久しぶりにレッスンに行きました。なにしろ、前回のレッスンは私が足の骨を折る以前の話ですから…。
久しぶりのレッスンに行ったら、姉様と先生のレッスンが行われていました。いつもながら、お二人の二重奏は素晴らしい。これが聞けるだけでもレッスンに行く甲斐があるというものです。
例によってロングトーンはいい感じです。ん? 長期にフルートを吹いていない時のロングトーンはあまりいい感じではない事もあるのに、不思議に調子良かったのは、なんか不思議な感じがします。
エルステユーブンゲンは25番と26番。もはや「暗譜してきた?」とも尋ねられていくらいにグダグダな演奏をしてしまいました。
旋律的練習曲は1番です。全然吹けません(笑)。あんまり吹けないので、先生は今回が初回のレッスンだと勘違いしていました。別に私は否定しませんでしたが、実は2回目なのでした(汗)。まあ、それくらいに吹けなかったし、譜読みもできていなかったという事です。
で、40リトルピーセズは19番のベートーヴェンのメヌエット。正直に白状すると、この曲、事前に全然見ていなかったので、レッスンでは初見で吹いちゃいました。まあ、幸いに簡単な曲だった事もあったので、なんと、合格をいただいちゃいました。次は20番のモーツァルトのメヌエットです。次の曲は長いし、たぶん今回の曲よりも苦戦しそう…。それにしても、20番だね。この曲集には40曲入っているので、なんだかんだ言って、もう半分です。いやあ、曲集だけは消化速度が速いですね。
今回の雑談は、先生の家のパソコンが壊れてしまった話から、データベースのデータ紛失の話になりました。あれこれ不便があるそうです。一番の不便は経理的な事で(そりゃあそうだよね)、次がなんと楽譜の問題なんだそうです。
先生はプロのフルート奏者ですから、フルートの楽譜をたくさん持っています。それこそ、数えるのが嫌になるほど、たくさんの楽譜を持っているわけです。同じ曲でも、必要上、出版社違いで持っているんだそうです。いや、同じ出版社でも改訂版が出るたびに揃えているそうなので、本当にたくさん持っているわけです。
先生はドイツに留学していた事もあり、レパートリーのメインはバッハなんだそうです。なので、楽譜もやはりドイツ系がたくさんあるわけです。なので、私が何気にペータースとベーレンライターの話を振ったところ、ベーレンライター版の楽譜に関する愚痴があれこれ出てきました。
なんでも、最近のベーレンライター版の楽譜は、バッハが書いたモノからはかなり離れているんだそうです。バッハは、楽譜を極めて簡素に書く人で、それを実際に演奏する時は、演奏者が当時の慣習とかバッハの癖などを考慮して、楽譜に書かれているものを基本に、そこに若干のアレンジを加えながら演奏するのが常識なんだそうだし、それが出来るように勉強するのが、バッハを演奏する人たちの基礎教養なんだそうだけれど、昨今のベーレンライター版のバッハの楽譜は、バッハが書いたとおりではなく、現代の演奏家たちがバッハを実際に演奏する時の演奏が譜面に書かれているのだそうです。つまり、バッハ演奏の深い勉強をしなくても、ベーレンライター版の楽譜を使えば、バッハ演奏家たちと同じような演奏が出来るようになっているんだそうです。
バッハの専門家であるH先生は、そこに憤慨してました。楽譜は楽譜として、バッハが書いたとおりに出版するべきであって、それをどう演奏するかは、個々の演奏家に任せるべきで、それを出版社が楽譜化しちゃダメだろうって言うわけです。
ベーレンライター社の楽譜って…高いからね。それくらいの付加価値がないと売れないんじゃないの?…なんて、門外漢である私なんかは考えちゃいますけれどね。専門家であるH先生にとっては、それって許されないほどの暴挙のようなモノらしいです。
ううむ、でもベーレンライターは非バッハ専門家には、親切とも言えるよね…って、私は一体、どっちの味方なんだいって話です。
蛇足。ベーレンライターの楽譜は高いけれど、見やすいし、紙質も良いので、実は好きだったりします。
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