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教本を買ってきてね

 ヴァイオリンのレッスンに行ってきました。

 まずは久しぶりに、先生にミヤマのチェック&試奏をしていただきました。特にこれと言った支障はないようです。音量は相変わらず小さいままですが、音色は哀愁漂う、ジプシー音楽向きの音色になってきたそうです。つまりは“ヴァイオリン”と言うよりも“フィドル”って言うべき楽器になってきたって事です。まあ、それに安物ですが、見た目の風格はバッチリって事らしいので、ハッタリも効きます。そういう点で、まさに私にぴったりの楽器ですね。

 特に音量の小ささは、家庭用練習楽器としては、必須条件ですからね。これで大音量楽器だったら、私は朝っぱらからヴァイオリンをギコギコしますから、近所の方々にエライ迷惑をかけちゃうので、小さめな音量は好都合です。それにしても「ヴィジョン」なんていう、かなり音量の出る弦を付けて「音が小さい」んですから、本当にミヤマは音の小さな楽器なんでしょうね。ガット弦でも張ったら、消音器無しで真夜中も練習できたりして(爆)。

 さて、レッスンです。まずは基礎練習の確認から…というわけで、今日は重音と脱力の確認をしました。重音は、解放弦を使います。まずは全弓で、次は弓元で、最後は弓先で重音です。その次は弓元&全弓、弓先&全弓、弓元-全弓-弓先-全弓-弓元というコンビネーションをやりました。いわば、これが右手の確認です。

 次は歌です。先生のヴァイオリンに合わせて歌うという、前回も散々やったアノ練習です。まずは、解放弦の音を歌う練習。次はこの解放弦の音を「ド」と感じて、「ドレ」と歌う練習。これを各弦ごとに行います。その次は「ドミ」「ドファ」「ドソ」「ドミb」「ドレb」「ドレbレ[二つ目の“レ”はいわゆる“ナチュラルのレ”です]」などを、各弦ごとにやりました。

 …と書いちゃうとあっと言う間ですが、なにしろ音感貧困者である私がやるわけですから、なかなか時間がかかるわけです。たぶん、30分近く、たっぷりとやったと思います。音感のある人だと、この辺りの練習はスルーなんだよなあ、ああ、音感がないってのは、損だね。

 歌が終わると、再びヴァイオリンを持って、さっき歌でやった事を、今度はヴァイオリンでやります。さらに「ドファファ#(3指)ファ#(4指)ファ#(3指)」なんてのもやりました。

 左手の練習をやっていると、どうしても右手が疎かになります。私の場合、右手が疎かになると、右手が前に出すぎてしまうという傾向があるみたいです。常に右手にも注意が必要ですね。

 最後は、先生の弾く通りに即座に耳コピでマネして弾くという練習もやりました。…とは言え、やった曲はどれも有名曲[当然、部分演奏です。]で「むすんでひらいて」と「チョウチョ」と「ゲゲゲの鬼太郎」です。みんな、弦一本で弾ける曲ばかりなので、これを各弦でそれぞれやりました。

 これでほぼ90分のレッスンは終了。書くと短いけれど、中身の濃いレッスンでした、おつかれさまです。

 レッスン終わりに、先生から“ヴァイオリンにシールを貼る事”を命じられました。“シール”とは、よく子どものヴァイオリンに貼ってある、運指のヒントになる、あのシールです。なにしろ、あまりに私の左手がヒドイので、本当は良くないのだけれど、シールを貼って、それを手がかりに練習をしましょうって事になりました。ま、いつまでもヒドイ音程で弾いてちゃダメって事です。だって、ヒドイ音程で練習していると、そのヒドイ音程を覚えちゃうわけですからねえ。音程が良くなるわけないです。

 さらに喜ばしい知らせが…! それはついに先生から“教本を買いましょう”と言われた事です。これでようやく、プレ教本の世界から、教本の世界にステップアップというわけで、ああ、うれしい。教本を使っていると、なんか習い事をしているって感じになってきました。

 ちなみに、指定された教本は“篠崎バイオリン教本”です。ひとまず私はスズキの教本は持っているのですが、あれはかなり簡略化された教本なので、私向き(オトナ向き? スロースターター向き? あるいはヲタク向き?)ではないらしいです。私のような人間には、練習方法まで詳しく書かれている篠崎が良いそうなので、篠崎なんです。

 これからは、この篠崎を自宅での練習の友として、レッスンでは、基礎練習&ジャズの勉強をしていく…って感じになってくると思います。

 というわけで、さっそく、近所の楽器屋に篠崎を買いに行きました。真っ赤な表紙が目にまぶしいです。スズキと比べて、ちょっと厚めの教本です。この1巻だけでも172曲も入っています。うわ、大変。イラストや写真に昭和を感じますよ。

 …ん、16ページに、ヴァイオリンの指板に穴をあけて運指の目印を作れって書いてある(汗)。うわあ、いくら安物とは言え、さすがにヴァイオリンに穴を開けるのはイヤだ。…あ、だから、シールを貼るのか、納得。

 あと、どのページを見ても、やたらとヴァイオリンで演奏する前に生徒にドレミで歌わせろって書いてある。歌わせてからヴァイオリンを持たせるのが、篠崎のやり方で、そういう意味では、ヒイロ先生がヴァイオリンのレッスンの中に歌の時間を入れているのは、ごくごく当然なカリキュラムなわけだ、これも納得。

 たぶん、ちょっとだけかもしれないけれど、ヴァイオリンがステップアップした私です。ま、そろそろ半年近くもヴァイオリンやっているんだもん、ちょっとは進歩しないと…ね。

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