スポンサーリンク

2017年フルート合宿 その3 食事の話

 さて今回は、合宿にまつわる食事の話をしましょう。

 我々が泊まったホテルの食事は、上品ではありませんでしたが、なかなかの分量で、いつも満腹になるか、満腹をちょっと超過するほど食べられました。毎食、そもそものおかずの分量が多めだった事に加え、偏食なマダムが多くて「私、これ食べられない」とか「こんなにたくさん食べられないわ」とかいう方が続出して、それを単に残飯にしてしまうのももったいないという訳で、私を始めとする、比較的若い男性(私はオッサンだけれど、門下の中では若い部類に入ります)がマダムたちの食べきれないおかずを引き受けた上に、ご飯のおかわりは何杯でもOKというわけで、そりゃあたくさんいただきました。

 朝食のハムは毎回10枚前後になったし、夕食の刺し身はいつも3~5人前(夕食では必ず刺し身が出ます)、肉もてんこ盛りになりました。まあ、おかずが多くなった分、ご飯の方は少し控えました。だってそうしないと、満腹になりすぎて、フルート吹けなくなっちゃうからね。満腹でフルートを吹くのは…ほぼ拷問です(汗)。

 あと、昼食はワンディシュもの(冷やし中華とかスパゲッティとか)でしたから、ここだけはきっちり一人前の食事となりました。それでなんとか一日の食事のバランスを取っていたかも…。あ、そう言えば、最終日の昼食はカレーライスだったのだけど、この日は、タイ式カレーと(普通の日式の)カレーと、偏食マダム向けの牛肉炒めライスの3品が出たのだけれど、それぞれを美味しくいただいちゃったので、たぶん3人前以上食べたかも…。

 そんな感じで、朝晩の食事は満足しておりましたし、昼食もまあまあでございました。
 実は、二日目の昼食は冷やし中華でしたし、その日の朝は、マダムたちからの貢物も少なめだったために、昼食後は少し小腹が空いておりました。そこで、休憩時間に、ポケモンGOをやりたいという気持ちもあって、散歩に出掛けました。

 野尻湖周辺は、ホテルの近辺は昨年同様に、ポケモンGO的には何もない場所なのですが、少し離れて賑わった場所まで来ると、ジムもポケストも昨年とは比較にならないほどに増えていました。昨年は、ジムが一箇所、ポケストが二箇所。それもそれがほぼ近所に隣接するという、それ以外の場所では、ほぼ皆無という残念な感じだったのですが、今年はジムの数も増え、それ以上にポケストの数が増えていて、これだけの数があれば、普通にポケモンGOで遊べるなあ…って感じでした。で、さっそく、テクテクとポケモンGOをしながら、賑わっている方に行きました。

 ナウマンゾウのオブジェがある場所でジム戦をしていたら、見知らぬ(旅先だもの、当然だね)お爺さんに声を掛けられました。こちらはジム戦の最中で忙しかったのですが、年配者を軽んずるのは良くないので、ゲームの手を止めて話相手をしました。そうしたら、そのお爺さん、なんと“ものみの塔”の人で、最近、ナウマンゾウのオブジェに若い人が時々来るので、そういう人を待ち受けていて伝道しているのだそうです。

 参りました。田舎にも新興宗教って進出しているんだね。「頑張ってください」とは、ちっとも思わないけれど、「大変だねえ」とは思いました。

 さて、そもそもの散歩の目的が「小腹がすいた」だったので、ポケモンGOをざっくりやった後は「ラーメンを食べましょう」という気分になり、ラーメンを提供している食堂を探しました。少し行ったところにラーメンの登りを出している店を見つけたので入りました。その店は、ラーメンも提供するけれど、メインはそばのようでしたし、地元のマス料理なども提供する、地元料理系の食堂だったし、本来ならば、天ざるあたりを注文するのが正解な感じの店だったのだけれど、すでにクチがラーメンのクチになっていた私は、臆せずラーメンを注文しました。

 しばらくしてラーメンが出てきました。ひとくち食べました。いやあ、実にノスタルジックな味でした。醤油味のラーメンなんだけれど、本当に醤油味でやんの。いや、見た目は醤油だけれど、味は塩味だね。塩ダレ無しの塩味だね。とにかく、さっぱりしすぎ。

 忘れていました。ここ野尻湖は長野県じゃないですか? 長野と言えば、そば王国であって、ラーメンなんてモノは、よそ者しか食べない異邦の食べ物であった事を…。それにしても、ラーメンの味が、あまりに昭和すぎて、怒りを通り越して懐かしくなってしまいます。ああ、昔々、海の家で食べた、マズいラーメンって、こんな感じだったよなあ…。

