今や、新型コロナウィルスが流行りまくって、学校は休校になるは、不要不急の外出は控えろだとかの御ふれが出ています。それは重々承知していますが、私は自己責任で映画を見に行っちゃいました。
これは誰にでも薦められる事ではないのだけれど、今、エンタメ業界って大変じゃないですか? みんな外出を控えるし、感染予防のためと言って、コンサートが中止になったり、無観客公演になったり、なんとかコンサートを開催しても、客席はガラガラだったり…ほんと、エンタメ業界は、本当に大変な状態だと思います。
この騒ぎで、大きなところはともかく、小さな音楽事務所は無傷では済まないでしょうね。おそらくいくつかの会社は倒産してしまうと思いますよ。
そんなこんなもあって、エンタメ業界を応援しないといけないかなって、個人的には考えています。ですから、いつもよりも多めにCDを購入してみたり、配信音楽をダウンロードしてみたり、DVDを購入したりレンタルしたり、配信映画を見たり、なるべくエンタメ業界に微々たるとは言え、お金が落ちていかないかなと思っています。
その一環で、映画も見に行くことにしたんです。
最初、正直な話、映画を見に行くのは止めようかな…と思いましたよ。何しろ、密室に3時間以上も閉じ込められるわけだしね。その中に保菌者がいたら、一発アウトだよね。なので、今の時期、映画館に行く事は万民に推薦できる事ではないと思います。
それに「風の谷のナウシカ」の後編は、予定では1週間の限定上映のはずでしたが、すでに東劇での上映延期(2月28日(金)~3月19日(木))が決まっていますので、今回見逃しても、東京に行けば、まだ当分見る事ができるので、そんなに焦る必要もないわけです。
とは言え、やはり地元で見るに越したことないし、映画館にお金を落としたいし、何より、やっぱり見たいので、危険を覚悟の上で、「風の谷のナウシカ」の後編を見に行きました。
座席は…ガラガラかと思いましたが、それなりに混んでいました。年齢層は、やはり高齢者が多かったですが…みなさんマスクをしていたし、咳をする人もいなくて、ちょっぴり安心でした。これなら、職場よりも全然安心です(ウチの職場には、もう一週間以上、ゴホゴホ咳をして、熱があるのか、真っ赤な顔をしている人がいます。いくら言っても、休まないし、病院にも行きません。こういう人が保菌者だったなら、病原菌をふりまくんだろうなあ…)。
さて、お芝居そのものですが、前編よりも面白いかもしれません。前編はどうしても映画版との無意識の比較もあり、損をしている部分がありますが、後編は始めての映像化なわけで、ディープなファンで原作漫画を読んでいる人がいれば別ですが、私は原作を読んでいないので、歌舞伎は歌舞伎として楽しみました。
例えば、巨神兵と墓の主の精との最終決戦は、なんと、連獅子なんですよ。たぶん、想像できない思うけれど、連獅子の舞で最終決戦を表現しちゃっているわけで、これはこれだ大迫力でスペクタクルなわけです。いやあ、すごかった。おそらく、原作とは全然表現方法が違うんだろうけれど、歌舞伎ならこれもアリですよ。
あと、箱庭の精は男性なんだけれど、この精霊がナウシカの母に化けているわけです。ナウシカの母に化けている時は、当然女性なわけです。で、これがナウシカと対峙する時、精霊になったり母になったりするんです。つまり、一人の俳優が、演じながら、男性になったり女性になったりするわけです。これが実に絶妙なんですよ。歌舞伎役者が演じているのだから、男役と女形をシームレスに演じるわけで、いやあ、これは面白い演出だなって思いました。
前編後編合わせて6時間半ほどで、長いんだけれど、これはなかなか面白い歌舞伎演目だなって思いました。長いので、演じる方も見る方も、色々と大変なので、歌舞伎演目として定着できるかどうかは難しいところがあるかもしれませんが、お芝居そのものは面白かったのです。まあ、私はオペラを見る人だから、短めのオペラを2本見る感じなので、平気平気ですが、一般の人には、相当厳しい上演時間だと思います。
ちなみに、私は今、アシェットから隔週で刊行される「歌舞伎特選DVDコレクション」定期購入していますが、このシリーズに「風の谷のナウシカ」は入らないかしら? アシェットのシリーズって、割と最近の上演演目がDVD化されているし、新作歌舞伎もたくさん入っているし、100巻予定のうち、まだ最初の30巻までしか演目は決まっていないし、まだ十分チャンスはあるよね。そう思うと、なんか(勝手に)ワクワクします。
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