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駒はヴァイオリンの要です

 少し前から、ヴァイオリンの指板に貼っていた、指の置き場所を示すテープが、ちょっと汚く剥がれ始めました。貼り方がいい加減だったと言うこともあったので、今度は、きちんと貼り直したいと思いました。そして、どうせ貼り直すなら(指板の上でカッコ悪く目立っている)白いサージカルテープではなく、指板の上に貼っても目立たない、黒いメンディングテープにしようと、以前から思ってました。

 えっと、今回の記事は、ある意味、こちらの記事(2010年12月15日「ヴァイオリンにテープを貼ってみた…驚愕の事実が発覚!?」)の続きになりますので、以前の話が知りたい方は、お読みください。

 さて、問題は黒いメンディングテープの入手です。私はメンディングテープだから、てっきり建材屋とかホームセンターに売っているものと思ってました。

 いや、確かにその手のお店でメンディングテープは売ってました…が、黒いテープは一つもなく、たいていはクリーム色かオレンジ色でした。まあ、メンディングテープというのは、塗装の時の保護のために使うものなので、濃い色を塗るならクリーム色が、薄い色を塗るならオレンジ色だとテープの境目が分かりやすくて良いので、この2色ばかりが店頭に並べられているわけで…あっれー、それじゃあ、黒いメンディングテープって売ってないの?

 ちょっと困りました。

 そんなある日、大型スーパー(って、ジャスコですが:笑)に行きました。もちろん、日曜大工などで使うようなモノを売っているコーナーには、黒のメンディングテープはありませんでした。「ここにも黒は置いてないか…」と溜め息をついて、何気なく文房具売り場を歩いてたら、こちらには、色とりどりのカラフルなメンディングテープがたくさん売っているじゃないですか? え? なぜ、文房具屋にメンディングテープが? 事情はよく分かりませんが、今の時代、メンディングテープは文房具屋で、それもちょっとフェミニンな雰囲気のコーナーにたくさん並べられていました。

 うっそー…。我が目を疑いましたが、もちろん、しっかり“黒いメンディングテープ”も売ってました。当然、即、購入です。

 しかし、本来、塗装作業で使うメンディングテープがなぜに文房具売り場に、それもフェミニンなコーナーに…、謎は深まるばかりですが、とにかく皆さんも、黒いメンディングテープが欲しい方は、文房具売り場のちょっとフェミニンなコーナーに行ってみてください(爆)。きっと、そこで見つけられると思います。

 さて、黒いメンディングテープを入手した私は、さっそくヴァイオリンのテープの貼り替え作業に取り掛かりました。

 一応、弦をすべて外して、貼ってあったサージカルテープをキレイに剥がして、指板の汚れをちゃんと掃除して、キレイにカットした黒のメンディングテープを貼ってみました。

 仕上がりはなかなかです。なにしろ、黒い指板に黒いテープなので、目立ちません。もちろん、目立たないだけで、奏者からはバッチリテープが見えますし、メンディングテープはサージカルテープよりも、やや厚めなので、触感的にも分かりやすい感じがしますし、なによりしっかり貼れたようです。これは成功でしょう。グッドですよ。

 テープを貼るために、一度、弦を全部はずしたので、当然、駒もはずれました…が、私は自分で駒の調整をする人なので、駒がはずれても、全然無問題で、大慌てをせず、駒を再設置して弦を張り直しました。

 正直に書きます。実はこの時にヘマをして、駒が本来の位置より、ほんの2~3mmほどネック寄りになってしまいました。いや、駒を最初に立てた時は本来の位置だったのですが、弦を張って、駒の角度を調整しているうちに、何となくネックよりに駒が移動してしまったのです。

 駒の位置って大切ですね。ほんの2~3mmなんですが、音は大きく変わるようです。実はメンディングテープを貼ったのは、レッスンの前日でして、レッスンには、テープを張り替えたばかりのミヤマを持って、ウキウキして行ったところ、ヒイロ先生から「なんかヴァイオリンの音が変だよ。見せてごらん」と言われて見せたところ、駒がズレている事が発覚しました。

 ダメじゃん。それにしても、音を聞くだけで、駒の異変に気づくヒイロ先生もすごい人です。

 さて、駒が2~3mmズレていても、ちょっと聞いただけでは、開放弦だとあまり変わりませんが、指で押さえて音を出すと、音の響きがちょっと変わるようです。一人で自宅で弾いているだけでは私には分かりませんでした(先生は一発で見抜きました)が、ピアノと合わせた時に分かりました。ヴァイオリンの倍音構成がちょっと変わるみたいです。駒の位置がズレていると、ピアノときれいにハモらなくなるんですよ。音程が合っていても、倍音部分の音程が合わないんです。だから、結構気持ち悪いです。ああ、駒の位置って大切ですね。

 駒と言えば、先生のヴァイオリンも最近、駒を変えたのだそうです。以前の駒よりも、身の詰まった、重くて固い駒(やや厚め)にしたのだそうです。駒を変えたため、音の柔和さは少し失われけれど、音のダイナミックスが広がったそうです。さらに、どれだけ強めに弾いても、音が割れる事がなくなり、その結果、大きな音がより出しやすくなったそうです。たかが、駒ですが、この部品一つで、ヴァイオリンの音は大きく変わるようです。

 駒は、文字通り、ヴァイオリンの要ですよ。その材質も、その取り付け位置も、音質を大きく左右するものです。駒って大切なものです。

 で、肝心のレッスンの話は、明日の記事にします。

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