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実は四国に行ってました その5 今回のメインイベントは、観光ではなく帰り道だったのです。

 実は二日目と言うか、最終日は、台風12号がやってきた日だったんですよ。なので、朝から我々が飛行機で無事に帰れるかどうか、ヒヤヒヤだったのですが、お昼ごはんを食べるまでは、添乗員さんが言うには「我々が乗る飛行機は飛びます」という事で、予定通りの行動をしていたのですが、お昼ご飯を食べ終わったあたりで「我々の乗る予定だった飛行機の欠航が決まりました」と言うじゃない? ちなみに、台風はこちらに向かっているので、予定の飛行機が飛ばない以上、それ以降の飛行機も飛ばないし、明日もまず飛行機は飛びません。じゃあってんで、その一つ前の飛行機も欠航が決まったそうだし、そのもう一つ前の飛行機はもうすぐ飛んじゃうそうで、とても間に合う時間に空港にたどり着く事ができない事が判明です。

 で、どうするかって話になったのだけれど、添乗員さん曰く、悪天候の時の帰路については免責事項ってのがあって、航空会社も旅行会社もお客さんに損害賠償しなくていいんだそうな。つまり、こうなった以上、自力で勝手に帰ってくださいって事らしいです。なんか腑に落ちないけれど、ここで添乗員さんと喧嘩しても良いことは一つもないので、黙って添乗員さんの言うことを聞いてみました。

 添乗員さんが言うには、飛行機が飛ばない以上、松山空港に行っても無駄になるし、松山に延泊しても、明日飛行機が飛ぶ保証は無い…というか、まず明日は飛行機は飛ばないだろう。飛行機が再開するのは明後日になると思うので、松山延泊は現実的ではない。なので、早急に岡山に行くのが現実的な解決策となるはず。そこで、バスは急遽、松山駅に向かう事に決めたので、松山駅から鉄道で岡山に向かってほしいとの事です。

 松山から岡山までは、特急しおかぜが走っていて、それに乗れば、約3時間で岡山に着き、岡山から新幹線のぞみ号に乗れば、3時間半で東京に着きます。つまり、合計7時間で、なんとか今日のうち(この段階で午後2時過ぎてました)に東京まで帰れます。確かに時刻表的には、これから1時間ほどかけて松山駅について、切符を買って、待ち合わせとか乗り継ぎ時間とかを入れても、日付が変わるギリギリで東京駅到着の予定だし、それなら終電でなんとか帰れそうなんだけれど…。

 添乗員さん、この前の集中豪雨で予讃線が一部区間不通になっている事を忘れているよ。

 そこで、私、添乗員さんに、そのルートでは今日中に帰れないと伝えました。だって、特急しおかぜは、松山から多度津までしか走っていないもの。多度津から先の観音寺までは、集中豪雨のために電車が止まってしまって、そこから先は不定期の代行バスに乗らなきゃいけないし、バスで観音寺に着いたら、また特急電車に乗って、それでやっとやっと岡山に到着になるわけです。直通電車なら3時間でも、乗り継ぎ乗り継ぎで時間はロスするし、バスでどれくらい時間が消費するか全然分からないし、時間とお金と体力がかかるし、やっとの思いで岡山にたどり着いた頃には、もうどっぷり夜になっているだろうし、本日分の東京行の新幹線は終了しているはずだから、台風迫る夜半に岡山で宿探しになってしまう。

 運休情報を含め、各種情報は本社が把握しているはずだから、現地で添乗員さんが判断して決めるのではなく、本社と相談してみたら…と提案してみました。

 それでも添乗員さん、本社と相談したのかな? しばらくして、高松から特急は走っていないので、電車で帰るのは現実的ではありませんと説明し、その代わり、高松~岡山間は高速バスが発達しているので、その高速バスに乗れば、本日中に東京にたどり着く新幹線に間に合うので、そうして欲しいといってきました。

 おそらく、そう言ってくるだろうと、こちらも予測していたので、予め高速バスの運行状況を調べてみたら、確かに高速バスが頻繁に走っているし、便利みたいだけれど、本日分のチケットはすでに全席売り切れだと言う事も分かりました。なので、添乗員さんに、高速バスは良い手だけれど、すでに全便チケット売り切れだから、乗れないよと教えました。

