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生き残るためには合唱に力をいれていく?

 なんの話をしているのかと言うと、ヤマハを始めとする大手の音楽教室の話です。たまたま古いニュース(2016年頃のニュースね)をいくつか見て知った事です。

 皆さんもご承知の通り、少子高齢化というわけで、ピアノ教室に通う子どもの数が減っています。なんでも(当時の)10年前と比べると、7割減とか8割減とかの大幅減なんだそうです。そこで、子どもが減った分を大人で補おうと、大人向けの音楽教室(もちろん器楽)を開設してみたのですが、確かに大人の音楽教室には一定の需要はあったものの、とても規模的には、子どもの減った穴を埋められるほどにはならなかったのだそです。

 大人の音楽教室はそれなりに流行っているものの、生徒数としては、子どもの約3割程度の生徒数で、それもここ数年ですっかり安定してしまったのだそうです(子どもの方は、相変わらず減り続けているそうです)。

 このままじゃ、音楽教室という商売そのものがジリ貧…って事で、新たな活路として注目されたのが“合唱”なんだそうです。

 合唱…もちろん、高齢者対象の音楽教室です。なにしろ平日の昼間に開講するのですから、小学校程度の子どもはもちろん、現役世代の大人も無理です。

 でもこれ、着目点はいいですよね。老人って、歌好きだし、各地で行われている市民合唱祭等を見に行くと、歌っているのは高齢者ばかりだし、彼らは複数の団体を掛け持つのが普通だし、昼間の空いている教室を有効出来るわけだし…。大手音楽教室で合唱の講座が開かれれば、そのうちの何名かが通う事でしょう。

 さらに言うと、合唱って、指導者一人で、何十人もの生徒さんの面倒が見れるわけで、商売としても、かなり美味しいです。音楽教室は、個人レッスンならマンツーマンだし、グループレッスンにしても、先生一人に生徒はせいぜい5~6名程度でしょ? でも、合唱なら10人や20人、いやそれ以上の人数だって一人の講師で面倒見れるわけで、商売としては、かなり美味しいわけです。

 で、現実的にはどうなったのでしょうか? 私が見かけた記事は、どれも2~3年前の記事で、確かにそのあたりから、大手音楽教室で合唱(ポップス系の斉唱?)の講座がドンドン開講されていますが、きちんと生徒さんは集まっているのでしょうか? ネットをちょこっと漁った程度では分かりませんでした。うまく生徒を集めることができ、経営が安定していると良いなあと思いました。

 別にこれは外交辞令ではなく、現実問題として、日本の音楽教育の中で大手音楽教室が果たしている役割って小さくないと思ってます。そこが経営難で規模縮小とか撤退とかなったら、日本の音楽教育の衰退へとつながっていくと思っているからです。

 市場の縮小ってのは、ほんと経営的には厄介なんだろうなあって思います。最終的には企業のスリム化で対応していく事になるのだろうけれど、企業って簡単にスリム化できないからね。うまくいっている事を願っています。

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