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音がカタカナで聞こえるのは不幸な事だと思います[2013年ラ・フォル・ジュルネに行ってきた:その5]

 工藤氏の素敵なコンサートの後は、再び展示ホールに戻ってきました。『出演者は当日、発表します』ってコンサートに行ったわけです。そういうハプニング系のコンサートって、楽しみでしょ?
 
 
ピアノ(ピアノ:酒井茜)

  ドビュッシー作曲『12のエチュード』より
     『第1番』、『第2番』
  ラヴェル作曲『ラ・ヴァルス』

 ええと、私はピアノ奏者には詳しくないので、サプライズ・コンサートがサプライズにならず「この人、誰」状態になってしまいました。ああ、ごめんなさい&申し訳ないです。

 でもね、私はこのコンサートで、おそらく、一生に一度しかないであろう、貴重な体験をしました。それは実にミステリアスな体験でした。

 よく“絶対音感を持っている人は、すべての音が音名に聞こえる”と言います。サイレンが「ファ~ド~ファ~ド~」と聞こえたり、窓をたたく雨音が「エス、エス、エス、エス…」って聞こえたりするそうです。もちろん、私は絶対音感など持っていないので、その言葉の信頼性を確かめる事はできないのですが、もしそうならば「音楽なんて楽しめないんだろうなあ、かわいそうだなあ…」と思ってましたし、絶対音感なんて持っていなくて良かったなあと思ったものです。

 そんな私なのに、酒井氏のピアノ演奏で、いきなり、ピアノの音が音名(それもカタカナ:笑)になって聞こえちゃったのです。もう、ビックリですよ。

 まあ、曲が『12のエチュードの第1番』ですから、誰でもピアノの音が音名で聞こえるのかもしれませんが、私は今まで、そんな感じの分かりやすい曲であっても、絶対に音が音名で聞こえるって事はなかったんです。それが今回、生まれて始めて、音が音名で聞こえたんですよ。

 いや、驚きました。この時は私は、かなり疲れていて、半ばボケ~っとした状態で音楽を聞いていたのに、いきなり音名で聞こえちゃったので、ほんと、あわてちゃいました。

 そして、一度音名で聞こえちゃうと、しばらくは、ずっと音名で聞こえたままになってしまいます。

 結論『音楽は、音名で聞こえちゃうと、楽しみが半減どころか、1/10程度に削がれてしまいます』

 いやあ、音名で音楽なんて、聞くものじゃないですよ。絶対にダメ。それは、不幸の始まりです。だって、音楽が、とてもウザく感じるんですよ。ピアノが突然喋りだすんですよ。もう、信じられない! どんなに美しいフレーズも、頭の中でカタカナ変換されたら、台無しでしょ?

 だから、音が音名で聞こえて、しばらくして「これはアカン」と思って、必死になって、頭からカタカナを追い出しました。そりゃあ、大変でした。ドビュッシーの曲の間に、必死になって、なんとか音名を追い出して、ラヴェルの時には、安心してピアノの音で聞いていたら、あれあれ、ラヴェルの曲も、途中から、ピアノのメロディーが音名で聞こえちゃって(涙)。

 あかん、音楽の神様、私から音楽を聞く喜びを奪わないでください!

 結局、このコンサートは、最後まで、ピアノが喋りっぱなしでした…

 でも、音を音名で感じたのは、この時が始めてで、おそらく最後です。だって、ウチに帰って、iTunesで、この時の曲を聞いても、全然音名で聞こえないもの。どう聞いても、美しいピアノの音がメロディーを奏でているようにしか聞こえないんです。なぜ、あの時だけ、ピアノの音が音名で聞こえたのか、私には全く分かりませんが、もう二度と、そういう目には遭いたくないものです。

 なので、酒井氏の演奏うんぬんの感想は無しです。だって、頭の中からカタカナを追い出すのに忙しかったんだもの。

 ちょっとパニクってしまいました。そして、かなり疲れているんだなって思いました。当初の予定では、あと一つコンサートを聞いたら帰宅するつもりでしたが、予定変更をして、これで終わりにしました。
 
 
 夜ももう遅いので、どこかで夕食を食べて帰ろうと思い、そう言えば、最近はJRの駅も、駅ナカが充実してきたし、東京駅もたくさんレストランがあったから、東京駅の構内のレストランで食事をして帰りましょう…って思ったら、駅ナカのレストラン、どこも大混雑。うわー、こりゃあダメだ。仕方がないので、イート・イン? 地下の商店街でお弁当を買って、フリーのベンチ&テーブルで食事を済ませました。一応、夕食だから、加賀料理の店の、高級二段弁当って奴を奮発して購入したのだけれど、なんかココロが、さもしくなりました。食べたお弁当は、本当に美味しかったけれど、やっぱり駅のイート・イン・コーナーで食事なんてするもんじゃないね。まあ、ホームのベンチで食べるよりはマシだけれど、なんか、音楽を聞いて豊かになったココロには、全く釣り合わない夕食になってしまいました。

 駅ナカにこだわらずに、構内のレストランがダメと分かった段階で、サッサと駅から出て、丸の内でも八重洲でもいいから、普通のレストランで食事をするべきだったと後悔しましたが、後悔って奴は、常に後から悔やむものなんですね。「ああ、次からは、駅ナカレストランには頼らないぞ!」と堅く決心した私でした。

 これで、私のラ・フォル・ジュルネ、第1日目は終了です。

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コメント

  1. 游鯉 より:

    私も絶対音感なんてありませんので、サイレンの音とか、雨音のような、あまり音楽っぽくない音はどうってことないです。

    でも、自分が弾ける楽器だと、相対音階で聴こえちゃったりすることはよくあります^^;
    自分が弾ける楽器で弾ける曲だと…階名がず~っと頭の中をぐるぐるでしょうか…

    でも、すとんさん、普段、聴こえないのに、なんでこの時は聴こえちゃったんでしょうね?不思議ですね。

  2. すとん より:

    游鯉さん

    >なんでこの時は聴こえちゃったんでしょうね?不思議ですね。

     ほんと、不思議です。あんまり調子が悪すぎて、脳味噌の配線が一部ショートして、変な扉が開いてしまったのかもしれません。今ではもう、そんな事はないので、ご安心ください(笑)。

    >自分が弾ける楽器で弾ける曲だと…階名がず~っと頭の中をぐるぐるでしょうか…

     それ、ツラくないですか? 私はちょっと…我慢できないかもしれません。

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