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選曲に悩んでいます

 いやあ、実は、そろそろ、秋のクラシックコンサートに向けての選曲を始めないといけないんです。

 秋のクラシックコンサート。いつも選曲に悩んでいます。このコンサートは、Y先生とは直接の関係はなく、地元の音楽協会の主催で行う、地元のアマチュア音楽家たちの合同発表会のようなコンサートなんです。市の広報で演奏者を公募するので、それに応募すれば、誰でも出演できるという、実に敷居の低いコンサートなんですね。オーディションすら無いんです、うらやましいでしょ(笑)。

 まあ、オーディションが無いからと言って、レベルはそんなに低くないです。時々「そんな演奏で人前に出ていいの」という人もいないわけじゃないですし、私なんかは、客観的にみれば「人前に出ていいの」レベルかもしれないので、他人の事は批判しない事にしておきます。まあ、私のようなレベルの低い演奏者も若干いますが、大半は演奏が楽しめるレベルのアマチュア音楽家の皆さんの発表会となっております。

 とにかく、このコンサート、コンサートとしてはアウェーなんですよ。共演者さんは、基本的に見知らぬ人たちですし、自分の出番の時だけ楽屋に来て、さっさと準備をし、舞台に行って本番をこなして、すぐに帰宅…という感じで、出演者同士の交流も特に何もないし、お客さんも、私たちをを聞きに来たわけでもないわけです。もちろん、Y先生もいらっしゃいません。純粋に私が個人の楽しみとして、コンサートに参加して歌うわけです。まあ、妻も一緒に出演しますし、ピアニストさんは自前で、気心しれているわけで、チームすとんとしては、まあいい感じなんですけれどね。

 でも、そんな感じなので、選曲に悩んじゃわけです。

 これが門下の発表会だったら、話は簡単なんです。先生と話し合って、今、自分に必要な課題を持つ曲を選曲し、長めのレッスン期間を用意して、徹底的に練習して、その結果を披露すればいいんです。共演者も観客も身内みたいな感じで、お気楽な気分で演奏すればいいんです。何かあっても、伴奏ピアニストさんは一流のプロピアニストさんだし、こちらはピアノに身を委ねて歌えばいいし、結果として、ミスろうが何をしようが、終われば打ち上げで、パーとしちゃえばいいんです。

 でも、クラシックコンサートは違うんです。コンサート自体がアウェーである事もそうですが、ピアニストさんも、最近お願いしている方はアマチュアの方で、一緒に勉強して舞台を作っていく感じの方なので、あまりピアニストさんに演奏の負担をかけるわけにもいきません。コンサート自体はY先生とは無関係ですが、先生も地元の音楽家の一人ですから、そこの生徒である私たちが、あまりに無様なマネをさらすと、先生に恥をかかせてしまうので、あんまりみっともない事もできないんです。

 ですから、あまりに攻めの姿勢で選曲して舞台で撃沈をするのも避けたいですが、だからと言って、あまりに安牌な曲を選択するものイヤなんです。できれば、そこそこの難曲を、きちんと歌いあげたいんです。難しいオファーですね。

 とにかく、多くの方と共演し、色々な方々が観客として聞いているので、あまりにベタの曲は選曲がダブる事が多いし、ミスった時に目立つので、避けたいんです。かと言って、あまりに無名な曲は、歌うのもつまらないし、聞いていてもつまらないだろうし…。ああ、悩む悩む。

 ちなみに今まではどんな曲を歌ってきたのかと言うと…

2012年
トスティ作曲『セレナータ/La Serenata』
ベッリーニ作曲『優雅な月よ/Vaga luna, che inargenti』

2013年
チマーラ作曲『Nostalgia/郷愁』
デ・クルティス作曲『Non ti scordar di me/忘れな草』

2014年
ダウランド作曲の『Come again/来たれ、今いちど』
トスティ作曲の『Ideale/理想』
ヴェルディ作曲『Parigi, o cara, noi lasceremo/パリを離れて』

 まあ、こんな感じです。毎年色々とやらかしております。それはさておき、歌っている曲は、基本的に歌曲です。自分的に安牌な曲とチャレンジな曲の組み合わせにしていますし、そんなに有名ではない曲(知る人は知っているけれど…レベル)を選択しています。去年からは、歌曲に加えて、妻との二重唱も入れてます。たまに有名な曲も歌いますが、『優雅な月よ』も『理想』もやっぱり他の方とカブリました。で、カブる時は、なぜか私が前に同じ曲を歌った方の直後に歌うことも多くて、やっぱり歌のカブリは嫌だなあって思います。

