声楽のレッスンの続きです。
さて、今回のレッスンから新曲です。シューベルト作曲の「An die Musik/音楽に寄す」です。
いやあ、歌いづらい歌いづらい(汗)。自宅で練習していた時は、それほど歌いづらくは感じなかったのですが、ばっちり発声練習をした後だと、この曲、とても歌いづらいのです。
具体的にどう歌いづらいのかと言えば、低いんです。だってC3-F4の範囲で歌うんだもの、音域だけを考えれば、完全にバリトンソングじゃん。いやあ、テノールの私には低いんだよ。歌っていても、ついつい音程が高めにスッポ抜けてしまいがちです。うわずる? いやあ、こんな体験、私には珍しいです。
とにかく、すぐに音程がうわずってしまうので、それを押さえつけるのが大変です。とにかく、声がどこかに行ってしまわないように、しっかりと支えないといけません。
今までは、高音を出すために、声を支えようと意識していましたが、中低音がスッポ抜けてしまわないようにも声を支えないといけないなんて…歌っている間中、常に声を支えていなければいけないって話じゃん。あ、そうか、そうなんだ。
それとC3は、私にとっては、とても低い音で、この音を発声するために、無意識に声を落としてしまうのですが、それもダメなのてす。たとえどんなに低くても、声を落としてはいけません。でも、C3を落とさずに歌うなんて、ほんと至難の業なんですよ。いやあ、無理無理だって~。そうグチっていたら「支えていれば大丈夫」と言われしまいました。
実際、しっかり支えりゃあ大丈夫なのです。でも、C3(低音)を支えるって、G4(高音)を支えるよりも大変。ほんと、大変(涙)。
自宅で歌っていた時は「この曲は簡単だなあ~」となめていましたが、いやいや中低音中心の曲を真剣に歌うのって、結構大変です。
おまけ 昨日の記事に書いた、新しいレッスン曲に決まった「’A vucchella/かわいい唇」ですが、知らない人のために音源を貼っておきます。
知らない人のために音源を貼っておきます。
「’A vucchella/かわいい唇」
歌っているのは、ロベルト・アラーニャです。私の好きなテノールの一人です。大きな会場なので、ミュージカルマイクをして歌っていますし、マイクを使用しているせいか、歌い方もオペラチックというよりもポピュラー歌手のような歌い方になっています。マイクを使えば、おのずと歌い方も変わるって話ですね。でも、この曲は、カチッと歌うよりも、こんな感じで歌うのがいいんじゃないかって、私は個人的に思ってます。
↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村
コメント
連続で失礼しますが、「低音域の支え」も偶然自分のレッスンで指摘されました。
私もg3から下の音を上ずらせずに出すのは難しいです。声を胸に落とし込まず、頭声を維持するには、と「ノドに力をかけないけど腹筋も使わない状態」で発声する癖がついているのですが、
低音でもそれでは音がふらついているのがすぐに聞き取れてしまう、と。合唱時代に「どうせこの音域は目立たないから、と手を抜いていたツケが回ってきた感じです。
先生(ソプラノ・レジェッロ 40代)によれば、「高音を出すコツは万人共通なので、いったん出来るようになればあとは体調次第だけど(なかなか出来るようにはならないのですが)、低音をきちんと支えたうえで、しかも高音パートの響きを維持して聞かせる方法は、プロでもそれぞれの人が自分で工夫して見つけている」と。低音域の体得は、先生ご自身もまだ課題が多いと言っておられましたが、とにかく支えは高音以上に意識しなくてはどうにもならない、ということでした。
如月青さん
確かに低音を安定して出すのは、なかなか簡単に行かないですね。
私は、改めて、低音歌手の皆さんのすごさを実感しています。地味にすごい事をシレっとやっているわけで、なんか高音歌手の「ほらほらすごいだろ!」って感じとは、また違った凄さを感じちゃいます。
>合唱時代に「どうせこの音域は目立たないから、と手を抜いていたツケが回ってきた感じです。
私は、前の先生に「低音なんて、捨ててしまえばいいよ」と言われて、捨て続けてきたので、そのツケが今更回ってきたと思ってます。低音は、捨てて良い音域の音ではなく、かと言って、いい加減に出しちゃいけない音で、本当はかなり難しいんだなあと、今頃思っている私なのでした。