スポンサーリンク

H先生は、実はオペラが大好きなんです

 フルートのレッスンに行ってきました。

 どうやら、本日の生徒さんは私一人だけだったそうです。なので、先生に、と~っても、歓迎されちゃいました。あ、今回も遅刻せずにレッスンに行きましたよ。

 先生と二人でロングトーンをやりました。中音のラではバッチリだったのに、低音のドが低すぎるというので、低音のドで音合わせをしました。なので、高音に行けば行くほど優しく吹いてあげないと音がハズレてしまいます。

 優しく吹いたのが良かったのでしょうね、「とっても良い音ですね」と褒められました。

 アルテ15課10章のGes-durは、前回ダメダメだった1番の音階準備練習の前にある「Ges-durのロングトーン」からですが、こんな課題なんて、目もくれずにササっと終えて、ここのところ宿題になっていた2番「アルペジオ基本練習」もチャッチャッと吹いて、さっさと合格して、5番の「Ges-durのクロマチック」なんて、これまた余裕をかまして、さっさかさっさと合格です。

 前回のテイタラクがまるで嘘のような、楽勝楽進撃勝で合格です。ま、この一週間、気合入れて練習しましたからね。次の課題はes-molですね。頑張ります。

 プチ・エチュードの2番は、最初の頃よりも、意識的にスピードを上げて練習してきました。スピードを上げているので、多少、運指に確実性が失われているキライがありますが、それでも大きなミスもせず、最後まで通しました。先生に「よく、やってきましたね。この調子ですよ、もっとスピードをあげてらっしゃい」と言われました。ううむ、これでも、まだまだテンポ的には不足なんだ~。

 「このくらいで吹きましょう」と先生がおっしゃって、一緒に2番を吹いたところ、速い速い、なんですか、この速さは! とにかく速すぎて、楽譜を目で追い続ける余裕もありません。うわー、この速さで吹けるようにするのか、頑張らないと…。

 今回の雑談は、先生の留学時代の思い出話でした。

 先生はオペラが大好きなので、ウィーンに滞在していた頃、毎日のようにシュターツオーパー(ウィーン国立歌劇場のことだ)でオペラを見て、フォルクスオーパー(第二国立歌劇場って感じの歌劇場ね)ではオペレッタを見ていたそうです。もちろん、安い安い天井桟敷席(いわゆる“学生席”)だったそうです。ちなみに、天井桟敷なら300円程度(3000円じゃなくて300円ね)でオペラが見れたのだそうです。

 シュターツオーパーと言えば、テレビやDVDなどで見ると、とても立派で大きなホールのように思えますが、実際のシュターツオーパーは、とても小さな建物なんだそうです。おまけに舞台が見づらい構造なんだそうです。先生曰く、歌劇場という場所は、メインが社交場で、おまけでオペラをやっているような場所なので、舞台は見づらくても大した問題ではないのだそうです。

 歌劇場って、お金持ちたちの社交場なので、汚い格好(貧乏留学生なので普段着でオペラハウスに出入りしていたそうです)だと、幕間になっても、休憩のために、下に降りる事ができなくて、幕間が退屈で退屈で仕方なかっそうです。

 オペラそのものを見るなら、あっちの歌劇場よりも、日本の市民会館の方がよっぽど見やすくて良いのだそうです。見やすいのは良いけれど、日本だとオペラのチケット代が高過ぎのが問題だそうです。値段を考えると、日本では馬鹿馬鹿しくオペラに行けないって愚痴ってました。なので、オペラ鑑賞はもっぱら、ご自宅に作ったパーソナル・シアター(タンノイの7chスピーカーシステムに42インチの液晶ディスプレイなんだそうです)でのDVDでの鑑賞がメインなんだそうです。

 あっちの公演では、エロい演出もたくさんあって、普段は後ろから売れる劇場の席が前から売れる日は、たいていエロい演出の日なんだそうです。ちなみに“エロい演出”ってのは、全裸のバレリーナーとか、全裸の若いソプラノ歌手とかが出てくる演出で、歌手やダンサーが全裸で歌い踊るんだそうです。で、それが珍しいのかと言うと、割とよくあるそうなんです(ほんと?)。ちなみに、外人さんの全裸は、毛が金髪なので、遠目で見ると、全然イヤラシイ感じはしないそうです(って、ほんと?)。ちなみに「全裸のテノールとか出てましたか?」と尋ねたら「誰が男のハダカなんて見たいと思う?」と逆に尋ねられちゃいました。ってことは、ウィーンの皆さん、女性の裸体を見にオペラをに出かけているわけだな(うっしっしっし)。