 そんなはずはないと思います…と言ってたけれど、ここでようやく本社に連絡を入れて、上司と相談しはじめたようでした。私、添乗員さんがこれ以上つべこべ言うようだったら、客を代表して、直接運転手さんと交渉して、このバスをこのまま岡山まで走らせてもらうつもりで考えました。だって、それが一番現実的だもの。松山~岡山間の高速バスに乗れないなら、このバスをそのまま松山~岡山間の高速バスにしてしまえば、我々は問題なく岡山までたどり着けるし、その時間なら、東京行きの新幹線に余裕で間に合うもの。だからそう言おうと思っていたら、添乗員さんが本社の指令を我々に伝えてくれました。その内容は、私が考えていたのと同じで、このままバスを岡山まで走らせ、岡山で解散にしましたって事です。

 バスの中で歓声と拍手が巻き起こりました。私と添乗員さんのやりとりを皆さん見ていたわけだし、一応現実的な解決にたどり着いたわけだからね。実際、最初の添乗員さんの言う事を信じて、松山駅で解散になっていたら、みんながみんな、適切な情報をゲットして電車に乗れるわけじゃないから、ほんと、大変な事になっていたと思います。

 でもまあ、よしよしです。ただ、ツアー料金は、本来、帰りの羽田まで含まれていたはずだけれど、それが岡山までになって、岡山から先は自費で帰宅してくれというのは、いくら免責事項とは言え、なんか納得いかないです。後で帰りの飛行機代を精算してくれるんだろうけれど、だいたい飛行機のツアーチケット代なんて、たかがしれているわけで、それよりも新幹線代の方がずっと高いはずなので、余計な出費は、あんまりうれしくないです。

 そうと決まれば、ひとまず安心です。松山に寄る予定だったけれど、そのまま素通りし、愛媛から香川に入り、瀬戸大橋を渡って、岡山に行きました。今回の旅行で、通っただけだけど、ほぼ四国一周したような気分です(徳島は通ってないけど:笑)。

 岡山に着いて、新幹線の切符を買おうとしたけれど、結構満席で、最初に乗る予定だった新幹線はほぼ完売。バスの中で座席チェックをした時は、まだまだガラガラだったんだけれどな。山陽新幹線は登録してあればスマホでチケットが買えるけれど、私は登録していないので買えません、ちょっと残念。で、あれこれ座席を探したけれど、妻と座席が離れ離れになるのはイヤだったので、予定の便を諦めて、次の便にしました。少しでも早く帰りたかったんです。

 で、新幹線も決まったので、まだ出発まで1時間近くあったので、車内で食べる夕食を買いました。こんな時はケチっても仕方ないので、ドドーンと、さぼてんの三元麦豚ロースかつ弁当とミックス弁当にしました。美味かったです。

 岡山を定時に出発した新幹線は、途中、浜松付近までは快調に飛ばしていましたが、浜松付近で車内放送が入り「掛川~静岡間で強風が吹いているため、浜松で停車します」との事だったので、いよいよ台風圏内に入るわけで、そこから時間がかかっていくんだろうなあ…最悪、車中泊になるかな…仕方ないかな…と覚悟を決めたら、スルッと浜松駅を通過。車内放送によれば、強風が止んだので、このまま進みますとの事。いい感じじゃん。

 ところが、しばらくして新幹線が止まっちゃいました。理由は「掛川~静岡間で強風が…」ってわけで、まあ仕方ないよね。で、しばらく止まっていたと思ったら、割とすぐに走り始めました。なんでも、風が弱くなったから…って、JRって頑張るね。なんとしても、ちょっとでも、新幹線を前に進めようとする、その心意気がいいね。でも、結局、またしばらくして、停車しちゃいました。2度目の停車です。でも、これもしばらく休んだら、また走り出し、その後は順調に進んで、品川(私たちは東京ではなく品川で降りました)には、約25分の遅れで到着です。そこから東海道線に乗って、無事に帰宅しました。当初予定の羽田空港経由で帰るよりも、1時間ぐらい早かったかなって感じです。まあ、その分、お金がかかって、体力を消耗していますが…。

 そんなわけで、最後はハプニングだらけでしたが、無事に四国から帰ってまいりましたとさ。

 お終い。

蛇足 それから一週間もしないうちに、旅行会社から精算の案内が届きました。なんでも、帰りの飛行機に乗らなかったので、一人につき7千5百円の返金なんだそうです。ううむ、返金してくれるのはうれしいけれど、これって帰りの新幹線代の半額程度だよね。なんか納得しないけれど、まあ揉めるほどの金額ではないから、これでいい事にします。

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