今年、2020年は、我々人類はかなりやばい状況と向き合っています。
ひとつはみなさんもご承知のコロナ禍です。これはヒドイね。全世界での死者数が、今の所、約40万人です。人口40万人と言えば、関東で言えば横須賀市、関西で言えば枚方市、国で言えばバハマとかブルネイが、そのくらいです。世界人口(約80億人)から見れば、40万人と言えば、統計的には「ほぼゼロ」と言っていいほどの少数(意外でしょ? でも統計なんてそんなモンよ)ですが、実際、バハマ全滅とかなったら、やっぱり大問題だよね。世界の大ニュースだよね。
日本人的には対岸の火事で、あまり報道にも上がっていない話なのですが、実は今、コロナウィルス以上に猛威を奮っているのが、バッタなんだそうです。
サバクトビバッタ。こいつが現在、大量発生中なんだそうです。日本人のイメージだと、大量発生するバッタと言えば、イナゴを思い浮かべますが、このサバクトビバッタは、そんなかわいいバッタではなく、日本で言えばトノサマバッタに類似した種類で、なかなか大型で獰猛なバッタなんだそうです。
アラビア半島南部で大量発生したバッタが風にのって移動して、今や、アフリカ西海岸やインド(って、全く逆方向じゃん)で作物を食い漁っているんだそうです。バッタの数は、もう数えられないほどに増えてしまったそうです。1キロ四方で8000万匹いるそうで、一つの群れだけで数キロ四方に及ぶんだそうです。もうすごいね。写真で見ると、バッタの中に世界があるような感じになります。一説では今年のサバクトビバッタは、全部で4000億匹もいるそうです(どうやって数えたんだろ)。
一度発生したバッタは、まだ群れが小さいうちなら、殺虫剤散布などで駆除できるそうですが、コロナ禍のおかげで、物流がストップし殺虫剤も行き渡らず、街がロックアウトされ、駆除を指導する専門家たちも現地に行けず、結果、みすみすバッタの大量発生となってしまったそうです。
大量発生してしまったバッタの群れには、もはや打つ手はないんだそうです。ただただ、作物を食い尽くされるだけなんだそうです。インドはたまたま収穫後にバッタが発生したのが不幸中の幸いで、作物への被害は最小限に留められたのだそうだけれど、アフリカは収穫期直前だったので、作物はほぼほぼ全滅。これから飢饉が発生し、大量の現地人が亡くなることが予想されるそうです。切ないね。
日本には幸い、サバクトビバッタはやってきませんが、インドで作物を食べ尽くしたバッタは、歴史的には、そのまま中国に入り込んで、中国南部の作物を食べ尽くしてしまうのだそうです。で、歴代の中国政府は、バッタの被害を“天災”とみなして、何の手も打ってこなかったんだそうです。無為無策な政府にはあきれますが、手が打てないのなら仕方ないです。
ちなみに、中国人はバッタを食べるんだそうです。このサバクトビバッタは毒を持っているそうだけれど、その毒に負けずに中国人たちはバッタを食べるんだそうです。なので、バッタ襲来は、作物が食われるという被害もありますが、貴重なタンパク質が大量にやってくるという面もあり、あれを食べ物と認識しているなら、簡単に駆除なんてできないかもなあ…。
今回、インドに行ったバッタは、インドではロクに食べていないので、お腹をすかせたまま、中国へ移動している最中なんだそうです。バッタが中国の作物を食べ尽くすのが先か、それとも中国人たちがバッタを食べ尽くすのが先か…ある意味、人類とバッタの食うや食わずやの戦いが始まるわけです。中国で飢饉が発生したら、中国人が死んでしまうのは当然として、今や我々日本人の食卓だって、かなりの割合で中国産の食物で成り立っているわけですから、中国の飢饉は、もはや対岸の火事と、すまして見ていられる状態ではないかもしれません。
秋には、日本でも、あらゆる食品が不足し始めるかもしれません。まさに、2020年は厄年なのかもしれません。もっとも日本の場合、中国産食品が不足したら、別の地域から食品を輸入すればいいだけ…って話なのかもしれませんが。
蛇足 大量発生でうれしいのは“ピカチュー”ですね。毎年、夏になると横浜でピカチューが大発生します。でも、今年は“ピカチュー大発生チュウ”はやらないかもしれないですね、しくしく。
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