 あっちのオペラ歌手って、驚くほど声が小さいんだそうです。と言うのも、劇場がびっくりするほど小さいので、大きな声が必要ないんだそうです。シュターツオーパーですら、こっちの小ホール程度の大きさ(ほんと?)しかないそうです。その上、響きは良いので、本当に小さな声でもオペラを歌えるんだそうです(ほんと?)。

 あと、ボックス席は、実は実は奥行きが結構あって、座席は四列もあるので、最前列はともかく、後ろの席では舞台がほとんど見えない上に、ボックス席には、それぞれのボックスごとに扉がついていて、扉ごとにドアマンがいて、出入りのたびにドアマンにチップを渡さないとドアを開けてもらえない仕組みなんだそうです(ほんと?)。

 そうそう、オペラの幕間は、オペラ本体よりも長いそうです(…分かる気がする)。なので、幕間に散歩も出来れば、食事もしちゃうのが、あっち流なんだそうです。というのも、歌劇場ってのは社交場なので、本来はオペラを見るのが目的ではなく、社交をするのが第一目的で、その社交の間にオペラを見るのが本当なんだそうです(ほんと?)。

 聞いてみないと分からないことばかりだけれど、なんか今回、私、微妙にだまされているような気もします(笑)。

 でも、H先生が筋金入りのペラゴロだと知って、ちょっぴりうれしい私でした。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ フルートへ
にほんブログ村

コメント

  1. tetsu より:

    こんばんは。

    ウィーンの話が面白いですね。
    何年か前かみさんとウィーンに行ったとき、シュターツオーパーとフォルクスオーパーも行きました。今は日本語でも座席のサイトがあって、こうやって見ると小さいですね。
    http://wien.main.jp/ticket/sitz-plz/sop-gif.html
    http://wien.main.jp/ticket/sitz-plz/vop-gif.html

    フォルクスではブレヒトとかの文章が内壁のあちこちに書いてありました。見たのはオペレッタではなくて魔笛でした。真っ白なパジャマで、真っ白なシーツとベッドに寝ていて悪夢にうなされるようないかにもフロイト風な景色から始まって、最後の最後で真っ白な服を裏返してふつうの色がある世界に戻る、というところで、演出に拘っているような感じでした。
    シュターツは初めてのドレスコード決めてとか、初めてのことが多すぎて緊張してしまい、チケットを無くした、とおもいこんでしまいました。曲が始まりかけていましたが、受付でブロークンな英語で話していたら、2Fの偉そうな方に了解取って、ボックス席に案内されました。席は3,4列あって1列めは先客がいましたが、2列めにすわらせてもらいました。舞台からみて手前のほうのボックスだったので、オーケストラボックスがよく見えましたが、こちらもメチャ面白いです。自分のパートが休みであれば、舞台のほう振り向いてそちらばかり見たり、周囲とコソコソ話しているようで、こういう雰囲気は日本のプロオケにはありえない別世界でした。
    なんだかんだ見ているうちに無くしたとおもっていたチケットが胸ポケットにあることがわかり、2幕めからは平土間の席で見ました。
    チケットなくてもオペラが見れるなんて東京ではありえないし、奇跡みたいでした。
    このとき見たのはR.シュトラウスの「バラの騎士」で古典的な演出でした。「バラの騎士」のモダン(?)な演出というのは見たことがありません。内容的にはあってもおかしくない気がしますが。

    あと、別の機会にウィーンに行ったときには、クリスマスと聖ステファンの休みが続いて、オペラもコンサートも何もなくお店も全部閉まっていて、現地に着いてからどうしようかと悩んだくらいでしたが、王宮近くの教会でミサがあることがわかって、そこへ行くことにしました。
    行ってみたら、連日オケ付でシューベルトとかモーツァルトのミサ曲を演奏しながら、本当のミサをやっていてビックリでした。ミサ曲はなんとなく曲の順番くらいはわかっているつもりでしたが、ホントのミサでこういうときにこの曲が流れる、というのは初めてで、ビックリでした。ミサの間はホント冷え込んで、毛皮のコートが当然というのもなんとなくわかりました。

