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今週もフルートのレッスンを受けました

 …なんて事が、ブログ記事のタイトルになってしまう事自体、異常なことだと承知していますが、でもほんと、今週もフルートのレッスンを受けてきました。

 だって頑張って、仕事を早く切り上げてきたんだもん!

 で、急いで帰宅して、レッスンに出かけたら…ICレコーダーを忘れてしまいました。いかんいかん、フルートのレッスンではノートを取るわけにはいかないのだから、ICレコーダーは必需品です。さっそく、自宅に取りに戻りました。

 よし、これで大丈夫と思って、再びレッスンに出かけたら、今度はフルートを持っていない事に気づきました。いやあ、フルートを持たずに、フルートのレッスンに行って、私は何をしようとしていたのでしょうか? またも自宅に取りに戻りました。

 そんな事を繰り返しちゃったので、レッスンの時間には大幅遅刻となりましたが、そんな私の遅刻にすっかり慣れてしまった先生は、悠々とご自分の練習をしながら、私の到着を待っていてくださいました。感謝です。

 それにしても、ひさしぶりに聞く、先生の生フルートのソロ演奏は…いいですね。実にパワフルです。

 さて、レッスンですが…実は私、前回のレッスンを終えてフルートをしまって以来、フルートをケースから取り出していませんでした。その事を正直に白状したところ「では、この場で練習って事だね」とサラリと流してくれました。たとえ練習が出来ていなくても、レッスンに来られただけで万々歳だという事を、先生はよくご承知してくださっています。感謝です。

 レッスン前にチューニングをします。先生がピャーと吹く中音域のA音に合わせるのですが、私が吹いた途端に「音程はバッチリ、音色も良いけれど、クチビルが絞まっているね。もっとクチビルを楽にして、お腹の圧だけで息を送るんですよ」とのアドヴァイス。そうでしたね、ピピンと来ました。

 フルートって、腹圧だけで吹くと、本当に楽になりますね。いやあ、そんな基本中の基礎を忘れていました。いけませんいけません。

 アルテは15課の10章のCes-durは…合格も不合格もありません。先生の前でフルートの練習をしました。

 「焦らずにゆっくりと吹きなさい」と言われ、最初のうちこそ、ノーミスで吹けたのですが、下降音形になったあたりから、気がゆるんだのか、ミスを連発です。ミスと言うか、運指をすぐに思い出せず、立ち止まってしまうのです。先生からも「どうも、ファbが苦手のようだね」と言われちゃいました。いやあ、だって、ファって#のイメージはあるけれど、bのイメージって…ないでしょ? いやあ、きびしいきびしい。

 ガリボルディのプチ・エチュードの3番もやりました。先週、一度吹いたので、だいぶ思い出してきましたし、指も先週よりは円滑に動きます。で、先生から受けた注意は「スタッカートは“強く”吹くのではなく“跳ねるように”吹くこと」です。スタッカートは、その音符の音価を短く(感覚的には1/2程度)し、強調する…と理解しています。音価を短くするために、音の後半をスパッと切るように演奏しますが、そのために結果として、その音を強く吹いてしまいますが「まあ、強調しているわけだから、多少はいいでしょ」とか思ってましたが、その理解が全然違っていたというわけです。

 なにしろ、ついこの前まで「スラーとスラーじゃないところ、スタッカートとそうでないところを、きちんと分けて吹きなさい」と言われていたわけで、スラーやスタッカートの内実についての注意はスルーされていたのですが、これらの内実についての注意を受けるようになったというのは、大きな進歩…なんでしょうね。

 とにかく、スタッカートは“跳ねるように”吹くわけで、決して強く吹いたり、乱暴に吹いたりするものじゃあないんです。

 ふう、練習とか言いながら、結構、習っているじゃん。

 さて、今週の雑談。

 最近の若者は、精神的に弱い人間が増え、打たれ弱くなっているので、注意一つするのも気を使わなければいけない、という話から音楽家一般の話に移り変わりました。

 一般の人が持っている音楽家のイメージの一つに「(心が)繊細でか弱くて壊れやすい」がありますが(あるでしょ?)、それに対してH先生は「繊細なのは事実だけれど、か弱い? 壊れやすい? そんな事はないよ」との弁でした。

 音楽家、少なくともプロの演奏家の心は「か弱い」どころか、実に「タフ」なんだそうです。先生曰く「なにしろ、子どもの頃から、イジメやシゴキにさらされてきたわけだからね。大人になっても、常に競争社会の中にいるわけだし、他人を踏み台にして自分が前に出ても、良心の呵責なんて感じていたら生きていけない世界にいるんだからね。それぐらい強い心がないと、やっていけないんだよ」との事です。

