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帝国劇場で「エニシング・ゴーズ」を見てきました その2

 帝国劇場を目指して、車椅子で有楽町の駅を降りたところまで話をしました。

 降りた改札口は、有楽町駅の中央改札口です。回りを見回して、丸の内方面に向かって車椅子を押して行ったら、なんと駅の出口が階段になっているじゃないですか? たった2~3段とは言え、立派な階段。これでは車椅子のままでは、降りれないではないですか? さて、どうしましょう? って思っていると妻が「改札のところに、丸の内方面は階段になっているから、車椅子の人は反対側に一度出て、そこから自由通路を通って丸の内方面に出るように書いてあったよ」と言います。そうか、そんな案内板が改札付近になったのだね。

 妻が言うように、一度反対側から駅を出ると、そのすぐそばに自由通路があって、そこを使えば、確かにすぐに丸の内側に出られました。…掲示板はちゃんと見ないといけません。

 で、ビックカメラの横から帝国劇場に向かいました。丸の内はオフィス街であるせいか、道がいいですね。車道も歩道も広くて、キレイに整備されています。なんか、道に高級感があります。車椅子も実に走らせやすいです。いい感じです。やっぱり、この道も三菱が作っているのかしら?

 帝国劇場には、開演1時間前に着きました。さすがにまだ開場していません。小腹もすいたし、時間的にもちょうど良い感じなので、軽食でも食べよう…という事になりました。

 とは言え、車椅子が入れるレストラン…ってなかなか無いよね。だいたいは、入り口が階段になっていたり、店内の通路が狭かったり、人がゴミゴミしていたり、予約が必要だったり…、そんな感じなので、まあダメもとで数店のレストランに当たってみましょうと言うことになり、まずは近場の帝国劇場地下の飲食店街に行ってみました。ここは、帝国劇場だけでなく、出光美術館も入っているビルの地下で、入り口も帝国劇場の並びにあって、段差もなくスムーズにエレベーターホールまで行けるし、なかなか良しです。

 で、エレベーターで飲食店街のある地下1階に降りてみたところ、以前、徒歩で来た時は全然感じなかったけれど、この地下街は、案外、通路が広いことに気づきました。また、ここに入っているテナントも、見たところ、内部はゆったりと作られているところが多いようです。

 例えばコンビニ。コンビニって限られた空間にたくさんの商品を並べる都合上、普通、店内の通路は決して広いとは言えないところが多いのですが、ここのコンビニは車椅子でも楽々通れるほどに広めだし、商品棚も背が低くて、なんか広々とした感じがします。そこで缶コーヒーとスイーツを買いました。幕間につまむんだ(笑)。

 さらにぐるりと回って「軽食だから…」という理由で、うどん屋に入る事にしました。ま、私、うどん、好きだから(笑)。

 そのうどん店はチェーン店で、他の場所にある店よりも色々と空間がぜいたくになっています。やはり、帝国劇場の地下街には、なにやら取り決めでもあるのかもしれません。とにかく、お店に入る前に「車椅子ですが、大丈夫ですか?」とお店の人に声をかけ、良い返事がいただけたので、店に入りました。店内はどこも車椅子で楽々に通れるようになっています。

 妻はとろ玉うどん、私はぶっかけうどんに天ぷら、という組み合わせにしました。そこでゆっくりと食事をして、開場の時間まで待ちました。

 やがて時間になったので、店を出て、トイレに寄る事にしました。同じフロアに車椅子用のトイレ発見。なかなか便利です。

 トイレを済ませて、同じフロアからエレベーターで直接帝国劇場に入ることも可能なのですが、我々は一度外に出て、外から帝国劇場に入る事にしました。と言うのも、事前に妻が帝国劇場側と電話で打ち合わせをした時に、外から入る約束をしていたからです。

 なので、一度外に出て、外から劇場に入ろうとしたら……劇場入り口に、階段があるじゃないですか? たった2~3段程度とは言え階段です。このままでは劇場に入れません。そこでとりあえず、妻を階段下に置いて、私が劇場内に入って、劇場の人に声を掛ける事にしました。

 入り口付近の分かりやすいところに受付がありましたので、そこに「電話でお話をしました車椅子の者ですが…」と言ったところ、すぐに話が通じ、若い男性職員が現れました。後で分かりましたが、この方が、本日の妻担当の職員さんだったわけです。

 「今はどちらにいらっしゃいますか?」

 「入り口の階段の下あたりです」

 「では、そのすぐそばの入り口から入れるようにしましょう」と言って動き出したので、私はそそくさと妻の元に戻りました。

 妻のすぐそばにある、黒い壁と思っていたところが、開きました。実はそこは、壁でなく、劇場入り口だったわけです。普段は鍵がかかっている扉だし、そこから出入りする人も見かけた事がないので、私、見落としていました。

 そこから入ると、中は狭いながらもホワイエになっています。さっそくチケットをモギってくれました。

 「お化粧室などのご利用はどうしますか?」

 「トイレは済ませました」

 「では、すぐにお席にご案内しても良いでしょうか?」

 「お願いします」と言うわけで、職員の方が先導してくれます。劇場内は嫌になるほど人がたくさんいるし、ロビーなどはすごい混雑なんですが、職員の方が「お足元にご注意ください」と呼びかけながら、実に見事に人込みをかき分け、車椅子が通れるようなスペースを作ってくれますので、実に安心に、実にストレスなく、劇場内を移動できました。

 私たちの席は、一階平土間の真ん中あたりです。座席的には、なかなか良い座席です。その座席の列のところまで案内してくれました。劇場内の通路も車椅子で移動するのに不便がないほどに広く、階段などはなく、どこもゆるやかなスロープとなっていました。

 座席の列の端まで来たところで、妻は車椅子から降りて、ケンケンで自分の座席まで移動しました。

 車椅子は、さすがに客席に置いたままではジャマなので、職員の方に預かっていただく事になりました。

 「休憩になりましたら、私が車椅子をお持ちいたしますので、それまで座席でお待ちください」とにっこり微笑みながら言いました。マニュアル通りなのかもしれないけれど、ホスピタリティーに満ちています。

 座席にたどりついて、一息ついて(私はその間にパンフレットを購入してきました)いると、やがてミュージカルの幕が開きました。

 続きは、また明日(笑)。

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