先週、カンロが入槽した話を書きましたが、話はそのすぐ後から始まります。
今までに何度も書いてますが、金魚って、周りの環境に左右されながら、カラダの大きさを決めていくみたいです。そして、一度大きくなってしまったものは、環境が変わっても小さくなれず、環境不適合を起こすようなのです。
白鳳様が入院している間に、ジュナがみるみる大きくなった話は、ちょっと書きましたが、大きくなったのはジュナだけではなく、実はチグサも大きくなりました。
チグサは琉金です。それもかなり姿が立派な琉金です。頭から尾の付け根よりも、背中からお腹の方が長いという“泳ぐ菱形”な金魚ちゃんです。とても立派で美しい琉金です。
琉金はかわいいし、美しいのですが、飼育をしていく上で、困難な点があります。それは「大きく成長してしまうと、たいてい転覆してしまう」という事です。なにしろ、カラダのバランスは、誰がどうみても悪いですからね~。
ですから、琉金を育てる場合は、水槽がやたらと広くて、金魚たちが運動するスペースがあるならともかく、そうでない場合は、水槽の広さに応じて、大きさをある程度抑えながら、育てていく事が大切です。運動不足が何よりも天敵のようですから…。
どうやら、琉金は水槽内で動きが制約され始めると、転覆してしまうようです。
ウチの金魚水槽は小振りの45cm水槽です。この世界の標準水槽は60cmなのですが、妻の反対があって、我が家は小振りな水槽にしています。で、どうやら、45cm水槽では、大型琉金を飼うには、やや手狭なようなのです。なにしろ、ウチに来た琉金たちの大半は、ある程度の大きさになると、水槽内で身動きが取れなくなり、やがて転覆して死んでしまうからです。
なので、実はチグサを買った時も、私は散々反対したんです。「いまさら琉金を飼っても、すぐに転覆して死んでしまうのだから、琉金を飼うのは反対だ!」と言ったのですが、妻が強硬に反対し「自分でお金を出すから琉金を飼う(買う)!」と言い張り、彼女が選んだのがチグサだったのです。
ちなみに、チグサ以外の子は、皆、私のポケットマネーで購入しています。
私自身も、実は琉金が大好きです。本音で言えば、金魚水槽の中身は、全部琉金にしたいくらいですが、ウチの水槽では琉金を買うには狭いことが分かりましたので、飼育の容易なシシガシラに少しずつシフトしていたのです。でも実は、妻はシシガシラが好きではありません。ちなみに、ランチュウもピンポンパールもデメキンも好きではないんですね。困った事に、琉金ラブなんですよ。
チグサが最初に転覆したのは、先週の土曜日の事でした。それでも、たまに転覆するようになっただけで、すぐに回復していましたが、週が明けて、月曜日になると、かなり長い時間、転覆したままでいる事が増えました。火曜日になると、転覆したまま、ポンプに吸われていました。そして、水曜日には星になりました。
今まで転覆で苦しんだ子は、月単位で転覆に苦しんでいましたので、チグサが本格的に転覆を発症した時も「やれやれ、これからしばらく、転覆金魚を毎日見ないといけないのか」というドヨンとした気持ちと「チグサはこれから数カ月、転覆で苦しむのだなあ」という憐憫の気持ちになったものです。しかし、実際に転覆を発症して、わずか数日でチグサは星になってしまいました。
あっけない最期でした。あまりにあっけなくて、肉食トートもチグサを食べている暇がなかったのでしょうね。とてもきれいなカラダでした。
チグサの直接の死亡原因は転覆病ですが、おそらく、この夏の猛暑で体力を消耗し尽くしてしまった上に、白鳳様がいなくなったので、うっかり巨大化してしまい、自分のカラダを持て余して、転覆してしまったのだと思います。つまり、白鳳様が入院したので、チグサが転覆したってわけです。
チグサは金魚のくせにチキンな子で、人間が苦手で、いつも人の目を避けるように生きてきました。エサも絶対にねだらなかったんです。でも、とても美形な金魚でした。
琉金は転覆するからねえ…。カワイソウだけれど、チグサが琉金の飼い止めかな。
それにしても、やっぱり夏の暑さは鬼門だね。実は今、サクラも結構ヤバイんですよ。明らかに、体力を消耗しつくして元気ありません、夏バテでバテバテです。一日の大半を水槽に沈んだきり微動だにしません。明らかに巨大化した自分のカラダを持て余しています。チグサもいきなり体調を崩して星になったわけだし、サクラもいきなり…なんてのは、やめてほしいなあって思います。
早く涼しくなってください、お願いします。
コメント
金魚ネタには初めての投稿です。
大きなすとんさんが、小さな金魚と、水槽越しに向かい合って一喜一憂している姿を想像するだけで、微笑ましくなります。
金魚たちが、この暑さを乗り越えられるといいですね。(素人考えでは、水温を管理していれば、気温とは関係ないような気がするのですが、そうではないのでしょうか?)