    結局東京近郊に住んでいると、オペラは遠い世界のような感じで、声楽のリサイタルのほうを探す方が多いです。

    次に旅行行くとしたら、ウィーンは候補のひとつにはあがっています。

  2. すとん より:

    tetsuさん

     今、教えていただいたシュターツオーパーの座席表を見ています。

     確かに狭いですねえ。小ホール並の広さと言ったH先生の言葉は本当でした。しかし、ボックス席は4列ではなく3列のようですね。もっとも、先生がウィーンにいたのは、昭和のど真ん中の昔々の話ですから、その間に劇場の改修があっても不思議ではないので、嘘とも言い切れないような気がします。とは言え、ボックス席はやはり観劇に向かなさそうな位置にありますね。

     しかし、座席の分け方が面白いですね。日本のS席に相当する『第1座席カテゴリー』があまりない上に、そのカテゴリーが全部で5つあるのも面白いです。だって、日本じゃ、S・A・Bぐらいの三段階の分け方が普通で、もう少し細かくしても、せいぜいCまで、さらに細かくしてもDまででしょ? ウィーンの場合、五段階で細かい上に『舞台があまり見えない席』とか『舞台がほとんど見えない席』とか『舞台が全く見えない席』とかあるのが、なんとも潔いですね。

     正面はともかく、脇のバルコニー席や天井桟敷は、舞台はかなり見えにくいみたいで、そんな席でも売っちゃうのがすごいし、買っちゃう人もいるのがすごい。

     もっとも値段も本当に安いですね。1ユーロを150円で計算すると、一番高い席で2万7千円。一番安い席だと1000円。ま、1000円の席だと舞台は全く見えないのですが…。H先生がおっしゃってた300円の席っのは、今の1000円の席なんでしょうね。1000円と300円では大違いですが、ウィーンの物価もだいぶ様変わりした…って事なんでしょう。それにしても、本場の一流歌劇場の一番高い席でも約3万円か…。日本の引っ越し公演って、本当に高いんだなあ…。

     息子君は中学生の分際で、結構ヨーロッパに行っては、あっちの舞台の経験がある人なんですが、私は国内から一歩も出たことがない人なんです。ウィーンとか行ってみたいなあ…。あと、ミラノとロンドンとニューヨークにも行ってみたいなあ、もちろんすべて観劇のためですが(笑)。

    >行ってみたら、連日オケ付でシューベルトとかモーツァルトのミサ曲を演奏しながら、本当のミサをやっていてビックリでした

     カトリック教会は、現地語でのミサを奨励していますから、邦人作曲家によるミサ曲が使われる事が多くて、日本ではシューベルトやモーツァルトのミサ曲でのミサは、なかなかお目にかかれませんね。ただし、お葬式などでは故人の意志を尊重しているのでしょうか? モーツァルトのレクイエムを使ってのお葬式って結構ありますね。ってか、私が行くと、大抵お葬式はモーツァルトのレクイエムでやっていたりするので、レクイエムはコンサートホールで聞くよりも教会で聞く方が多かったりします。

  3. YOSHIE より:

    >全然イヤラシイ感じはしない(ってほんと?)

    あ、エロコメントじゃないですよ。私も「ほんと?たまたまだったんではない?」なんて思ってしまいました。
    白人さんがみなが皆プラチナブロンドじゃないし(ダーティブロンドの人多いですよね、俳優さん達は脱色してるみたい)

    なんかモヤッとした昔の記憶にオリンピックかなにかの女子水泳の選手がブラウンの脇(濡れてるから余計に濃く見えたかも)だったような(あちらの方は平気なんですね)

    ……いやマジどうでもいいようなコメントですね…苦笑…失礼しました

    でもこういう雑誌にも載らないような個人レベルのリポート?って面白いですね。私は多分一生欧州とか行かないと思うのでtetsuさんのコメントも面白かったです。

  4. すとん より:

    YOSHIEさん

     まあ、どこにエロを感じるかは、人それぞれですからね。それと、自分とは違う人種にエロを感じるかどうかという問題もあるのではないでしょうか?

     ま、エロほど、個人の趣味が強く反映されるものはないですから(笑)。

    >でもこういう雑誌にも載らないような個人レベルのリポート?って面白いですね。

     そう思います。これは何も老犬ブログに限らず、おもしろいブログって、そういうモンだろうと思ってますし、だから他人のブログを覗き見るのって楽しいんだと思います。

タイトルとURLをコピーしました