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そう言えば、街の商店が無くなってきましたね

 先日、ふと気づいたのですが、街に点在していた一般商店が、私が子どもだった頃と較べると、だいぶ少なくなってきました。かつてはにぎやかだった商店街も、今では閑古鳥が鳴いているところも多く、ウチの近所の商店街も、今や通りには商店よりも(商店を廃業した)一般住宅の方が数が多いくらいです。

 例えば、ウチの近所にあった八百屋と魚屋と肉屋と酒屋と乾物屋と電気屋が集まっていた小さな商店街の場合だと、今でも商売を続けているのは、八百屋だけ、それも数年前に商売替えをして、今では八百屋ではなくコンビニだったりします。でもやっているだけ立派なもので、他の商店は廃業してしまって、普通の民家になりました。

 街を見渡すと、かつての商店街はほぼ壊滅状態で、地域住民の買い物は、コンビニやスーパーマーケットがその役を担っているように見えます。ですから、地域住民的には、商店街に通っていたのが、コンビニやスーパーマーケットに行き先を変えただけで、特に不自由はない…ってか、むしろ品数豊富で良いサービスを受けられるようになったわけです。

 一見、めでたしめでたしのような気もしますが、なんか寂しいですね。

 実は、ウチの実家は某地方都市でお菓子屋を営んでいました。ええ、お菓子屋です。駄菓子やスナック菓子から、煎餅やまんじゅうのような和菓子と、ちょっとしたパンやケーキも取り扱った、総合菓子店だったわけですが、その店を祖父の代までは頑張って営んでいたわけですが、祖父の死後、父はその店を継ぎませんでした。

 場所的に都市の一等地にあるので、父は家を建て替えて、一階部分を貸店舗に、二階部分を自分たちの住居にしました。最初は某電話会社さんにテナントとして入ってもらってホクホクだったのですが、しばらくして出ていってしまったので、今は医療機関に入ってもらってます。

 そんなわけで、ウチは今でも(貸店舗ですが)商売をやってますが、隣の八百屋は廃業してしまってシャッターを下ろしたままだし、その先の電気店は古道具屋に商売替えをしましたが…どうなんでしょうね。商店街自身もお店が減り、一般住宅になってしまった店もあれば、シャッターを下ろしたままのところも目立ちます。

 実はすぐそばにスーパーがあったので、みんな、近くのスーパーに客を取られた…と思っていたら、そのスーパー自体も先日潰れてしまって、今では跡地が駐車場になっています。と言うのも、そのスーパー自体はそこそこ流行っていたようですが、親会社が経営不振だったので、整理されてしまったようです。地元の人間は、潰れてしまったスーパーの更に奥に、別のスーパーができたので、今はそちらに行っているようですが、新しいスーパーは山の上の方にあるので、お年寄りなどは通うのに大変みたいです。

 栄枯盛衰、夢の跡…でございます。

 大手のコンビニやスーパーが地元に進出してくると、その土地に暮らす人々の生活は便利になりますし、雇用も増える…かもしれませんが、昔から商売をやっていたところは大変になりますし、大手は大手の事情があって、地元の都合とは関係なく店舗を撤退してしまう事もあるわけで、もしもスーパーがやってきて、そのた地元の商店街が無くなって、その後にそのスーパーが撤退して、その後何もやってこなかったら…街そのものが滅びかねないなあ…なんて、想像してしまいました。

 昔ながらの街の商店街は素晴らしい…とは思いません(これはこれであれこれ大変だし不便なのです)が、大手資本の大型店ばかりになって、地元に密着した商店がないと、まさかの時に現代人としての最低限の生活が崩壊してしまうので、商店街は商店街として頑張ってほしいなあ…と思ってます

 ですから、どこで買っても同じものなら、なるべく地元のお店で買いましょう。私はなるべくウチの近所(徒歩1分)の、元酒屋のコンビニ(笑)であれこれ色々と買うようにしています。だって、そのコンビニが無くなったら、私困るもん。

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コメント

  1. 名無 より:

    こんにちは。

    この記事は私の昔の仕事を思い出させました。
    商店街の話ではないですが

    勤めていた職場が日本の全国展開で
    国関係の仕事の一部を委託として
    請け負っていました。

    そのうち国の懐事情が悪くなり
    委託先の選定が入札制になりました。

    するとある企業がここに目をつけて
    赤字覚悟の入札を繰り返し
    とうとう、うちの企業が全国的に駆逐されてしまいました。

    ところがその後すぐにその企業も
    赤字の穴埋めに失敗してこの委託事業から撤退していきました。

    つまりうちの会社は道ずれを食らったわけですかね。
    これって企業の独占を狙うための一般的な戦略っぽいですよね。
    駆逐されたほうはたまったものじゃないですが

    上記商店街の場合だと、地域住民まで巻き込まれてしまいます。
    今思えばにっくき入札制度です。(^^;)

  2. ドロシー より:

    すとんさん

    「そう言えば」どころでもないと思います。
    といっても、地域にもよるのでしょうが。首都圏なら比較的観光名所の門前商店街ならまだ可能性はありそうですが、普通の住宅地の駅前商店街は厳しいですね。地方都市はもっと大変だと思います。
    というか、「断捨離」でモノが売れなくなったのだと思います。
    新規開業といっても、美容室、整体、個別指導塾のようなサービス業ばかりです。
    それと、店舗が自宅と一体になっている場合、廃業しても、次の人に貸す気持ちのある人ばかりでもありませんが、店舗はシャッターが下りたままの状態です。
    では、消費者は食品とか日用雑貨はどうやって調達しているのかといえば、ネットスーパーです。生鮮食品も品質に差がないので、モノを見てから買う必要もありません。

  3. すとん より:

    名無さん

     コメントを返す順番が遅くなってしまいました。申し訳ありません。

     物事には良い面と悪い面の二つの面がたいていありますが、入札制度もそんな感じですね。入札制度の良いところは、価格が安く抑えられることと、役所と業者の癒着がしづらくなるという良い面がありますが、その一方で、どこの馬の骨かわからない信用も信頼もない業者であっても、入札に通ってしまえば、仕事を頼まざるをえないという悪い面もあります。

     仕事って、まずはお互いの信用とか信頼とかが基本にあるから手を組めるわけで、入札制度って、そこをぶち壊す制度なんですよ。

     私は個人的には、役所と地元業者がたとえ癒着していたとしても、そこに信用と信頼があるなら、率先して仕事を頼めばいいじゃんって思ってます。公共事業が『安かろう悪かろう』ではいけないわけです。もちろん『高かろう悪かろう』は最悪ですから、そこをうまくコントロールすることが役人たちの腕にかかっている…と私は思ってます。

  4. すとん より:

    ドロシーさん

     ドロシーさんへのコメントも遅くなってしまいました。ごめんなさい。

     確かに、おっしゃる通り、地域によっては「そう言えば」どころの騒ぎじゃないところも多々あるでしょうね。

     確かに人々はモノを買わなくなった…のかもしれません。断捨離の影響もあるでしょうが、私は通信費が曲者だなって思ってます。いわゆるスマホ代ですね。一昔前の家計には、そんな支出なんてありませんでしたからね。

     今は“貧困(?)”家庭の子女ですから、スマホを持っている時代です。スマホって高いんですよ。スマホ自体も高いし、その通信費も高い。人々がモノを買わなくなったのは、この通信費が家計を圧迫しているからだと思ってます。

     今の時代、乗用車も売れないそうですが、これだって通信費のせいだと私はにらんでいます。給料は増えないのに、通信費の支出ばかりが大きくなってしまえば、可処分収入が相対的に減ってしまい、購買力が低下するからです。

     なので、地域の商店街が廃れたのも、通信費のせいです…は、さすがに言い過ぎだな(笑)。

    >新規開業といっても、美容室、整体、個別指導塾のようなサービス業ばかりです。

     そうそう、その通り。特に整体とかマッサージとか、増えましたよねえ。

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