 まあ、そうなのかもね。

 合わせて「音楽家って、肉体労働者だって知っているかい? 楽器を長時間吹き続けるって、結構体力いるんだよ」確かにそうかもしれない。確かにピアニストなんて、毎日10時間程度ピアノを引き続ける人も珍しくないけれど、ピアノを弾いている時は、常に両腕を使って鍵盤というボタンを押し続けているわけで、それも10時間、つまり8時間労働+2時間残業程度も“ボタン押し労働”やっているんだから、確かに肉体労働者と言えば言えないわけでもない。

 心身ともにタフでないと、音楽家なんてやれない…となると、なんか、我々一般人の持っている、繊細な深窓の令嬢あたりが似つかわしい、はかなげな音楽家なんて、いるわけないんだな。

 世間のイメージと実情が合っていない職業というのはたくさんあるけれど、音楽家も結構違うものですね。

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コメント

  1. だりあ より:

    コメント欄の、例のSTAP細胞騒ぎについてなんですけど、マスコミはおぼかたさんばかりを標的にしてますけど、あの方はチームのリーダー、という位置づけの方ですよね。まとめ役で、あのお仕事をされてたってことなんだと思うのですが。
    ということは同じ目的で研究していたチームのお仲間が幾人もいらしたはずなのに、責任者ということでのあのつらいお立場は、見ていてお気の毒にと思いました。研究所というところは不思議な世界なんだなあ、とも思いました。

    自分的には時代に逆行する後ろ向き思考かもしれませんが、いくら科学が進歩しても小は発生レベルや遺伝子レベル、大は宇宙空間にまで人間が手をつっこんではいけないのではないかなあ、とも思います。夢は夢のままで、ではおいておけないのが人間のサガなのでしょうかねえ・・・。

  2. tetsu より:

    こんばんは。

    ひとこと欄でふれられているstap細胞についてはあちこちのブログでいろいろな解説とか考え方があって関心ありましたが、最近は次のサイトに共鳴してしまいました。

    http://blogos.com/article/84142/

    > 涙を流すためにマスカラを塗っておらず、頬が痩けた感じに見えるシャドーの入ったファンデーションなど、

    4/9の記者会見は事務所で仕事しながら流していましたが、見ているときはあまり気にならなかったけれど、後から見るとオドロキです。

    すとんさんのひとこと欄では
    > 再現性が低くても

    とありますが、記者会見では「200回以上もSTAP細胞の作製に成功した、と自信を持って何度も答えた」のはこちらもビックリしました。
    詳細はこのサイトにあるように発光現象だけを確認した、とおもいます。キメラマウスとテラトーマについてはさきほどのサイトの中のリンクの解説がわかりやすいです。

    個人的推測ですが、残念ながらstap細胞は実在しない、とおもっています。

  3. うさぎ より:

    私は今、ケーラーのエチュードの1番をしていますが、
    短調のスタッカートは口の奥側ですると感じがでる!
    などタンギングの使い分けを教えてもらいました。
    意識すると曲が吹けなくなって、悪戦中。
    でも、短調の曲に集中しているときは自然としていることなのかな!?
    と思ったりしましたが、意識して練習する事が大切なのでしょうね。
    私も練習時間はお休みの時ぐらいしか捻出できませんね〰。
    亀さんの歩みです。

  4. すとん より:

    だりあさん

     おっしゃるとおり、小保方さんだけの責任じゃないんですよ。ただ、発表の時に彼女が前に出ていたわけだし、取材にも彼女が答えていたわけで、いわば、バンドで言うところのヴォーカルをしていただけで、バンドリーダーやプロデューサーは別の人でしょ? ヴォーカルはバンドの顔だけれど、演奏の責任はバンドリーダーにあるわけだし、音楽作りの責任ならプロデューサーになるわけで、ヴォーカルは演者の一人に過ぎないわけです。

     あのチーム内の小保方さんの役割は何なのかは、私ははっきり知りませんが、きっと彼女は最年少だし美人だから、表に出てきただけでしょ? STAP細胞に関する責任は、彼女を指導しているオトナ(操っているオトナ)が取るべきでしょ?

