大船フラワーセンターに行ってきました

　５月の中旬頃、鎌倉市大船にある、フラワーセンターに行ってきました。もっとも、フラワーセンターは現在“日比谷花壇大船フラワーセンター”という名称で、県立の植物園だけれど、日比谷花壇を始めとする多くの企業からなる民間企業グループが指定管理者として運営しているそうです。つまり公設民営の施設って感じなのかしら？

　ところで私がフラワーセンターに行ったのは…たぶん50年ぶりぐらいかな？　近所の植物園だけれど、私があまり花や植物に興味がないせいもあって、ほんと行ってなかったのです。前回行ったのは、小学生の頃、死んだ母に連れられて行ったわけで、その時の思い出に花は全くなく、母が作ってくれたお弁当（おにぎりとタコさんウィンナー）を園内で食べた事しか覚えていません。私って、そんなヤツなんです。

　今回だって、妻がフラワーセンターに行きたいというので、重い腰をあげただけの話なのです。

　今、ドラマ「らんまん」の影響で、密かに植物園ブームが起こっているとかいないとか？　私はそのドラマを見ていないので、詳しくは知りませんが、ネットで「神木隆之介の演技は素晴らしいけれど、松本潤は…」という記事をよく見ますので、大河は見るけれど、朝ドラを見ていない私は、なんか悔しい気持ちになります。まあ「今年は大河のハズレ年」という意見には賛成せざるをえませんが。

　それはともかく…。

　フラワーセンターはなかなか素晴らしい植物園だなあと思いました。元々は農業試験場で、シャクヤクやハナショウブの品種改良を手掛けていただけあって、そこが咲いていれば、実に素晴らしい植物園なのだろうけれど…惜しいかな、シャクヤクは盛りを過ぎてしまい、ハナショウブはまだ見頃になっていない…という、実に残念な狭間の時期に来てしまいました。

　植物園って、動物園や水族館と違って“いつ行くか”がとても大切な施設なのでした。

　ここはシャクヤク園がとても広いので、ぜひシャクヤクの季節（ゴールデンウィークの頃ですね）にもう一度訪れたい気分です。

　ここのウリのシャクヤク＆ハナショウブの季節は外れてしまいましたが、その代わり、バラ園でバラをしっかり楽しみました…もっとも、バラって春と秋の年２回咲き、それも長期に渡って楽しめる花なので、バラ園のバラが楽しめてよかったですよ。そうでなければ…ちょっと寂しかったかもしれません。

　とは言っても、園内のあちらこちらで様々な花が色とりどりに咲いていて、花の種類にこだわらなければ、それなりに楽しめます。

　私が今回学んだのは「ツユクサとムラサキツユクサは、全く違う植物である」という事です。実は私、今までツユクサのことをムラサキツユクサだと思い、ムラサキツユクサはシランの一種だと思っていました。いやあ、恥ずかしい。

　それにもう一つ、私はボタンもシャクヤクも草だと思い、一部のシャクヤクをボタンだと間違えて覚えていた事も分かりました。シャクヤクは草だけれど、ボタンはツツジやサツキのような低木であったなんて、還暦すぎるまで知りませんでした。ああ、恥ずかしい。

　それもこれも、私がいかに花に興味がないためによる無知がなせる技です。ああ…。

　園内にはベンチとトイレがあっちこっちにあって、高齢者に優しい作りの植物園だなあと思いました。ベンチでお弁当を食べている人たちも（高齢者を中心に）たくさんいました。昔の我々を見る思いです。中年ぐらいまでの人たちは、レストハウスにある簡易な食堂の料理を食べていました。行楽弁当という言葉は、そろそろ死後になるのかもしれませんね。

　我々は高齢者ですが「外出したら、その土地のモノを食べたいじゃん」という妻のセリフもあって、園内の食堂で鎌倉野菜を使用したカレーライスを食べましたが…後悔しました。実に…全く…私のクチに合いませんでした。もっとも、それはここの食堂のせいではなく、私の食の趣味による結果でしょう。私、どうやら、カレーにはうるさいらしく、外食で食べるカレーは、たいてい不満足になってしまうのです。そんな自分の趣味趣向をうっかり忘れてしまい「鎌倉野菜？　なんか美味しそう！」と思ってしまった私がバカだったのです。どんな野菜を使おうと、クチに合わないものは合わないのです。

　なので、その日の晩ごはんは、妻に夏野菜をたっぷり使った“我が家のカレー”を作ってもらって、口直しをしたほどです。妻のカレーは、私の好みに合わた味になっているので、世界最高のカレーなのです。

　ん？　植物に行ったのに、花の話があんまり無いね…って、それだけ私が花には興味も関心も無いガサツな人間だ…という事なのです。

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