フルートのレッスンに行ってきました。2週連続でレッスンに行けるなんて、最近にしては、なかなか珍しいことです。
で、お教室に入ってみたら、先客がいました。姉様かな?と思ったら、どうやら別人でした。どうも新しい人のようです。先生が、新しい人の体験レッスンをしていたようです。
先生の事だから、体験レッスンはするけれど、あれこれ理由をつけて断るんだろうなあ…と思っていたら、なんと(!)入門するようなのです。おぉ、H先生が新しい生徒を取るなんて、珍しい! で、今度の新しい人が、今まで私がレッスンしていた時間に入り、私はその後の時間に移動する事になりました。
「君は仕事が忙しくて、よく遅刻するから、だったら、遅い時間に移動した方が便利だろう」というわけで、私のレッスン時間は、あっさり変更となりました。まあ、その方がありがたいので、文句はありませんが…。
私は確かに遅刻が多い人だけれど、無断で遅刻した事なんて、一度もないよ。必ず連絡いれて遅刻しているんだから…というのは、遅刻の言い訳にはなりませんなあ(涙)。
で、その新しい人(ええと、ブログでは、妹殿と呼ぶことにします。妹と言っても、たぶん年齢的には私よりも上です)は、山のような楽譜やCDを持っていました。おそらく、「今までこれを勉強してきました…」と先生にお見せになっていたのでしょう。某大手楽器店のフルート教室のテキストらしきモノがありました。ほほぉ、今まであそこの楽器店でフルートを習っていたようですね。持っているフルートは…どこのメーカーの何と言うモデルかは分かりませんが、銀メッキではなく、明らかに総銀の色をしたフルートです。でも雰囲気はムラマツとは違いますので、おそらく某大手楽器店のフルートじゃないかな?
初心者ではないようですが…先生が初心者じゃない年配者を生徒にするなんて、本当に珍しいなあ…と感心していたら「ロングトーンをしましょう。あなたは、そこで見学していくように」と先生がおっしゃいました。つまり、私のロングトーン練習を、妹殿に見せるつもりのようです。まあ、いいけれど。
ロングトーン練習と先生とやりました。まあ、可もなく不可もなく、普通にバッチリでした。ロングトーン練習を終えたところで、妹殿が感動している様子がアリアリと分かりました。
「ウチでフルートを学べば、すぐにこれくらい吹けるようになりますよ」と先生が妹殿におっしゃいます。
「もう、何十年もフルートをお勉強なされていらっしゃるのですか?」と妹殿が私に尋ねますので(まあ、年齢的には大ベテランに見られても仕方のないジジイですが…)、「この先生のところに来て、まだ4~5年くらいですよ(後で正確に勘定したら、5年と3ヶ月でした)ですよ」と言ったら、大変ビックリしていました。
「一日に何十時間も練習されているのですか?」と尋ねられたので「いやいや、今週は忙しくて、一週間で1~2時間ぐらいしか練習していません」と答えました。先生もすかさず「この人は忙しくて、レッスンも半分ぐらいしか来られないんですよ」とフォローしてくれました。「あまり忙しすぎて、全く練習しないでレッスンにやってきて、ここで練習する事もたまにあります」と白状もしておきました。
あれこれビックリした様子で、妹殿は帰られました。
さて、レッスンの方は、エルステユーブンゲンの18番と19番ですが、当然、まだ暗譜はしておりません。
プチエチュードの14番は、だいぶ上達しました。難しいところは、とりあえずクリアできるようになりましたが、つまらないところで凡ミスをしてしまいます。まだ練習量が不十分な様子なので、次回の合格を目指して練習してきてくださいとなりました。
セレナーデの方は、一部に難があるものの、全体的に慣れてきたようなので、次回からは装飾音符を入れて吹けるように練習してきてくださいと言われました。ひとまずは、楽譜に書かれている箇所に装飾音符を入れてくることが目標です。慣れてきたら、楽譜にないところにも装飾音符を入れてきて良いですよと言われましたが…装飾音符そのものが私は苦手なんだよなあ(笑)。
合宿のアンサンブルの楽譜もいただきました。曲目は、ラグタイムの名曲から変更になりました。「最初なんだから、オーソドックスなモノからいきましょう」という事になって、ベートーヴェン作曲の「ト長調のメヌエット」の第3フルートになりました。ベートーヴェンの「ト長調のメヌエット」は、さすがに知っているけれど、第3フルートのパートなんて、気にしたことも無い…と言うか、知らない! 渡された楽譜はパート譜なので、この譜がどうメロディーと絡んでいくのかも分からない。ややや、やばいかも。
