いつの日か、自分の事を“ヴァイオリニスト”と呼んでみたいという野望で心がいっぱいな、今日この頃な私です。もっとも、それ以前に、フルーティストとかテノール歌手と名乗ってみたいです。あ、今気づいた。フルーティストって呼び方、なんかジューシーで美味しそうですね(笑)。
ただいま、ヴァイオリンを勉強モドキ中です。色々と知らないことがたくさんあるので、結構楽しいです。
色々と本を読んでみたり、楽器屋さんで話を聞いてみたり、ウェブを読んでみたりと、学んでいますが、そんな中、知ったこと。“ヴァイオリンの弦のチューニング間隔は、完全5度である”と言うこと。
ははは、今更ですが、本当に今更、気づきました(汗)。ダメじゃん。
さて、どういう事かと、具体的に書くと、4弦(一番太い弦)の開放がG、3弦がそこから完全5度上のD、2弦がさらに完全5度上でA、1弦がEとなります。各弦の開放の音程の間隔が完全五度というのは、調が変わっても音程の関係は同じという事になります。これスゴイよね。
例えば、ド-ソの関係。ト長調なら、4弦の開放と3弦の開放(当たり前)。イ長調なら、4弦の1の指と3弦の1の指のポジション。ギターならセーハーしちゃうところだけれど、ヴァイオリンにはセーハーというテクニックはあるのかな? あれば楽だし、なければ4弦は1の指で、3弦は2の指でイケる(イっちゃって良いのかは不明:笑)。分散和音限定なら、1の指を活躍させて4弦も3弦も1の指に担当させる。やっぱり、こっちの方が現実的か? これでイ長調がイケそうなら、変ロ長調は、イ長調の指使いのまま、ボディ側に半音分ズラスだけでOK。
ド-ミの関係なら、三度音程はちょっと無理だけれど、十度音程でも良ければ、ト長調なら、4弦の開放と2弦の1の指のポジション。イ長調なら、4弦の1の指のポジションと2弦の2の指のポジション。変ロ長調なら、イ長調の指使いのまま、ボディ側に半音分ズラスだけでOK。
となると、メジャーコード、つまりドミソの和音をドソミの展開形で使うなら、ト長調のドソミ[G]は、4弦の開放と3弦の開放と2弦の1の指のポジション。イ長調のドソミ[A]は、4弦と3弦が1の指のポジションで2弦の2の指のポジション。変ロ長調[Bb]のドソミなら、イ長調の指使いのまま、ボディ側に半音分ズラスだけでOK。
それどころか、汎用性を考えると、開放弦を使わない方が良いだろうから、常にルート音を4弦の1の指で押さえる事にして、3弦も同じ1の指のポジション、2弦は2指のポジションにすればOK。それどころか、弦の関係が完全5度なんだから、ルート音がDよりも高い和音は、3弦でルート音を押さえて、3~1弦でコードを作る事ができる。完全5度を二回繰り返せば1オクターブを越えるわけだから、原理的には、このやり方ですべてのメジャーコードが演奏できる。もちろん、4弦の開放弦を使うト長調のドソミは、3弦の3の指のポジションをルート音にすれば開放弦を使わなくても、このフォームでイケます。
同様な手段で、3弦を2の指で押さえていたところを半音分ヘッドよりに押さえてフラットかけると、マイナーコードの演奏も可能になります。メジャーコードとマイナーコードが押さえられれば、どんな曲でも、最低限の演奏ができることになります。
ドソミはイヤで、どうしてもドミソにこだわりたければ、ドは1の指で、ミは同じ弦の三度上のポジションを3の指で演奏し、ソは隣の弦を1の指で押さえる。こっちの方がヴァイオリンっぽい感じになるかな? もちろん、重音での演奏ではなく、分散和音での演奏が前提で考えてます。
どちらにせよ、これってどうよ? 可能なの? 不可能なの? もしこれが可能なら、ヴァイオリンがギター感覚で演奏できるし、リード譜だけでフルートよりも簡単に伴奏ができるよ。それとも、そもそも単音楽器であるヴァイオリンでコード演奏をしようと考える事自体が、素人くさい非現実な発想なのかな? ううむ、どうなんだろ?
