最近、YouTubeを見ていると、やたらと低スペ婚活女子の動画ばかりを勧められます。YouTubeって、それぞれの個人にパーソナライズして動画をお薦めしてくるわけで、私には、なぜか、低スペ婚活女子の動画ばかりを勧めてくるんです。まあ、面白いので、ついつい見てしまうのだけれど、だから勧められるんだろうなあ…と思います。
たまには違う話題の動画だって見たいんだけれどなあ…。
さて、動画で笑われている低スペ婚活女子って、どういう人たちなのかと言うと「40代独身女性、無職、専業主婦志望」の婚活女子で、相手に望む条件として「イケメン、20代、年収1千万円以上」だったりして、当然、婚活はうまくいかずに、独身を貫いてしまうという人たちです。
相手に望む条件が、ちょっとアレですが、まあその人なりに真剣に婚活しているのに、うまくいかずに空回りする様子が、笑われてしまうわけなのです。
で、私も最初のうちは「馬鹿な女がいるものだなあ…」と思っていたわけですが、あまりに、この手の動画が多くて、それらを見ているうちに、ふと気づいたのは「ここに出てくる女性たちって、いわゆる“氷河期世代”の人たちだよなあ…」って事に気づきました。
氷河期世代について調べてみました。
就職氷河期世代、またはロス・ジェネレーション世代とも呼ばれている人たちで、1970~1984年生まれの人たちで、2025年現在では、30代後半~40代になる人たちを指します。うむ、やっぱり、低スペ婚活女子って、この氷河期世代の人たちだ。
氷河期世代の人たちは、ちょうどバブル経済が壊れた頃に就職期を迎え、就職に苦労した人たちです。空前絶後の不況の中、希望した仕事に就職できた人はごく少数で、多くの人が、不本意就職をしたり、就職に失敗して無職となり、仕方なくバイトや派遣社員等の不正規職員として社会に出ざるを得なくなったり、それすらできずに、ニートや引きこもりや家事手伝いになるしかなかった人たちです。
また、就職しても、不本意就職をした人などは、結局仕事が合わずに退職をし、転職を繰り返して、どんどん待遇が悪くなったり、そのまま無職になってしまった人も大勢いたわけです。
きちんとした収入もなく、貯金も少なく、生活基盤がきちんとしていないため、この世代には独身者も大勢います。現在、少子高齢化が問題とされていますが、子育ての中心世代だった彼らは、生活難のまま、出産適齢期を終えてしまったわけで、そりゃあ日本の人口だって減るわな。
なんとも、人生のめぐり合わせの悪い世代で、その直前のバブル世代のお気楽さと比べると、まさに天国と地獄の様相でしかありませんし、世の中が落ち着いて、回り始めた頃には、社会は彼らではなく、次の世代を雇用し始めたわけです。「運が悪い」で済ますには、あまりにシンドい世代なのです。
8050問題は、まさに彼らの未来図なのです。
それを知ると、低スペ婚活女子の動画を見て、単純に笑っていられなくなりました。
だからと言って、私に何かできるわけでもなく、ただただ、彼らのハードな人生を思いやることくらいしかできないのです。
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