     このままでは、若い才能が見殺しにされてしまう…と思ってます。

    >夢は夢のままで、ではおいておけないのが人間のサガなのでしょうかねえ・・・。

     大筋では賛成ですが、事が医学で、治療に関する研究となると、実際にその病気で苦しんでいる人がいる以上、遺伝子だろうが宇宙だろうが、腕でも顔でも頭でも突っ込んで、その苦しみを取り除く方法を探すのが、医学に関わる研究者の使命だろうと、私は考えます。なので、今回のSTAP細胞が、いくら未熟で穴だらけの研究であっても、それを叩き潰すのではなく、そこから始めて行く事が大切なんじゃないかな、と素人は考えるわけです。

  5. すとん より:

    tetsuさん

     リンク先を読みました。そういう考え方もあるんだなって思いました。

     私は、研究者の大切な資質の一つに『正直である事』と言うのがあると思います。それは、自分に対して正直、研究仲間に対して正直、研究に対して正直。この三つの正直が、まず最初になければいけないと思います。どんなに人格がひん曲がっていようと、反社会的な言動を行っていても、研究者たるもの、どんな人でも、この三つの正直さは持っていますし、そうでなければ、研究者にはなれないと思っているし、なってはいけないと思ってます。

     小保方さんは、優秀な大学を卒業し、博士号を修得し、立派な研究施設で研究をしている若手有望研究者です。もしも、彼女が“正直さ”という大切な資質に欠ける人物であったら、ここまでは来れなかったはずです。正直さに欠ける人物でありながら、ここまで来られたなら、彼女は“生まれながらの詐欺師”って事になりますが、詐欺師の割には、手口が見え見えだと思います。

     なので私は、小保方さんは正直な人である、と信じています。捏造なんて、たとえひよっ子であっても、研究者ならするはずないんです。

     もちろん、彼女が詐欺師ならば、彼女を支えていた、あのチームに属する研究者たちも、多かれ少なかれ、詐欺師の片棒を担いでいたわけで、詐欺師のような人か、詐欺を見抜けなかった偽研究者って事になります。でも、日本を代表する研究機関の一つである理研の研究者たちが、揃いも揃って詐欺師か偽科学者って事はないだろうと、私は思ってますよ。ええ、思ってますとも。

     日本は技術立国なんですからね。詐欺師や偽科学者なんて、いるはずなんですからね。いるはずないんです。ええ、いないんですよ、いないはずなんですよ。…もしいたら、日本も終わりッて事になっちゃいますよ。だって、我が国は、技術とアニメとアイドル文化ぐらいしか、世界に誇れるものはないんだから(涙)。

  6. すとん より:

    うさぎさん

     スタッカートにせよ、タンギングにせよ、それぞれの技法の修得とか運用に関しては、なかなか深いモノがあり、簡単にはいかないなあと思ってます。まあ、結局は『練習あるのみ』なんですね。

     ここで問題なのは、オトナの趣味人の場合、練習している時間がなかなか確保できないって事です。でも、グチを言っても始まらないので、グチは言いつつも、時間を探して、少しでも練習を積み重ねていくようにしたいと思ってます。

     亀さんの歩みですが、ここしばらくは、昼寝の亀さん状態の私でした。

  7. Yokusia より:

    精神的な面は言わずもがなですが、そう言えば、今は亡き指揮者
    の岩城宏之さんが、自身のエッセイの中で、「指揮者は知的肉体
    労働者」と書いていらっしゃいました。言いえて妙ですね。

    加えてほとんどの器楽奏者(ピアニストと歌手以外)は、常に自分
    の楽器を、それもかなり不自然な形で支えながら演奏しなければ
    いけないのだからなおさらだと思います。

    今の先生に習い始めた時、「ピアノほど体を楽にして弾ける楽器は
    ないんだよ」と言われたのですが、その点、ヴァイオリン奏者や
    フルート奏者は、かなり苦しい姿勢を強いられているように感じます。

    話が微妙にずれてしまったのでこの辺で。

  8. すとん より:

    Yokusiaさん

     確かに姿勢うんぬんを言い出したら、ピアニストは実に楽で自然な体勢で演奏しているわけで、フルーティストやヴァイオリニストの不自然な姿勢とは比べ物にならないです。おまけに、フルートを始めとする管楽器に至っては、姿勢だけでなく、呼吸まで不自然に(というか意図的に)しないといけません。どう考えても、苦しいものは苦しいです。

    >指揮者は知的肉体労働者」と書いていらっしゃいました。

     実際、演奏を終えた、指揮者の汗まみれな姿を見ると、あれが肉体労働ではない、なんて言えないですね。きっと、オーケストラの方々も汗まみれなんでしょうね。

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