音楽スタジオを借りて練習するわけですが、多くの趣味人の方々は、カラオケボックスを利用されるケースが多いようです。カラオケボックスなら、どんなに大音量で練習しても大丈夫ですし、たまに使用するくらいなら何とかなるでしょうが、これが連日となると、かなり費用もかかるわけです。

 それだけ費用がかかるなら、いっそ自宅に防音室をレンタルする手もありますが…防音室をレンタルすると、防音室って結構場所塞ぎですから、家が広ければ問題ありませんが、一般的に言って日本人って、そんなに住空間に余裕がない方が多いですから、それもなかな難しいわけです。

 居室に防音工事を施す…これがベストなチョイスでしょうが、それこそリフォームのチャンスがあれば、“モノのついで”って事もあるでしょうが、それがなければ、なかなかそうも簡単に参りません。

 ほんと、手の打ちようがありません、困ったもんです。「フルートとか声楽とかを学ぶ人間は、防音工事をするしか手がないのかな…」と思ったものです。我が家も、通り一遍の防音処置はしてありますが、もう少しランクの高い防音処置をしておけば良かったなあと、ちょっと後悔しております。何か、簡易な弱音器があれば、いいのになあ…と思っていたものです。

 で、先日、たまにコメントをくださるCuniCoさんのブログ(CuniCoの徒然)を見ていて、とても気になるものを見つけました。それはこれです。

 これは何かというと、組み立て式の簡易防音室“だんぼっち”という製品です。これの良いところは、まず安価である事。それに組み立て式ですから、使う時だけ組み立てて、使わない時は片付けられる省スペース設計である事。いいね。欠点は、空調設備がないので、長時間の使用には向かない事。あまりに省スペースなので、閉所恐怖症の人には向かない事。簡易防音室ですから、楽器で言えば“消音器”のようなものなので、過度な期待をすると裏切られる事…くらいかな? 割と良いんじゃないですか?

 ううむ、試してみたいなあ…。防音処置をしてある我が家に、これがあれば、家族が寝静まった真夜中でも歌の練習が出来るんじゃないかなあ…。ああ、ちょびっと欲しいかも。

 でもね、ダンボール製なんだよね。100Kgを越える私が使用しても、潰れないかしら? 実はそこが一番の心配だったりして…。ああ、試してみたい試してみたい。

 すっごく気になります、だんぼっち。

 そう言えば、以前、妻に「防音室が欲しいんだよ。そうすれば、夜中でも気兼ねなく音楽の練習ができるからね、いいでしょ」とおねだりした事があります。その時の妻の答えは「ダメ。そんなモノがあったら、あなた、防音室から一歩も出てこなくなるから…」だそうです。ううむ、だんぼっちを買って下さい…とはお願いしづらいなあ。でも、気になる気になる。

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コメント

  1. ねぎ より:

    時々ですが、拝読させていただいております。特に音楽関係の体験的考察はたいへん参考になり、ありがたいです。
    普通の勤め人で、趣味で声楽、付き合いで合唱(テナー)をやっております。防音室情報ありがとうございます。今はこのような商品があるのですね。全く知りませんでした。クラッシックでも合唱や歌曲・オペラの音とり用に声をだせますね。ただ、アリアの高音部分の発声チェックには狭いかなという気がします。
    ところで、個人レッスンでは(なんとか)できた高音のアクートを合唱練習の場でやろうとすると(第九のAとか)うまくできず、のど発声になってしまい、毎回がっかりしています。すとん様にはそのような経験と原因についてのお考えはありますか?自分としては(目立つ声が大嫌いな)怖い指導者がそこにいるという精神的プレッシャーとパートの中にいるので、自分の声が良く聞こえない状況で昔のクセが出てしまうのかなあと分析しているのですが。自分はアクートしないとF♯以上は裏声しか出ません。
    最後になりましたが、コンサートの成功をお祈りいたします。

  2. アデーレ より:

    まず、ネーミングがかわいらしいね!笑
    でもって、どこでもドアのような、電話ボックスのような?私はね、階段下の収納スペースでたまに歌うよ!でもね、物凄く閉塞感ね、あとひびきがわからないからね、反響しすぎ?小さな空間はなかなか、歌唱にはどうだろね!楽器はいいかもね!私的にはやっぱ車の中が無難かな、高速とかなら、どんな大きな声でも大丈夫よ!しかし、運転も集中してね、笑笑

  3. すとん より:

    ねぎさん、いらっしゃいませ。

    >すとん様にはそのような経験と原因についてのお考えはありますか?

     人間だもの、色々あるよ…と思ってます。

     高音って、大声では出るようで、案外出ないものです。合唱などでは、知らず知らずのうちに音量が上がっていて、それで高音が出ない…なんて事あるんじゃないかしら?

     後は…力み? 力むと高音は出ません。声が浅い? 浅いと高音出ません。ノドが開いていない? 開いてないと高音出ません。息が弱い? 息が弱いと高音出ません。息が強すぎる? 息が強すぎても高音出ません。…とまあ、原因は色々あって、実際の声を聞いてみないと分かりませんし、私のようなボンクラだと聞いても、たぶん、分かりません(笑)。

    >自分はアクートしないとF♯以上は裏声しか出ません。

     私も昔はそうでした。私の場合は筋力不足が原因でした。呼吸筋に力がついてきたら、G♯までは危なげなく出るようになりました。一応、テノールのノドを持っていたら、Aまでは楽に出せるそうですから、まだまだ筋力不足な私なんだろうと思ってます。

    >最後になりましたが、コンサートの成功をお祈りいたします。

     ありがとうございます、頑張りますよん。

  4. すとん より:

    アデーレさん

     広い空間があったら、だんぼっちでなく、普通の防音室をレンタルすればいいのだから、これはこれでいいんだと思いますよ。

     確かに、電話ボックスと言えば、そうかもしれません。最初は狭さに苦労するかもしれませんが、人間は環境に順応しますから、おそらく狭さは問題にならないと思います。響きも反響のしすぎも、たぶんOKです。問題があるとすると、冷暖房が入らないことかも。真夏と真冬がつらそうです。

     車の中で練習するという人も多いと聞きます。運転しながらは、あまりお薦めできませんが、人気のないところに車を止めて練習って、いいかもね。くつろげるし(笑)。

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