2022年春の小旅行 その２ カレーライスと染井霊園

　飛鳥山をモノレールを使って降りた私は、小腹がすいたので、王子駅側のすき家に入りました。

　すき家にはたまに行くのだけれど、いつも牛丼系のモノを頼んでしまうのですが（当たり前）、今回はすき家のもう一つの看板メニューであるカレーライスを食べようと思いました。

　で、頼んだのが、今、イチオシのメニューらしい“ほろほろチキンカレー”でした。スパイシーというのが売りなので期待して頼んでみましたが、まあ、ねえ…。外食のカレーって、子どもも食べる前提があるので、どの店のカレーも甘口でスパイス抑えめなのが普通です。だから外食のカレーは、いわゆるインド系の店でしか食べないようにしている私なのですが、今回は“スパイシー”という売りに期待して頼んでしまいましたが…まあ、私感覚では“中辛”かな？　まあお子様も食べられる程度のスパイシーさって感じでしょうか？　美味しいは美味しいのですが、私にはまだまだ物足りなかったです。

　チキンに関して、文字通り、ほろほろしていて美味しかったのですが、中の肉にオレンジ色の部分が残っていた事と、軟骨部分が固くて食べられなかったのが、残念です。圧力をかけて煮込む時間が少なめだったようです。チキンのレアは、私の好みではありません。あと、私は鳥の軟骨が好きだし、妻が作るカレーも圧力釜を使うので、軟骨部分が美味しくいただけるので、そのつもりで注文したのですが、当然、店と妻とでは、レシピが違うので、私の期待とは違っていました。やはり私は、カレーに対する期待度が高すぎるのでしょうね、外食でカレーを食べる時は、たいてい期待はずれになってしまいます。今回のカレーも美味しいのですが、私の好みからはだいぶ外れていました…が、まあ、これはこれでアリでしょう。100点満点で言えば、70点くらいかな？　これは外食のカレーとしては、かなりの高得点になります。

　小腹を満たした私は“東京さくらトラム”こと、都電荒川線に乗りました。今回、王子に立ち寄ったのも、そもそもは都電に乗りたかったからです。

　都電…東京の路面電車です。懐かしいです。昔々、砂町に住んでいた頃、砂町から銀座まで都電が走っていて、銀座の大通りをよく都電に乗って走っていったものです。ああ、懐かしい。

　そんな懐かしいチンチン電車に乗れて、私は満足でした。王子駅から飛鳥山駅までのほんの短い部分が路面電車で、残りは専用軌道でしたが、その短い路面部分なのに、しっかり渋滞にはまったり、信号待ちをしたりして「こりゃあ路面電車は廃れるわな」と思ったものです。まあ、路面電車そのものは、まだ広島や長崎では現役ですし、江ノ電も江ノ島～腰越部分は路面電車なので、乗りたくなれば、そちらに乗ればいいわけなので、無理して東京に路面電車を残す必要は無いわな…とも思いました。私のわがままな感想です。

　で、路面電車で西ヶ原四丁目駅まで行きました。そこから、妻の母校の跡地を目指して歩きました。なんでも妻の母校は、昔はそこにあったのだけれど、今は移転してしまって、公園になってしまったのだそうです。だから昔を懐かしんで訪ねてみたいというわけです。そもそも単科大学なので、大学としては敷地も広くなく、公園としてはちょうどよい広さなのでしょうね。早咲きの桜が満開でいい感じでした。

　その公園を突き抜けて、染井霊園に行きました。巣鴨駅の側に今夜のホテルを予約しているので、霊園を経由して、公園からホテルまで散歩をしましょうと考えたわけですが…霊園に入るや否や、妻が「道が分からない（道に迷った！）」とか言い出して、あらぬ方向に歩き出そうとしましたので、思わず止めました。というのも、今夜のホテルは、その霊園から見えるのですが、妻が行こうとした方向は、ホテルとは反対の方向だったからです。

　「４年間、通った道だろ？　なんで今さら道に迷う？」と尋ねると「最初の２年間は西巣鴨から通ったんだもの。巣鴨からは後半の２年間しか通っていないのよ」と答えましたか、２年間も通った通学路なら、なぜ今更道に迷うんだ…と言いたい気分になりました。

　染井霊園は有名人のお墓もあって、そこを案内してくれるという約束だったのですが、巣鴨方面への道から分からなくなってしまった妻に、案内は無理なので、園内にある掲示板を頼りに、岡倉天心、二葉亭四迷、高村光太郎のお墓を参拝しました。まだまだ周辺には有名人のお墓があったのですが、時間の都合も考えて、その他のお墓はスルーしてしまいました。

　不謹慎な書き方に読めてしまったらごめんなさいなのですが、霊園って良いですね。有名人であれ、無名人（ごめん）であれ、墓に歴史ありですよ。特に染井霊園は、昔からの霊園なので、本当に古いお墓もあって、見ていて飽きないです。時間があったら、一基一基丁寧に訪問したい気になりました。

　で、染井霊園を通り抜けて、巣鴨駅方面に向かって歩き、今夜のホテルにチェックインした私たちでした。