これは明らかに伴奏譜と言うべきか、低音譜ではないですか? 私はメロディー以外の演奏なんて出来ないという体質の人であって、伴奏される事はあっても、伴奏する事なんて無いし、たぶん困難な体質の人です。常に他人よりも、前に前にという人だし、何気にピンチじゃん。
おそらく、アンサンブルの3番と言うのは、技巧的に1番容易であって、アンサンブル初心者の私向けと思っての選曲でしょうし、それはおそらく正解なんだと思うけれど…性格的には、かなりキツイです。心がキリキリします。ナチュラル・ボーン・ソリストな私には、相当にキツイ事ですが、何事も勉強と割りきって、乗り越えて行きたいと思います。
しかし、本当に3番フルートには、メロディーのかけらも無いみたいです(涙)。
さて、妹殿の事に話を戻しますと、実は妹殿、フルート歴はかなり長いみたいです。おそらく、笛先生時代も含めた私と、同じぐらいじゃないでしょうか?
で、その長い期間、某大手楽器店系列のフルート教室で真面目にフルートを学んできたようです。長いこと教室にいたものだから、キャリアに応じて、グレードが高くなってきて、難しい曲にも取り組むようになったようなのですが、その割には、自分に納得出来ないというか、どうにもフルートが吹けているような感じがしなかったようで、あれこれ悩んで、苦労も努力もした末、某大手楽器店系列の教室に見切りをつけて、H先生の門を叩いたそうなのです。
で、H先生が妹殿の演奏を聞いて、妹殿の真面目さと真剣さを感じ取り、そして、今までちゃんと教えてもらえなかった事に、ちょっぴりの怒りを感じたんだそうです。
「指が動く動かないは、本人の努力だけれど、音作りは教師の責任です。生徒がちゃんとした音色で吹けるように指導できないのは、指導者の指導力不足です」とズバッと言ってました。お教室の黒板を見ると、先生が妹殿に、アパチュアの説明をした跡(そこから!?)がありました。
「あの人、指は動くけれど、なんか、とても苦労しながら、フルートを吹いていたんですよ。あれじゃあ、大変だし、可哀想。フルートなんて、もっと楽に吹けるのにね…」
「おかしいですね、某楽器店のフルート教室なら、教育メソッドがちゃんとしているから、皆さん、それなりの腕前になれるはずなのに…」
「いくらメソッドとやらが、しっかりしていても、教える人ダメなら、関係ないですよ。フルートが吹ける事と、フルートを教えられる事は、全然別ですよ。第一、あそこの音楽教室は、私のアシスタントがフルートを教えているくらいですよ」って、おいおい、この先生は、一体、何を言い出すのですか!
この後は、ここに書けないような裏話が止めどなく続きましたが、カットしておきます(笑)。
それと、某大手楽器店の先生たちには、もちろん立派な指導者の方々もたくさんいらっしゃる事は、当然の事なのですが、ときたま、ハズレ(ごめんなさい)の先生にあたってしまう生徒さんも無くはないみたいで、妹殿は、どうも、ハズレの先生に長年ご指導を受けていたようなのです。それで、先生は、そんな妹殿を可哀想に思って、指導を引き受けたようですが…10年近くかけて身に付けた癖を取るには、10年くらいかかりますよ…、大変な仕事と分かって引き受けた先生に、今回は拍手を送りたいと思います。
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コメント
すとんさん、お久し振りです。
H先生は、アパチュアの説明もして下さるんですね。
良い先生ですね。
妹殿の様子を読んでいて、あぁ、私も一緒だな~と思いました。
レッスンで、そもそも吹き方を教わってないですからね…
立ち方持ち方アパチュアにアンブシュア等々、全て我流です(汗)
だもんで、未だにあれこれ一人で試行錯誤してますよ(^^;
最近やっと唇の脱力っていうのが解ってきたかもしれません。
お腹の支えっていうのは、何のことやら…いまだにわかりません。
指は「力入れ過ぎ!」と調整に出す度に楽器屋さんから注意受けてます。
はぁ~、先はまだまだ長いです。
世の中には、意外と私や妹殿のような人が多いんじゃないかと思います。
やこさん、お久しぶり。お元気していますか?
