スポンサーリンク

ラ・フォル・ジュルネに行きました(最終日:5月6日の話 その5)

 ちょっと落ち込みながら、マスタークラスの会場を後にした私。でも、次はフルートアンサンブルの演奏を聴くんだ! 妻と息子君は「私たちも聴くの?」なんて言ってるから「君たちは先に夕食を食べていてもいいよ」と言って、私一人、うっとりとしながら演奏を聴きました。

フルートアンサンブルeffコンサート

 完全無料のミュージック・キオスクでのコンサート。ここはプレイヤーには失礼な言い方だけれど、ネオ屋台村のBGM程度の扱いのコンサートです。だいたい、PAも入っているし…。5月4日も、ピアノ連弾と、クラリネット&ピアノの2つのステージを聞いたのですか、やはり私にはBGM程度の印象しかありませんでした(ごめんなさい)。しかし、モノがフルートアンサンブルなので、私はちょっと頑張ってマジメに聴くことにしました(妻と息子君は夕食タイムです)。

 effは、横浜のきれいなお嬢さん3人組のグループでした。しかしなんでしょうね、どうしてフルートを吹く女性って、こうも美人ばかりなんでしょ。美人じゃないとフルート吹いちゃいけないっていう、女子界の掟でもあるんでしょうか? ま、いいっすけど。

 フルート三人のアンサンブルですが、手にした楽器は全員同じ、いわゆるフルート。ピッコロとかアルトフルートとかも登場するかなあ…と思いましたが、全員、フルート。で、フルート三本でアンサンブルが成り立っちゃうのだから、おもしろい。

 フルート三本のアンサンブルと言うと、音域的に女声三部コーラスとほぼ一緒。ま、あんな感じのキレイでフワフワしたアンサンブルでした。

 「ます」「アヴェ・マリア」それにモーツァルトの「ディヴェルティメント4番」をやってました。演奏には文句はありません。おもしろかったのは、フルートとPAって、案外相性がいいみたいです。PAが入っていても、それほどガッカリした感じの演奏にはなりませんでした。歌とかピアノとかはPAが入ると、全く別物になるのにネ。

 演奏を聴いてて思ったのは、彼女たちの息が長いこと。フルートのロングトーンがきれいな事。あんなにスマートな体型なのに、どこに空気が入っているでしょうね。不思議不思議。

 とまあ、演奏は楽しかったのですが、舞台下の様子もおもしろかったですよ。どうやら舞台下のテーブルは、長時間(もしかしたら一日中?)同じ人達が陣取り、ずーーーっと、酒盛りしているみたいなんです。酒飲んで、つまみ食って、いい気分になっていると、入れ代わり立ち代わり音楽家がやってきて、粋な演奏をする。最高の酔っぱらい環境だね、うらやましいね。おまけに場所代は無料だし…。舞台周辺が、アルコール臭くて酔っぱらいの臭いがして…でも、別に他人に迷惑をかけているわけでもなし、まあ、あれもアリかなって思いました。というか、私もそういうジジイになりたかったりして(笑)。

 演奏が終わる頃、息子君が私を迎えにきて、妻と合流。私も夕食タイムです。最後の夕食はどんなエスニックにしようかなと思い、フラフラして、結局、九州の冷や汁にしました。九州がエスニックかどうかは不明ですが、普段食べれないものという意味では、インドネシア料理と変わんないだろって事でチョイス。

 うまかったです! やっぱり日本の食事はアジアで一番美味しいです。そう思いました。別に根拠はありませんが。ああ、夕食が美味しくって良かった(涙)。

 満腹になったので、今年最後のコンサートを聴きに、グラーベン広場に向かいました。

交響曲第7番「未完成」D.759(尾原勝吉記念オーケストラ

 これもグラーベン広場での半券無料コンサートでした。

 「尾原勝吉記念オーケストラ」は、以前は「明治大学OB交響楽団」と名乗っていたアマチュアオケだそうです。私は不覚にも尾原勝吉さんのことを存じあげなかったのですが、N響の創設者の一人であり、日本における初期のヴァイオリニスト・指揮者として活躍なされた方だそうで、明治大学交響楽団も、この尾原勝吉さんの創設なんだそうです。この明治大学OB交響楽団に一般の方々も団員として加わってできたのが、現在のオケなんだそうです。

 私たちのラ・フォル・ジュルネの最後を飾るにふさわしい、なかなか素晴らしい演奏でした。場所的なハンデがある中、なんともデモーニュッシュな雰囲気を上手に醸し出してました。アマオケだって、なかなかやるものだと思いました。それに何と言っても、「未完成交響曲」だよ。普通に上手に演奏してくれるだけで、もう十分です、満腹です。