さて、関西には、大和郡山という、金魚で有名な土地があり、あちこちにため池があって、「全日本金魚すくい選手権」がおこなわれています。ニュースでしか見たことはありませんが、まあ信じられないくらいの早業です。
奈良の社寺を訪ねがてら、大和郡山にも一度おいでになられては?
おざっちさん
>素人考えでは、水温を管理していれば、気温とは関係ないような気がするのですが、そうではないのでしょうか?
水温が低ければヒーターを入れて温めて水温をあげる事は可能です。でも、高い水温を下げる事は基本的に出来ません。一応、金魚水槽用のサーキュレーターは常時稼働していますが、それとて気温/室温が高ければ、あまり意味はありません。
金魚にとって理想の水温というのは17度前後なんだそうです。色々と観察していると、そこからせいぜい+-10度くらいの範囲の水温に抑えてやるのが良いのだと私は思ってます。で、我が家の夏場の水槽の温度は…35度くらいかな? まあ、30度を下回る事はあまりありません。なにしろ、1日に2リットル以上の水が蒸発しちゃうほどの勢いですからね。
なので、夏場に水槽に手を突っ込むと、ぬるくて気持ち悪いですよ。
おそらく、45cm水槽で、金魚をマジメに飼おうというのが、ムチャなのかもしれません。以前、60cm水槽で金魚を飼っていた時は、どの子も10年以上の長生きでしたからね。45cmでは、せいぜい2~3年の寿命ですから、金魚にとって45cm水槽というのは、かなり厳しい環境なんだと思います。
>奈良の社寺を訪ねがてら、大和郡山にも一度おいでになられては?
金魚はともかく、奈良の寺社仏閣めぐりはしたいです。人々が昔から祈りを捧げてきた場所には、多くの祈りの残像が貯まっていると私は思います。そういう祈りの残像の中に身を置くことの大切さを、この年になると、ヒシヒシと感じるのです。
ウチの近所には鎌倉があるのですが、鎌倉に行くと、そういう残像を感じるんです。奈良は鎌倉よりも古いですからね、そういう残像も、もっと色濃いのではないかと思います。…ああ、奈良に行きたいなあ。
すとんさま
なんだか、どんよりしちゃいますねぇ・・・(涙)
琉金はワタクシのアタマの中の『金魚』ってカンジなので、ワタクシも好きです。
白鳳さまだけでも相当ショックなのに、チグサちゃんまで・・・
お気を落とさずに・・・ね。
きっと奥様も悲しんでおられるでしょうね・・・・。
そうそう、奈良の仏閣めぐりはおすすめいたしますわ。
ワタクシ、大阪に住んでいた若かりし頃、チャリンコで回ったことありますよん。
もちろん、現地でレンタルですけれど(笑)
ワタクシ的には「長谷寺」「秋篠寺」が好きです。
プリロゼさん
>なんだか、どんよりしちゃいますねぇ…(涙)
ですねえ…。どんな小さな生き物であっても、命は命ですからね。チグサは妻のお気に入りだったので、私よりも妻の方がショックだったと思います。ただ、まあ、カンロもやって来ましたし、次の子もこの連休中に店に行って見つけてくるつもりですから、悲しいばかりではないのですよ。
奈良は良いでしょうね。古都と言えば鎌倉な私ですが、やはり京都奈良は別格ですね。歴史の重みを感じるなら、関東よりも関西の方が身近に感じられるでしょうね。
貴族文化に憧れてます。なにしろ、関東は武家文化なもんですからね(爆)。