 ラーメンそのものは不味かったけれど、貴重で懐かしい体験をさせていただきました。感謝です。

 で、ラーメンと言えば、実は合宿帰りの長野駅周辺でも、この時のリベンジの気持ちを込めて、ラーメンを食べました。

 長野市街を歩いていると、某中華料理店にでっかく“かけらーめん”というメニューが出てきました。“かけらーめん?”私の今までの人生の中で“かけそば”とか“かけうどん(ぶっかけ、だね)”は食べた事はあるけれど“かけラーメン”と言うのは食べたことありませんでした。

 そもそも“かけ~”と言うのは、そばなりうどんなりの、麺だけの状態の器に、出汁なりスープなりをかけただけだから“かけ~”と言うのだけれど、そもそもラーメンとは、麺にスープだけをかけた料理などありえず、かならず何らかのトッピングが加わるから“かけらーめん”というのは成立しないのですが、それをあえて“かけらーめん”と名乗るからには、なにか工夫があるに違いない。特に、ラーメンを“らーめん”とひらがな表記をしている部分が怪しい…そう思って、店に入って注文しました。

 出てきたのは、こちら風に言えば“もやしひき肉ラーメン”でした。もやしと少量のひき肉を炒めたものが、トッピングとしてラーメンに乗ってました。確かに、普通のラーメンのトッピングである、チャーシュー、メンマ、ナルト、焼き海苔…の組み合わせと比べると、安価であり、ラーメンよりも安価な“かけらーめん”という食事が成り立つというのは分かりましたが…まあ、ローカルなラーメンですね。東京なら、やっぱりもやしひき肉ラーメンになってしまって、普通のラーメンよりも高価になってしまうでしょう。長野ならではのラーメンでした。味は、今時のラーメンで、普通に美味しかったです。

 さて、ホテルでの食事の話に戻ります。今回、ホテルで出た食事のうち、これぞと言うのは、二日目の夕食で出た、アマゴの甘露煮ですね。アマゴと言うのは、サツキマスの事で、ニジマスの親戚の魚です。結構大きな魚なのですが、これをまるまる甘露煮にして、尾頭付きのまま食卓に出てきました。姿形は大きくても甘露煮ですから、頭から尻尾の先まで丸々食べられます…で、食べてみると、実に美味なのです。ああ、美味しかった。あんまり美味しかったので、帰りに(アマゴではなく)ニジマスとイワナの甘露煮をおみやげに買って帰ったくらいです。もちろん、家で食べた甘露煮も美味しかったです。

 最終日の昼食の話はカレーライスだったと書きましたが、タイ式カレーは絶妙に美味しかったです。見た目は、白っぽい緑色で、香りは甘くて、とても辛い感じはしないのですが、クチに含むと、激烈に辛くて、私、大変気に入りました。

 実はこの日の昼食はタイ式カレーの日だったのですが、それほどに激辛なメニューのために、タイ式カレーを食べられない人のために(日式の)普通のカレーも用意し、その普通のカレーも(偏食のために)食べられないという人のために、牛肉炒めライスが用意されたわけです。実は、普通のカレーも美味しかったのです。さらに言うと、牛肉炒めライスも美味しかったのです。牛肉炒めライスなんて、牛肉の細切りに、ピーマンと玉ねぎを加えて、軽く塩を振って炒めたものを、白飯の上に添えただけの、シンプルな料理なのですが、これがこれで美味しいのです。やっぱり素材となる野菜が美味しいから、何をどう料理しても美味しいんだろうと思いました。

 私は都会っ子ですから、田舎では暮らしていけない人だし、田舎が羨ましいなんて思うことはあんまりないのだけれど、こと食生活に関しては、食材の美味さで、都会は田舎に完封負けだなって思いました。ほんと、田舎に行くと、つまらない料理(失礼)でも美味なのは、食材が美味しいからなんだなあって思いました。

 明日は今月のまとめをしますので、この続きは…また明後日。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ フルートへ
にほんブログ村

コメント

  1. tetsu より:

    こんばんは。

    > 平和ボケってのは死に至る病だな。

    「死に至る病」というとこちらは読んでもほぼ理解できなかったキエルケゴールの著作を思い出しました。
    少なくとも「平和ボケ」というかボケの方向ではなかったような記憶があります。

    最近某公共放送の大岡昇平の「野火」はメチャオモロくて、次はハンナ・アレントです。
    http://www.nhk.or.jp/meicho/

    失礼しました。

  2. すとん より:

    tetsuさん

     私、以前は「NHKは公共放送で、受信料で成り立っているから、特定企業や特定団体からの影響を受けることなく、唯一中立的立場で放送してくれる、信用できるテレビ局」と思っていました。もちろん、今は、見てはいない人からも受信料をふんだくる、やらずぼったりな放送局だと思ってます。もちろん、私は(妻が朝ドラ見ているので)受信料は支払ってますよ。あ、私も、ブラタモリは見ているんだっけ。

     「100 de 名著」って番組、放送している事は知っていたけれど、書籍解説となると、思想信条とかが絡んでくるから、見ていて不愉快になってもイヤなので、パスしていました。

     無邪気にNHKを信じていたあの頃に、戻りたいです。

タイトルとURLをコピーしました