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フレンチなデキシー・ランド・ジャズも悪くない[2013年ラ・フォル・ジュルネに行ってきた:その10]

 なんか疲労困憊でフラフラになっていく私でした。風邪もひいているし、つかれているし、すでに時刻は夜になっているし…それでも貧乏性な私は、頑張って展示ホールに行きました。展示ホールでの最終演奏を聞くためです。展示ホールに向かう途中で、帝国ホテルの出店でソフトクリームを食べて、ちょっとだけ元気を出しました。で、さっさと展示ホールの座席を確保して、ボーとして、次の演奏を待ちました。

 
 
デキシーランド・ジャズ(The Cherry Boys)

  フィジティ・フィート
  ダークタウン・スラッターズ・ボール
  マスクラット・ランブル
  プチ・フルール
  ハイ・ソサエティ
  麗しのジョージア・ブラウン

 最後はノリノリのジャズバンドです。ラ・フォル・ジュルネでジャズって珍しいかも。

 ジャズと言うと、アメリカ音楽ってイメージが強いのですが、実はアメリカではジャズって、当の昔に廃れていて、今やクラシック音楽と同じような扱いなんですね。つまり『年寄りたちが好む、知的な音楽』ってわけで『貧乏な黒人の子が、トランペットを欲しがって…』という世界では既に無いようなのです。少なくとも、若い世代はジャズを好みませんからね。アメリカの若者たちにとっての、現代進行形の音楽は、ヒップホップであり、ロックもすでに“オッサンたちの音楽”なわけで、ジャズなんて、大昔に流行った音楽ってわけです。

 じゃあ、ジャズという音楽がダメになってしまったのかと言うと、さにあらず、アメリカでロックが台頭し、ジャズが廃れ始めると、そのジャズ系ミュージシャンたちがヨーロッパに移動して、ヨーロピアン・ジャズというのを生み出して…なんて歴史があるそうですが、まあ、私はその辺は門外漢ですので、このあたりで止めておきます。とにかく、フランス系のジャズバンドってのも、アリアリってわけです。

 しかし、フランス人バンドなのに、デキシーランド・ジャズってのは、確かに違和感を感じないわけじゃないです。

 でも、演奏が始まったら、あまり関係なかったです。良い演奏は良いんですよ。考えてみたら、フランス人がジャズをやるのは、日本人がジャズをやるのと、大差ないわけで、日本人のジャズがOKなら、フランス人のジャズもOKじゃん。

 このバントは、ソプラノサックス、テナーサックス、トランペット、トロンボーンの四名がフロントマンで、それをピアノ、ドラムス、ウッドベース、バンジョーで支えます。ちなみに、バンドリーダーは、ソプラノ・サックスのようです。

 演奏自体はノリノリで格好良かったです。でも、選曲はどうなんですか? これってデキシーランド・ジャズ的には普通なの? なんか、選曲にもお国柄が出ているような(笑)。

 そんなわけで、最後の最後は、大いに盛り上がって、今年のラ・フォル・ジュルネも終了です。来年のラ・フォル・ジュルネは、本場のナントはアメリカ音楽なんだそうです。たぶん、日本でも金沢とかびわ湖はアメリカ音楽で行くのかな? 東京は、ラ・フォル・ジュルネ10周年という事で、特別プログラムで行くそうです。ベートーヴェンやモーツァルトやバッハを始め、過去に取り上げた作曲家たちが、再び東京に集結するというモチーフで行なうそうですよ。そこに、アメリカ音楽代表として、ガーシュウィンが混ざるとか…。まあ、とにかく、来年も東京ではラ・フォル・ジュルネは存続するという方向のようです。

 日本でのラ・フォル・ジュルネは、当初から10年計画だという噂を聞いた事があります。まあ、来年が最後の花火にならないと良いのですが…。確かに、最近の来場者は、のだめブームの頃の100万人には遠く及びませんが、それでも東日本大震災の時に最低記録(約20万人)を作り、そこから少しずつ盛り返しているのも事実。今年は約50万人でしょ? まだまだ震災前のレベルには追いつかないけれど、アベノミクスで景気が良くなれば、きっとまた復活するし、企業献金も増えてくるはずだから、もう少し頑張ってほしいなあと、個人的には思ってます。
 
 
 で、夕食はカラダが疲れ切っていたので、何かカラダにやさしいモノが食べたかったのだけれど、妻の強い希望で、カレーにしました。帝国劇場の地下に、インド大使館のすぐそばにあったインド式カレー屋さんの支店がお店を出していて、そこでどうしても夕食が食べたかったんだって。つかれていたし、ノドも腫れていたけれど、カレーにつきあいました。体調が良くなかったので、カレーとナンだけしか頼まなかったんだけれど、美味しかったよ。カレーもさることながら、ナンが美味しかったです。次に行った時には、ぜひコースで注文して、一通り楽しむ事にしようと思います。

 で、帰宅して、翌日も休みだったので、一日中寝てました。一日寝ていたので、体調もだいぶ回復し、その翌日からは、またまた平凡な毎日を繰り返す生活に戻ったわけです。

 これで、今年のラ・フォル・ジュルネのお話は、お終いです。また、来年を楽しみにしてください。

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コメント

  1. 桃花 より:

    いつも充実した記事を書かれてますね。ジャズについて書いてあったこと、ためになりました。私はクラシックやってますが少しだけジャズっぽいものに今はまってるので興味深く読みました。

  2. すとん より:

    桃花さん、いらっしゃいませ。

     ジャズは、以前のフルートの先生がジャズの人だったので、それで色々と耳学問があったりしてます。まあ、本当にお好きな方には全く敵わない程度の知識しか持ち合わせていませんが…。

    >いつも充実した記事を書かれてますね。

     ありがとうございます、励みになります。私は、自分が読んで、つまらないと思うような記事はアップにしないようにしています、ただ、それだけなんです。

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