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先生は余所の発表会を知らない

 レッスンの時にY先生がポツリと言っていたのですが、先生って、余所の教室の発表会が、どんなのだか、よく知らないとの事です。で、それは同時に、自分の教室の発表会が、余所と比べて、どんな感じなのか、どんな特徴があるのかも分からないのだそうです。

 と言うのも、声楽教室のセンセであるY先生が、のこのこヨソの声楽教室の発表会を見に行けない…という事情があるからです。見に行けない…と言うよりも、見に行くと、怪訝に思われるとか怪しまれるとかイヤがられるとか…ですね。まあ、そりゃあそうだよね。クラシック声楽界なんて狭い世界だから、先生同士顔見知りだったりするわけで、どこかの教室の先生が、別の教室の発表会にフラっと行くというのは、まあできないし、事前に連絡して「見学させてください」とか言われたら、イヤだろうし…ねえ。

 そんなわけで、各方面から色々と情報を得て、自分のところは、おそらくこんな感じなんだろうなあと推測をするくらいなんだそうです。

 だから、どの先生も、かつて自分が生徒だった時代の恩師が主催していた発表会くらいしか知らないし、後は、各所からの又聞き情報ぐらいしか知りません。

 だから、どこの教室の発表会も、昭和の時代の様式を色濃く残していたりするのは、まあそんな感じだからです。どこかの教室で革新的な事をしても、それが広がらないのも、そんな理由です。

 ちなみに、Y門下の発表会の特徴ってのは、私が思うに…

 1)発表会への参加は自由。基本的に出演は申し込み制だから、結構、多くの生徒さんは発表会には参加しません。おまけに見にも来ません(おいおい)。だから「多くの教室で、発表会は半ば義務です」と先生に伝えると、驚いていました。

 2)選曲は生徒任せです。もちろん、相談されれば先生も意見を言いますが、門下生たちは、基本的には歌いたい歌を自由に歌います。教室によっては、先生が曲目を決めると言うと、Y先生は「だって、歌いたい歌を歌う方が楽しいでしょ」と答えます。

 3)持ち時間制です。1人あたり10分程度の時間が与えられるので、その時間内なら何曲歌っても歌わなくてもいいのです。たいていの教室では時間ではなく、1曲または2曲と、歌える曲数が決まっているところが多いですよね。

 4)歌曲もアリアも二重唱曲もアリです。クラシック系の曲なら、基本的にOKです。教室によっては、歌曲ばかり、アリアばかりという発表会もあります。おそらく、これは教える先生の得意分野によるのかもしれません。また、今回の発表会は少ないのですが、普段は二重唱曲を歌う人たちが、そこそこいます。発表会で二重唱曲を歌うという教室は、珍しいと思います。

 5)上記と関連しますが、ミュージカル曲とかポピュラー曲は、ほぼ歌いません。先生が嫌がるからです(笑)。また、フランス語やスペイン語の曲もほぼ歌いません。先生が嫌がるからです(笑)。なので、取り上げる曲は、ほぼ、日本語・イタリア語・ドイツ語の3つの言語によるクラッシク系の曲に限られます。やはり、先生が話せない言語での曲での指導を嫌がるからなのです。教室によっては、発表会でミュージカル曲とかポピュラー曲を歌えるところもあります。ウチの門下もそうすると、生徒さんが増えるんだろうなあ…って思ったりします。

 6)男声が多いです。普段は出演者のうち、1/3~1/2程度が男声です。で、実は今年は、女声よりも男声の参加者の方が多いです。男だらけの声楽発表会なんて、なかなか無いよね(笑)。そういう意味では、とても貴重で珍しい声楽教室です。

 まあ、ウチはウチ。ヨソはヨソだし、私はウチの門下の発表会のやり方を気に入っているので、別に問題は感じていません。

 ただ、先生ご自身は「ウチの生徒さんたちが歌う曲って、なんか難しい曲が多くないかな?」とは思っているようです。これに対して、私が答えると「はい、そのとおりです。ウチの門下生たちが歌う曲は、難しい曲が多い」ですよ。

 だって、ウチの場合、発表会への参加が申し込み制って事もあるので、上手な方(一部、私のような出たがりもいます)がエントリーするわけで、そうなると、自然と歌う歌の難易度が上がっていくのだろうと思います。また、例年の発表会のプログラムを見て「皆さん、こんな曲を歌っているのだ」と知って、発表会の参加を回避してしまう方もいらっしゃるんじゃないかと思います。

 そこんとこが、ウチの門下の発表会の問題なのかもしれません。

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