ちなみに、このアイデアは、机上の空論なので、私はちっともできません。ハハハ。
コメント
おはようございます。ご無沙汰してます。
バイオリンって良いなあと思う瞬間が何回かあったんですが、映画「マスターアンドコマンダー」のシーンに船長さん?と副船長さん?がバイオリンとチェロをウクレレとギターみたいにして演奏するところがすごくカッコ良かったです。
すとんさんが言うコード演奏なのかメロディ演奏なのかは僕にはわかりませんので機会があれば御判断願います。
私はヴァイオリンを伴奏楽器として使えないだろうかと真剣に考えています。
とりあえずピアノ(キーボード)でも良いのですが、携帯性を考えるとギター。
ギターは大きいしコード弾きもすぐにできません。(バロックギターやリュートなら大きさは良いのですがすぐに弾けるようにならないし高い。ウクレレは安いけれど音が軽いしこれも練習しないとだめ。)
ヴァイオリンならある程度体になじんでいるし軽いのでどうかなあ・・・と思っています。
でもいつもの構え方と変えてギターのように持って鳴らすのは慣れるまで時間がかかりそう・・・。
シャコンヌ、って、今でいう「コード」かなあと思うんですがどんなもんでしょうか。
楽器って、けっこう演奏方法に「かくあるべし、邪道許さじ」という固定観念が強いと思うんです。特に古い歴史がある楽器ほど、そういう傾向が強いような気がするんですけど、可能性ってのはやっぱり試してみたいですよね。今の構造のままのバイオリンでシャコンヌのような難しい重音が自由に鳴らせたら楽しそう・・・。
>千本さん
>バイオリンとチェロをウクレレとギターみたいにして演奏するところがすごくカッコ良かったです。
確かに、カッコ良さそう…。音域的にもヴァイオリンはウクレレと、チェロはギターと同じくらいですから、まさにそんな感じかもしれません。
私はその映画を見ていないので、間違っているかもしれませんが、ヴァイオリンをウクレレっぽく演奏したと言うことなので、おそらくヴァイオリンをコード・ストローク奏法で演奏したんだと思います。
コード・ストローク奏法と言うのは、左手はコードフォームでコードを押さえて、右手で一度に全弦を鳴らす奏法です。「ギターをジャカジャカ掻き鳴らす、あの奏法」と言えば、お分かりかと思います。
ヴァイオリンをストロークで演奏するという発想が私にはありませんでした…が、それも十分ありですね。
ヴァイオリンをストロークで演奏するとなると、コードフォームは、ト長調のドミソ(G)なら、4弦開放・3弦開放・2弦1の指・1弦2の指のフォームとなり、不可能ではないと思います。
ただ、遊びならともかく、ヴァイオリンは駒の構造やフレットレスである点も考慮すると、コード・ストローク奏法には適さない楽器だと思います。
となると、やはりヴァイオリンのコード演奏は、アルペジオ奏法を主体に考えるべきなんだろうと思います。
>Ceciliaさん
良いコメントを感謝します。そうそう、ヴァイオリンを伴奏楽器として使う、これですね。私の身近に良い手本がいるのを忘れていました。
我が師匠のヒイロ先生は、ヴァイオリンを伴奏楽器として、日常的に使っている方です。先生は、ヴァイオリン一挺で、歌の伴奏もするし、フルートの伴奏もサラサラってやっちゃう人です。ああ、私は彼の伴奏ヴァイオリンを何度も聞いているのに、なぜ、その事に思いがいかなかったのか~。ああ、節穴な我が眼よ~!
で、ヒイロ先生の伴奏方法ですが(きちんと尋ねたことはないので、推測ですが)基本的にはコードを元にしたアドリブプレイだと思います。とにかく、メロディ楽器の後ろで、地味めの細かめのアドリブをして、和音の背景を作っているのだと思います(って、分かりますか?) イントロ、アウトロはもちろん、合いの手のリフを入れたりとか、もうそのあたりは自由自在なんですけれどね。でも、彼のやり方は、やはり、かなり上級のジャズヴァイオリニストだから出来る方法だと思います。おそらく、簡単にマネはできないと思います。
なので、私が想定しているのは、もっと勘弁な方法で、ギターの代わりに、ギター譜を見ながら、ヴァイオリンが弾けないかな? という程度の話です。そのためには、コード譜を頼りに、簡便にヴァイオリンを弾く方法はないかなって事で、Ceciliaさんの求めている方法と、たぶんそんなに遠くないです。
奏法的には類型的なアルペジオでいけると思います。問題は、左手のコードフォームの方だろうと思ってます。ただ、ヴァイオリンって弦が4本しかないので、コードフォームでコード演奏するとなると、複雑なコードは演奏できないのですよ。
やはり、現実的な事を考えたら、コードフォームに頼らずに、コードネームを見たら、瞬時のそのコードの音がアタマの中でパーッと展開できて、その音をパパっと弾けないとダメかな? そうなると、やっぱり、ヴァイオリンでコード演奏って、簡単じゃないし、結局、伴奏をするためには、アドリブプレイが出来るようになることが近道って事になっちゃいます。
ヴァイオリンでアドリブプレイの練習って、私はいずれ始めますが、一般的にはなかなか、そういう発想もなければ、先生もいないよねえ…。となると、ヴァイオリンを伴奏楽器として使うというのは、意外とハードルが高いのかもしれません。
>ダリアさん
シャコンヌというと、あの重音がバリバリ出てくるバッハの曲ですよね。その時に重ねる音も、通常の重音のように、2音ではなく、3音とか4音とかでしたよね。確かに、同時に3~4音を鳴らすなら、コードプレイとも言えます。
もっとも、現代楽器でシャンコンヌを演奏する場合は、弓の性能の問題もあって、たしか、本当に同時に4弦を鳴らす事ができずに、2音ずつの重音を間を置かずに弾くんじゃなかったでしたっけ? そうなると、コードプレイと言うよりも、連続した重音となるかなって気もします。ただし、弓をバロック弓に取り替えると、同時に4弦鳴らすことができるんじゃなかったでしたっけ? そうなると、コードプレイって言えますね。
もしかすると、バッハって、ヴァイオリンでコードを演奏したかったのかな?
