そんな時…というよりも、最近、開発の止まったやまぶきRに代わって、その後継ソフトが出てきて、それがなかなか調子が良いという評判を聞くようになりました。
その、新しく開発されたエミュレーションソフトの名前は“紅皿”と言うようです。紅皿は、やまぶきRとは、開発者が違うようですが、そのネーミングからして、やまぶきRの後継ソフトという位置づけのようです。
ちょっと脱線。昔々、太田道灌という武将がいたそうな。初代東京都知事みたいな人です。で、この人が鷹狩の際に雨に降られ、近くの農家に寄って「みの(当時の雨具)をくれ」と命令したそうな。ところが、その農家は貧しい農家だったので、そこの家の娘が扇子に「七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞかなしき」と書いて、やまぶきの花を添えて道灌に献上したんだそうな。
みのが欲しいのに、訳のわからないものをもらって、道灌は怒ったわけだけれど、近習たちに「“実の”は“(雨具の)みの”に掛かっているのですよ」と教えられたわけです。つまり、農家の娘は武将である道灌の命令には逆らえないものの、無い袖は振れないわけで「ごめんなさい、みのは無いので、お貸し出来ません」という主旨を、和歌を使ってやんわりと伝えて断ったわけであって、この和歌を受け取った道灌は、そこを察してあげなきゃいけなかったわけなのです。
それが無学で無教養なために和歌の意味を理解できずに、怒っちゃったわけで、それをまた近習たちにたしなめられてしまったわけです。そんな自分の無知無学を恥じた道灌は、改めて和歌を学ぼうと決意し、その農家の娘を和歌友達として召し上げる事にしたのです。で、その農家の娘の名前が“紅皿”というわけで、山吹と紅皿ってのは縁語なわけなのです。
ちなみに「七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞかなしき」という歌は、後拾遺和歌集という、ちょっとマニアックな歌集に載っている古歌なわけで、みの1つない貧乏な農家の娘が、なんでそんな教養を持っていたのかは、大いに疑問だったりします…が、そんなやぼな事を言うのはよしときましょう(笑)。
閑話休題。
重い腰を持ち上げて、やまぶきRを削除して、紅皿をインストールしてみた私です。
ううむ、これがやっぱり便利なのです。Edgeでも使えるし、Windowsの検索窓でも使えます。いやあ、今まで出来なかった事ができちゃいます。すごいすごい。
ああ、やっぱりソフトウェアは新作の方が良いよね。
紅皿は、開発途上という事もあって、まだまだな部分は当然ありますし、頻繁にバージョンアップをしてくれるところはありがたいのですが、必ずしもバージョンを上げたら良くなるのかと言えば、そうでもなく、まだまだ試行錯誤の未完成品という感じです。
正直トータルで考えると、やまぶきRほど、入力が快適ってわけではありません。まだかゆいところに手が届ききっていない感じはあります。でもでも、今までの苦労を思えば、それらも我慢できますし、きっと開発が進んで、いずれ素晴らしいソフトに仕上がることを信じています。
ちなみに今私が使っている紅皿は「ver.0.1.4.7」です。正式ダウンロードサイトからは消えてしまったバージョンなのですが、私の環境では、このバージョンが一番しっくり来てます。その後に開発された新バージョンでは、何かと不具合が出て…ねえ。新しいバージョンを入れては「こりゃダメだ」と思って、こいつに戻す…なって事をここ数日繰り返しています。開発途中のアプリなんて、そんなもんなんでしょうね。
というわけで、親指シフト入力のための新しいエミュレーションソフト「紅皿」のご紹介でした。ああ、前置き、長すぎ(笑)。
ちなみに紅皿に興味が出た人は、こちらから最新版をダウンロードすると良いです。
またWindows Defenderを使っている人だと、紅皿がトロイの木馬(コンピューターウィルスです)に勘違いされてインストールできないという事があるそうです(ってか、私の職場のパソコンがそうでした。自宅のパソコンでは問題なかったのですが…)。そんな時は、Windows Defenderの使用を止めて、別のウィルスソフトに切り替えるか、こちらのページを参照して対策してくださいませ。私は対策をしました。だって、Windows Defenderって、無料ソフトじゃない。そりゃあ、ちゃんとした公式のソフトウェアで無料なら、それをつかわない手はないでしょ? もっとも、職場のパソコンが Windows Defender ってのは、いかがなものかな?とは、個人的には思ってますが(笑)。
そんな感じで、ひとつお願いします。
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