よく“池の主”とか“沼の主”とか言って、池とか沼などには、やたらと大きな魚が1匹だけいるものです。
あれと同じ事が水槽でも起こるのかな? なんて最近思うようになりました。
で、ヤヨイの話になります。
ヤヨイはなかなか美形で美しい金魚です。基本的には安いB級金魚なので、品評会的なカタチとか美しさとは無縁なのですが、普通に魚としては美形で美しい子です。つまり健康で元気な子なのです。でも、その美しさに騙されてはいけないわけで、ヤヨイは気が強く、性格はかなり悪どい子です。
過去記事でも何度か書いていますが、ヤヨイは日々の行動があまり褒められたものではありません。彼女は自分よりも小さな魚に関しては、眼中にないらしく、軽く無視をしていますが、自分よりも古い子や大きな子、同じくらいの大きさの子に関しては容赦がなく、攻撃を加えて怪我をさせたり、時には、やりすぎて殺しちゃったりします。
きれいな外見に似合わず、かなり武闘派なのがヤヨイなのです。
我が家の水槽の歴史は、ヤヨイ以前とヤヨイ以降に分かれます。
これまでは、金魚の入れ替えはあったとしても、必ず、誰かしらが水槽に居続け、金魚なりに、それまでの水槽のルールとか文化とかを次の世代の子たちに引き継いできました。例えば、王様の座席ルールとか、エサねだり係の存在とかね。
それがヤヨイが水槽に来てから、それまで水槽にいた子は病気や怪我であれよあれよと死んでしまい、ごく短期間でヤヨイが一番古い金魚になってしまいました。ヤヨイが先輩方を粛清しちゃったわけです…ね。
また、その頃は、金魚の定着が悪く、古い子たちがどんどん星になる一方、新しく入った子も、あっという間に死んでしまうという事もたびたびありました。ヤヨイが気に入らない子をドンドン粛清していったんだと思います。
それが落ち着いたのは、シズカが我が家に来たあたりからです。
今や、ウチの二大大型魚は、ヤヨイとシズカなのですが、シズカはこれで案外タフです。今も昔もヤヨイに攻撃をされていますし、最近もヤヨイに大怪我させられましたが、それでも毎日元気に生きています。たぶん、他の子だったら、とっくの昔に、いびり殺されていたかもしれません。
とにかく、シズカが避雷針のような役目を負い、ヤヨイの攻撃を一手に引き受けるようになったので、水槽が落ち着いたわけです。シズカ的には散々な話ですが、それが事実なんだと思います。
ルデンが急に大きくなったという話を先日しましたが、このルデンが最近、尾びれ付近を大怪我をしました。これに関しては見ていないので、確証はないのですが、おそらく、ヤヨイがやったのだと思われます。
ヤヨイの武闘派な性格は、金魚には珍しい性格だろうと思います。で、なぜヤヨイはこんな事をするのかと…と考えてみたのだけれど、もしかしたら彼女は“水槽の主”になろうとしているのかなって思うようになりました。
自分が一番古くて、一番大きな魚でありたい。これが魚の本能なのか分からないし、今までのウチの水槽の子たちにはなかった傾向(ウチはこれまで巨大魚が共存していました)なのですが、ヤヨイが願っているのは、オンリーワンな水槽の主になりたい…のではないかと思うようになりました。
となると、目障りなのはシズカなんだよね。だからシズカを集中して攻撃する。でも、シズカはあれで案外タフだから、なかなか排除できない…そこがヤヨイにとって悩ましい事なのかもしれない。で、シズカを排除できないまま、数年が経ち、新入りのルデンも目障りになってきた…という感じなのかもしれません。
ちなみに、ヤヨイはシズカを攻撃しますが、シズカは誰も攻撃しません。メダカの食べ方を見ても分かりますが、おそらくヤヨイとシズカ、本気で戦ったら、シズカが勝つと思います。それくらいシズカは強い子です…が、性格が温和なので、無抵抗主義で、ただただヤヨイの攻撃に耐えているんだろうと思います。
ちなみにシズカの顔つきはかなり悪いです。いつも何か不満があるような、ブータレた顔をしていますが、それは長年ヤヨイによるストレスを受け続けた結果なのかもしれません。
とにかく、ヤヨイの“水槽の主”への道は、なかなか厳しいみたいです。しかし、今までいた“水槽の王様”たちは、もっと友好的な態度だったんだけれどなあ…、ヤヨイ、ヤンチャすぎです。
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