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敬語の使用と不使用

 今週は、腰が痛くて体重計に乗っていないので、体重報告は無しです。

 さて、今週のエッセイですが…、

 敬語とは、あくまでも自分と相手との人間関係の距離によって使い分けるモノだと、私は思っています。人間関係的に自分と距離のある人には敬語を使い、身近な人間には砕けた話し方をする。そういうモノだと思っています。

 だから、敬語を使用する相手は、自分と人間関係的に距離がある人、または距離を置いている人です。

 例えば、赤の他人。見知らぬ人には敬語を用いて会話をします、当然です。師匠とか先生は、教えを請う立場である以上、馴れ馴れしくあってはいけません。「三歩下がりて、師の影を踏まず」ですよ。きちんと節度ある距離を保った人間関係を作りますから、当然敬語を用います。目上の人にも馴れ馴れしてはいけません。同様に敬語を用います。組織とか団体との先輩たちは、いわゆる先達です。色々と教えてもらわなければいけませんし、一日の長だってあるわけだから、頭を低くして、敬語を使いますよ。人生の先輩たち、とりわけ親世代とそれ以前の世代の方々は、我々の前の社会を作り維持してくださったわけで、私たちが今こんなに幸せに呑気に暮らせるのも、親世代とそれ以前の世代の方々が頑張ってくださったからなので、感謝の気持ちをもって仰ぎ見ながら、敬語で接します。

 私の場合は、こんな感じです。逆に敬語を使わない人ってのは、家族と身内と友人ぐらいなものです。年下だって見知らぬ人なら丁寧語程度の敬語は使います。なので、普段、普通に使っている言葉の大半は敬語ですが…社会人なら、誰しもそんな感じでしょ?

 でもね、必ずしも、私と同じような考え方で、敬語の使用不使用を考えている人ばかりじゃないですね。なので、そこんとこの価値観というか、判断基準が違う人と接すると、ちょっと戸惑うことがあります。

 私が違和感を感じるのは、年齢で敬語の使用不使用を判断する人々です。その人との関係性とかは特に関係なく、大切なのは年齢とか学年とかで「下級生は上級生に対しては、必ず敬語を使って話しかけるもの」という価値観です。

 まあ、学生なら、それもアリだと思うけれど、いい年したオッサン同士で、コレはないかな?って個人的には思うんですが、そう思わない人がいるんですよね。それも十や二十も離れていればともかく、一つや二つ、それどころか数カ月でも数日でも早く生まれた方がエライってのはどうなんでしょう?

 で、さらに言えば、この裏返しの発想があって「相手が自分よりも若ければ、敬語どころか、乱暴な物言いでも可」って奴です。それこそ、それまで、オトナ同士丁寧な言葉づかいで話していたのに、年齢が分かった途端に、一方が他方に、やけに丁寧な敬語を使い始めたり、乱暴な物言いになったり…なんか変だなって思います。

 こういう価値観の人と「やりづらいなあ…」って思うのは、例えば相手が“年上の部下”だったりするケースですね。部下なんだけれど、年上だから、相手は横柄な態度でこちらに接してくるし、こっちの言う事もちゃんと聞いてくれなかったりします。それで仕事に支障が出ても、全く気にしていなかったりするわけで…ほんとやりづらい。まあ、こちらの人間の器が小さくて、見くびられているんだろうから、仕方ないと思う部分もありますが、それにしても、やりづらいのはホント。

 逆もまた真なりで、年下の上司って奴も、相手が年齢にこだわる人間だと、すごくやりづらいです。上司なんだから「もっと堂々と指示をしろよ」と思うけれど、部下を相手に馬鹿丁寧な言葉を使ったり、変に気を回したり、そういうのも「ちょっとな~」って思います。また逆に、何かと言うと「年下だけれど上司だからな!」とか確認して威張るタイプの人も苦手です。

 社会が多数の人間によって構成されている以上、そのメンバーに序列が付くのは当たり前だけど、問題は、その序列をどうやってつけていくか…だろうと思います。まず第一義的には、職階で順列をつけていくべきだろうし、その次は実績の違いとか、在任期間とかで順列をつけていくのが妥当かなって思います。年齢は…序列をつける要素としては、かなり後の方の条件かなって思います。

 と言うのも、未熟で成長期にある子どもならともかく、すでに成熟しているオトナにとって、年齢と言うのは、あまり意味がないものでしょう。もちろん、世代が違うほど年が離れれば、また話は別かもしれませんが、十年かそこらの違いなんて、違いのうちに入らない…と私は思います。

 それと、社会における序列と、その人の人間的な価値は、全く別ですね。時折、これを混同して考えている人もいるけれど、別に社会的に上位にいるから立派な人とは限らないし、市井の中にも立派な人はいるもんです。また、会社とかグループとかの序列を、そのまま外のグループに持ち込んでくる人も、ちょっとウザいです。会社じゃエラくても、町内会的には新参者なら、町内では、やはり新参者としての立ち居振る舞いって奴が必要なんじゃないかな?

 敬意って形式的なものではなく、自然な気持ちの発露だと私は思います。相手を立派だなと思っていたり、感謝を感じていたり、尊敬していたら、何も考えていなくても敬語を使ってしまうものです。サルのマウンティングじゃないんだから、強いられて敬語を使うのはナンセンスだなって思います。

 でもね、みんながみんな、私のように考えてくれるわけでなく、あちらの年齢が上だという理由だけで、そのように扱わないと不機嫌になるような人って、ほんと扱いづらくて困っちゃいます。まあ、アタマを下げるだけならタダなので、いくらでも下げますが、そんな表面的にカタチだけ持ち上げられて喜んでいる人なんて、あまりに人間性が薄っぺらで、返って同情しちゃいたくなりますよ。

 ああ、面倒くさい。それにしても、ああ言う人って、慇懃無礼という言葉の意味なんて、全く知らないんだろうなあ。

 実るほど垂れる頭かな…ですよ。

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