実際、不足しているんだそうです。詳しくは、こちらをご覧ください。
要するに、定年などで辞めた人数を新規採用できていない…って事ですね。つまり、学校の先生(=教員)ってのは、不人気業種ってわけです。でもまあ、学校の先生って職業は、基本的にブラックだからね、ある意味、これは仕方がないです。
だって、学校の先生ってさあ…
まず、労働時間が長いでしょ? 毎日10~12時間労働が当たり前で、そんなに長時間、時間外に働けば、他の仕事なら当然出る、残業代が一切出ないわけで、その長い労働時間の大半が、結果としてタダ働き…つまりサービス残業なんだから、労働環境としては、決して良いとは言えません。この現状を、日本全国にある労働基準監督署が放置しているのが不思議でなりません。
さらに中学校などで部活の顧問でもしようものなら、土日や祝日のお休みも無くなります。平日は朝早くから夜遅くまで働いた上に、土曜も日曜も祝日もなく働くんだから、学校の先生って、本当に滅私奉公なんだね。
最近はモンスターペアレンツと呼ばれる、苦情ばかりを持ち込む保護者も増えたようで、その対応で心がすり減り、職場である職員室内でのいじめ問題も無視できません。実際、多くの教員が心を病んで休職せざるをえない現状があるわけだ。メンタル的にも厳しい職業なんだね。
さらに職場である学校そのものは、オシャレな都会にはほぼ無く、多くの学校はいわゆる面白くもないベッドタウンと呼ばれる住宅地周辺にばかりにあります。いやいや、ベッドタウンにあるならまだ良い方で、いわゆる地方とか僻地とか離島にだってありますし、そういう学校にだって、お勤めしている先生がいます。遊びたい盛りの若い人にはきびしい生活環境だよね。
学校の先生には、世間の目も厳しいです。普段の生活から品行方正にしていないと、あれこれ言われます。陰口叩かれますし、有る事無い事クチられます。特に地方に行けば行くほど厳しくなります。息抜きもできません。それどころか、ちょっとヘマをしただけでも、すぐに新聞沙汰になります。
あと、何気に大変なのは、副業が禁止されている事です。ちょっとしたお小遣い稼ぎすらしちゃいけません。
教員不足だ!と嘆きながらも、誰でも彼でも就職できるわけではなく、正規職員に採用される道は厳しく、例え採用試験に合格しても、非常勤講師として、数ヶ月~1年程度の雇用契約を何年も何年も繰り返して食いつないでいる人も、実は大勢います。非正規雇用がやたらと多いのもこの職業の特徴です。とにかく正規採用されるのが、実に厳しいんです。
そういう実態があるので、若い教員志望者がいて、彼らが教育実習などに行って、その現状を知れば、就職を考えてなおしてしまっても不思議ではありません。
おまけに学校の先生をやるためには、教員免許(教員の資格)が必要なんだけれど、この免許の有効期限がたったの10年で、その更新手続きをサボると、簡単に失効しちゃうわけです。そのためにかつて教員だった人でも、休職しているうちに、免許が失効してしまい、学校の先生に復職したくてもできないという現状もあり、これも教員不足の原因の一つだと思われます。
でもまあ、学校の先生って、今や、子供や若者が憧れるような職業ではない事は間違いないでしょうね。で、このまま不人気が続けば、優秀な人間がどんどん逃げてしまい(言葉は悪いのだけれど)レベルの低い人間ばかりが教員になり、日本の教員の質が下がり、日本の教育のレベルが下がってしまいます。それは、誰にとっても良いことではありません。
そのためには、学校の先生の労働環境、とりわけ長時間労働やサービス残業を見直し、若い人たちが普通に憧れるような職業にする必要があります。
少なくとも、学校から部活は切り離すべきだと思いますよ。部活が無くなるだけで、だいぶ労働環境は改善されますが…問題は、学業よりも部活に熱心な先生方が一定数いるわけで、そんなわけで学校に部活をしに行っている先生たちもいるから、この問題はなかなか解決しないわけです。
と、ここまであれこれ書きましたが、学校の先生にも労働者として、良い面とか恵まれた面はあります。
確かに残業代はゼロだけれど、月々の手取り…つまりお給料は、決して悪くはありません。大企業並…とは言えませんが、順調な中小企業の中堅社員程度は出ますし、待遇面で男女差別はありませんので、有能な女性には働きがいがある職場と言えます。福利厚生はしっかりしているし…ね。
小学校の先生には部活がありませんので、労働時間も教員の中では比較的短めです。出勤時間が早いのは仕方ないにせよ、退勤時間が一般企業並なのは良い点ですし、夏休みを始めとする長期休暇は休み放題です。今はコロナで難しいですが、以前は海外旅行を趣味とする先生も大勢いました。とにかく、趣味を持つなら、小学校教員ですよ。
先生の世界では、今でも終身雇用が徹底していますので、めったな事では解雇されませんし、基本的に左翼天国なので、そういう思想を持っている人には、本当に働きやすい職場環境と言えるでしょう。組合活動に人生を捧げる事だってできます…ああ、なんて素晴らしいんだ!
ただし、学校の先生になるためには、教員免許という資格が必要なので、学校の先生になりたければ、まずは大学で所定の単位を習得する必要があります。教員免許は国家資格ではありませんが、日本国内どこでも通用するし、学校はどんな場所にもあるので、持っていて困ることはありません。
さあ、高い理想と頑強な肉体を持った、奉仕精神あふれる若者たちよ、学校の先生になろうじゃないか! 君等じゃなければ、日本の学校は務められないのだから。
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