>レッスンで、そもそも吹き方を教わってないですからね…
それは意外! 私は元々、最初からフルートが吹けるタイプの人だったので、そんなに手取り足取りは教わっていませんが、それでも一応、通り一遍の事は習っているので、みんなそうなのかと思っていたけれど…そうなんだ。それは大変だ。
試行錯誤もいいですが、楽な方法を教わると、簡単ですよ。これ、ほんと。残り人生、そんなに長くはないのですから、遠回りしているヒマがあったら、さっさと教えてもらった方が良いと、私は思ってます。だから、なんでもガンガン質問しちゃう私です。へへへ。
>お腹の支えっていうのは、何のことやら…いまだにわかりません。
いやあ、考え始めると、夜も眠れなくなり、昼眠くなるので、考えない方がよいかも(笑)。ざっくり言うと『横隔膜近辺を間接的に随意的に動かす事』です。ほら、分からなくなったでしょ?
フルートに限らず、音楽は結果オーライですから、考えるべきところはしっかり考えた方が良いのですが、考えなくてもいい部分は、極力考えない方が良い…というのが、私の持論です。
>お元気していますか?
お陰様で、元気です^^
レッスンも相変わらず月1回のペースでゆる~く続けていますよ。
>さっさと教えてもらった方が良いと、私は思ってます。
同感です。私もそう思って、質問はしています。
これまで都合3人の先生に習って、全ての先生に「吹き方」を教えていただきたくて
リッププレートの当て方だとか、口の形だとか、色々と質問したけれど…
どの先生も「そういう事は自分で探していくしかない」というお答えでした。
なので、(そういうものなのね)と、半分諦めて今も試行錯誤しているわけです。
現在の先生は4人目(現在3年目に入った所です→今までで最長♪)。
今の先生も、やっぱり「基本のキ」は教えてくれません。
私の質問の仕方が悪いのかなぁ。。。
ま、そんなワケで…質問しても教えてくれないのですから、自分で頑張るしかありません。
なんだか禅問答みたいだなぁ~と思いつつ、これからも修行に励みます(笑)
やこさん
>今の先生も、やっぱり「基本のキ」は教えてくれません。
先生の立場からすれば、他所の先生からやってきた経験者の生徒さんなら、当然、基本の基は、すでに習っている/知っているという前提でレッスンをしていると思いますよ。だって、そんな基本の基を習っているかどうかって事を、わざわざ確認して、なんか意地悪っぽく思われるのは、イヤだしね。だって、客商売だもの、お客さんたちには嫌われたくないよ。
それに、今更、基本の基から習い始めると…よく聞く話だけれど、頭部管練習まで戻って、そこから始める事になるみたいですよ。でも、そんな事をされたら、たいていの趣味の生徒さんは、嫌になって辞めちゃうでしょ? だったら、今できる所から始めて、曲が吹けるようにするレッスンをすると思います。お客さんにはイヤな思いはさせない…それが客商売だもの。
そういう意味では、最初の先生って、大切なんだなあと思います。私は偶然だけれど、最初の先生がきちんとした先生で、基本の基から教えてくれた事は、本当に感謝しています。基本の基は教えてくれたけれど、レッスンそのものは、結構ザックリしていて緻密さに欠けていたので、先生が変わってからは、そこら辺で苦労しておりますが(笑)。