 時間的にあまり余裕もない状態でグラーベン広場に入ったので、いつもとは違う方向から舞台を見ることにしたのですが、それがかえって良かったようです。というのも、あの混んでいるグラーベン広場にしては珍しく、人の出入りが激しいところだったので、妻と息子君は演奏途中からだったけれど、座席に座って鑑賞できたし(私はずっと立ってましたが)、演奏そのものも、かなりいい位置から拝見できました。ほんと、終わり良ければすべて良しだ! 尾原勝吉記念オーケストラという名前は、しっかり覚えておくことにしましょう。

 さて、(私たちにとっての)最後の演奏が終わって、シューベルト市場に行くと、先日に引き続き、ベレゾフスキー氏のサイン会をやってました。も~、長蛇の列。妻は横から写真を取ってましたが、その混雑ぶりに、CDを買ってサインをもらう元気はありませんでした。

 シューベルト市場を出て、最後にもう一度フォト・ギャラリーを冷やかして、午後8時に会場を出ました。フォト・ギャラリーを見ながら「さっきすれちがった人はこの人だよ~」とか「エレベーターで一緒だったあの人はこの人じゃない?」とか、妻とミーハーな会話をしました(笑)。

 会場は午後7時半くらいに出ました。当然、翌日は疲れ切った体で仕事です。この疲れはなかなかとれず、一週間たっても、何となく全身がだるかったです。仕事に差し支えるくらい、遊び疲れていてはいけませんね。反省。

 そうそう、自分宛のお土産は以下の通りです。

 1)レネゲイズのCD…本当は演奏を聴きたかったのだけれど、タイミングが合わなかったので、今回はCDで我慢。来年もし来たら、今度はきちんと予定に組み込もうっと。
 2)大好きなブラレイ先生のCD…新盤のシューベルトと、国内廃盤済みのガーシュウィンとどっちを買おうか迷った末、廃盤のガーシュウィンを買いました。シューベルトはまだ新盤だから来年も買えるし、どうしても欲しくなったらアマゾンもあるけれど、廃盤になってしまったガーシュウィンはここでしか買えないものね。
 3)マスタークラスでお世話になったピドゥー氏のCD…当然、アルペジョーネ・ソナタです。
 4)青島広志氏のイラスト絵はがき集…イラストがなかなかユーモラスですし、何と言ってもサイン付きだし。
 5)ラ・フォル・ジュルネ公式ピンバッヂ[シューベルトとピアノ]…さっそく私のレッスンバッグに刺しました。

 以上で、私の、2008年のラ・フォル・ジュルネは終わりです。連載記事も長々とダラダラと続きました。ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。まとめ記事は、来週アップします(って、まだ書くのかよ>自分)。

コメント

  1. 初めまして。

    時々覗かせて頂いておりました。

    今日たまたま別の件で検索をかけたら、大学時代の先輩後輩のグループの名前と共に、老いた犬さん(?ニックネームはこちらで良いのでしょうか・・・)のブログが出て来たもので、つい書き込みをしてしまいました(笑)

    彼女達は皆綺麗ですが、綺麗だから吹けるという法則はないと思います(笑)
    フルートを吹いてると、腹式呼吸で体内浄化でもされるんではないでしょうか(ない?)

    真面目な話、以前とある方に、音楽家は綺麗な方が多いですがどうしてですか?と言われました。多分、何かに打ち込んでる姿が綺麗に映るだけなのでは?と思ったのですが。

    いかがでしょう??

  2. すとん より:

    >お喋り笛吹さん、いらっしゃいませ。

     職業笛吹きの方なんですね、素人が生意気書いて、大笑いでしょうが、そこが素人の強み。怖いもの知らずで、バンバン書いてます。あんまり変なこと書いてたら、注意してやってください。人に注意されるの、好きな性格なんです(笑)。

     それはともかく、私のことは「すとん」と呼んでください。これでも、結構長いこと使っている名前なので、愛着があるんですよ。

     体内浄化かどうかは別にしても、フルーティストには、きれいな人が多いのは確かだと思います。その理由を私が考えるに、おそらく「演奏中、常に人目にさらされているので、自然と美しくなる」のではないでしょうか?

     今はあの頃よりも、ずっとフルートアンサンブルに興味を持っています。近くでeffさんのコンサートがあったら、ぜひ行きたいと思ってます。

     そうそう、それと、偶然だなあと思うのは、こうしてラ・フォル・ジュルネの記事にコメントをいただきました(ありがとうございます)が、実は先程、ラ・フォル・ジュルネの事務局から今年の記録のDVDが届いたところです。なんか、今日は、私の中で、ラ・フォル・ジュルネが元気だなっと。

タイトルとURLをコピーしました