 なので、今年は(も?)、やはり曲のカブリを防ぐために、有名な曲は止めて、知る人は知っているけれど…レベルの曲で揃えようと思ってます。

 とりあえず、去年から始めた二重唱は今年も継続します。今年は、ドニゼッティ作曲「Caro Elisir! Sei Mio!/素晴らしい妙薬」で行こうと思ってます。これは以前からY先生にも話しているので、たぶんOKでしょう。

 実はこの曲、一度、門下の発表会で歌ったのだけれど、その時は、時間の関係で、前半分だけしか歌っていないので、今回は後半部も加えたカタチ、つまり、オペラ劇場などで普通に歌われるカタチにして歌ってみようかなって思ってます。つまり完全版ではないけれど、広く世間で流布しているカタチ(慣習版)って奴で、歌ってみようと思ってます。

 問題は私が一人で歌う歌曲の方だな。制限時間が7分(声楽が7分、ピアノが10分なんです。ちょっと納得いかないです:笑)なので、小さめの曲と中規模の曲を一曲ずつ歌えればいいかなって思ってます。Y先生からは「まずは、ご自分が歌いたい歌を歌いたい順番に並べて用意しておいてください」と言われています。

 第1候補の曲は、私の中で一年以上も前から「是非歌ってみたい」と温めている曲なんです。トスティの歌曲で、すごく良い曲なんだけれど、ステージでは滅多に聞けない曲です。日本国内でこの曲をレパートリーにしているテノールの人って、どれくらいいるのかな? って感じの無名曲。決して簡単な曲ではないので、先生のダメが出るかもしれないから、今はここに書かないけれど、ぜひ歌ってみたいんだよね。

 第2候補の曲も、同じくトスティの曲で、これまた舞台では滅多に聞けない曲です。第1候補の曲よりは、歌うのは優しそうです。その分、ちょっと地味目の曲です。地味だけれど美しいタイプの曲ね。

 第3候補の曲は、レオンカヴァッロのあまり有名でない歌曲です。もしも、この曲を歌うことになったら、もう一曲はトスティを止めて、レオンカヴァッロの有名な歌曲(って言うとアレしかないね:笑)と組み合わせてみようかなって思ってます。

 第4候補の曲は、以前、何気に「この曲、歌ってみたいです」と先生に言ってみたら「歌詞の訛りが強いので、お薦めしません」とダメをいただいているので、望み薄だよなあ…。一応、ナポリ民謡なんだけれどね。

 第5候補の曲は…って、ここまでダメが続いたら、もう音楽之友社の“イタリア近代歌曲集”の中から先生と一緒にあれこれと選びたいと思います。この歌集の中の曲なら、どれも外れがないからね。

 それにしても、選曲作業って、楽しいよね。私、大好きです。

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コメント

  1. wasabin より:

    広く門戸を開いた良い地域にお住みですね。

    選曲は悩みますね。
    一年先の希望を出したら、もう予約済みですと。
    双方にとって新しい曲、でもほんの一足、先を越されました~~;
    主催者の先生もカブリは避けさせます。

    フランス物好きは仲間ではほぼ私のみ、ですが、音域や好みを好みを考えると
    少ない。 
    で、先生もフランス物はお好きではない・・・><
    でもこれに関してはめげません。

    秋まで間がありますね、私は7月; 
    お勉強お互い頑張りましょう!♪

  2. すとん より:

    wasabinさん

    >広く門戸を開いた良い地域にお住みですね。

     でしょ? 多くの地域で、オーディションなどの事前審査があるようですから、申し込みだけで参加OKというのは、ありがたいです。さらに“カブリ上等”ですから(笑)。もう、天国みたいでしょ?

     ただ、カブリ上等でも、歌う側がイヤなものです。プログラムが発表になって、自分がカブっているかどうか判明するわけですが、カブっていると、何となくイヤなモノだし、お互いクチには出しませんが、やりづらさは感じますので、カブらない方が絶対に良いです。曲目の調整をしてもらえるなら、それはそれで有難いと、私なんかは思ったりします。

    >秋まで間がありますね、私は7月; 

     今月じゃないですか? 頑張ってください。私も秋を目指して頑張ります。

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