ギター的発想で、バイオリンをバッキングに使うわけですね。おもしろいな~
バイオリンで伴奏をする、というと、「耳をすませば」の中で天沢くんが弾いてたのをまず真っ先に思い出しますけど、あれはコード進行とオブリガート的な飾りを一手に引き受けていくような忙しいやつで、近い将来あんなの弾けるようにするのは(仮に、楽譜に起こしてくれてあっても)無理です(-_-;;
基本的なコードを手に覚えこませておくといちおう、素敵ではないにしても不協和音でない伴奏ができますね。
>アンダンテさん
そう言えば私は「耳をすませば」は見てないや、続編っぽい「猫の恩返し」は見ているくせに(笑)。
>あれはコード進行とオブリガート的な飾りを一手に引き受けていくような忙しいやつで
へえー、どんなんだろ? これは近いうちに「耳をすませば」を見ないといけないかな? ヴァイオリン職人を目指す少年が出てくるという点(ググりました)も、ちょっぴり興味深いし…。
>基本的なコードを手に覚えこませておくと
そうそう、それこそ、ギターのように、コードフォームをしっかり覚えちゃえば、色々と応用が聞くと思うんですよ。演奏効果がどれほどのものになるかは不明ですが?
私もCeciliaさん同様に、ヴァイオリンで伴奏したいなあって思っているクチです。さらに言うと、フルートでも伴奏したいなあと思っています。ただ、フルートの方が、ヴァイオリンよりも、伴奏楽器としては、ハードルが高いと(なぜか)思っているので、まずはヴァイオリンでコード演奏はできないものかしらって思ってます。
ピアノやギターのように、メロディもベースもバッキングも…って楽器だと、あまりそういう事を考えずに済むんですけれどね。
こんにちにゃー[E:cat]
鈴木メソッドの2巻の9曲目 トマの曲の最後に、
すとんさんのおっしゃる通りのDとGのコードが出てきます。
初心者レベルで こんなの出てきて楽しい教則本ですね。
同じくpizz.で掻き鳴らすのはラヴェルのボレロの後ろの方
裏爪も使いますので、ほとんどラスギャードですね。
クラシックギターを習うと直ぐに ギターが終始メロディーで
バイオリンがarco.で終始伴奏っていうパガニーニの曲やらされます。
バイオリンにウクレレのネック付けたのを制作家に特注したこと
何回かありますが、いやがられました。¥10万ではだめなようです。
すとんさんもギターも知ってるようで、話が出来て、光栄です。[E:wine]
>ももねこさん
スズキメソッドでは第2巻で、DとGのコードが出てきちゃうんですか? 確かに愉快ですね。でも、それって五線譜にオタマジャクシで書いてあるんですよね。私が求めているのは(お分かりのように)五線譜に書かれているものではなく、コードネームで書かれた譜を如何に簡便に演奏できるか。そのための方法は如何に?って感じなんです。
>バイオリンにウクレレのネック付けたのを制作家に特注したこと
これって、バイオリンネックにフレットを付けちゃうって事ですか? 確かにイヤがられそう…。いっそ、マンドリンで代用ってわけにはいきませんか? その方が費用的にもお安くつくと思いますが…。
http://www.youtube.com/watch?v=iZVN5Y6dtOk&feature=related
これですこれ。この動画の50秒目くらいにでてきます。
なんかすごく楽しそうでうらやましいですよ。
>千本さん
見ました(感謝)。いやあ、ほんと、実に楽しそうですね。これは、完全にコード・ストローク奏法ですよ。しっかし、ヴァイオリンをストロークで弾くと、ほとんどウクレレですね。一方、チェロはギターというよりも、なんかベースっぽいですね。
私のイメージするものとは、ちょっと違うけれど、でもなんかいいですね。